72 アワアワの元
あれ?とは?
『泡をたくさん使うってことよねぇ?まずは先に泡を流すための道具を作っておいて~』
お~洗面器?おけ?みたいだね~。木をくり抜いた感じ?
『は~い。次は妖精トリオ~』
『『『あい!』』』びしっ
なんだろう~?妖精トリオがいつの間にかしつけられてるような~?
『ここまで来る時にぃ集めた薬草の中に、あわあわの水草があったでしょぉ?』
ここに来るまでに妖精トリオは気になる薬草とかを、色々採取してたんだよ。小さいポシェットに色々入れてました。
三人寄ってどれだろ~って探してます。かわいいポシェットがさがさ。どうなってるのかな?あんな小さいのに?
『あっ』
『これかな?』
『これだ~』
『『『ありました!』』』びしっ
え~?ちっちゃいポシェットから妖精トリオよりおっきい草がにょきにょきにょきって出てきたよ!?
『そうそう。それよぉ~』
精霊樹の精様はうんうんと満足気に頷いています。
『魔神様ぁ~』
精霊樹の精様、甘えるような感じでジーニ様に呼びかけてます。
〖ジーニでいいわよもう…〗
ジーニ様はおっきなため息とともに諦めモードです。
『じゃあ、ジーニ様ぁ♪』
〖はいはい?〗
『なんか入れ物な~い?出来ればぁ
蓋付きで透明の?』
顎に可愛く指を当ててポーズをとっている。うむ。可愛い。
〖こんな感じでいいかしら?〗
ポンッと手のひらにガラス瓶が現れました!コルクの蓋が着いてます。お~やっぱりファンタジー!!すご~い!
『ありがと~♪じゃあ、妖精トリオ、その茎をポキッと折って汁をこの中に絞り出してくれるぅ?』
きゅぽんっとびんの蓋を開けて妖精トリオの前に差し出します。
『これ?』
『あわあわでるけど』
『ぱりぱりなるよ?』
妖精トリオはほんとにいいの?って心配そうです。
『あら、よく知ってたわねぇ。偉いわぁ。でも大丈夫よぉ~これ混ぜるから~』
精霊樹の精様がニコニコしながら何かを見せました。
『あ~それか~』
『ならあんしん~』
『じゃあいくよ~』
妖精トリオが茎をポキっと折って、ちゅ~っと絞ると、その上から精霊樹の精が自分の手から出した水?を注いでます。なんだろ?
『うふふ。これはね、精霊樹の樹液よぉ。けっこう色々使えるんだからぁ♪』
ほえ~?そうなんだぁ
〖けっこうって⋯〗はあぁ~
あれ?ジーニ様頭痛いの?大丈夫?
『これだけでもいいと思うんだけどぉ、女王様~お願い♪』
なんと一緒に来ていたはちの女王様!女王様はこくりと頷くと、はちみつをぽとり。
『さ~出来た♪これでキレイキレイにすれば体も髪もつるつるすべすべになるはずよぉ♪』
なんと!豪華な液体ソープが完成してしまいました!
すごい!!ぱちぱちぱち
『サーヤまだよぉ~』
あれ~?
『だってぇ アワアワの元は出来たけどぉ、どうやって洗ってたのぉ?』
あっ!そっかぁ。
どうやって使うのか、教えてあげないとね。
「えっちょ、さーにゃは、かみにょけかりゃ、あらっちぇ、かりゃだ、ありゃっちゃ」
シャンプー、トリートメント背中に残ってたら大変。ぶつぶつ出来ちゃいます。
『髪の毛を先に洗ったのね?それは手で?』
ふむふむ。って言いながら精霊樹の精様が頷いてます。
「あい。て。かりゃだは、たおりゅ……ん~こにょくりゃいのおおきしゃの、ぬの、ちょか、こにょくりゃいにょ ふわふわであらっちゃ」
手振り身振りで大きさをつたえてみます。
『ん~。布は今ないけどぉ、サーヤが隠れる位の大きさの長方形の布ねぇ』
なんと!サーヤサイズでした!なんかショック!!
『ふわふわは、大人の手の平くらいかしらねぇ?これは何とかなるかも!でも体洗うときでいいわねぇ~』
相変わらず、ふむふむってしてます。
なんだろ?首をひねって精霊樹の精様を見ると
『じゃあ、髪はぁ?』
次の質問来ました!
「えっちょ、かみは、よくとかちちぇ、よごりぇをうかちてかりゃ、かみちょ、あちゃまをちっ~かり にゅらちて~。あわあわを ちょっと にゅらちた てにとっちぇ~」
やっぱり身振り手振りで伝えていると
〖ふむふむ〗
『それから!?』
ビクッ!ジーニ様!フゥのお顔が目の前に!いつの間に!?
〖サーヤ?髪と頭をしっかり濡らして〗
『アワアワの元を濡らした手に取って』
〖『どうするの!?』〗
近い!近いよ!こわこわこわっ!
「や、やちゃちく、あわたちぇにゃがりゃ ありゃうにょ」
あわあわにするんだよ。
〖泡立てながら優しく?〗
『ゴシゴシじゃだめなの?』
こわいよ~
精霊樹の精さんにかくれて
「あ、あい。い、いちゃんじゃうかりゃ、じはぢゃ、まっしゃーじみちゃいに やちゃちく、かみにょけ、あわとおしゅ…」
〖『傷む!?』〗くわっ!
「あ、あい」
そうだよ。
こわこわこわこわっ
おめ目がっおめ目がぁ~
〖分かったわ!〗
『やさしく!マッサージ!』
「あ、あい。おわっちゃら、あわ、よくながしゅ…」
きいてるかな?
よ~く流してね?
『まったくもう。落ち着きなさいよぉ、二人ともぉ。サーヤが怖がってるでしょう?まとめるとぉ、髪をとかすのは、道具ないから後回しよねぇ。とにかく、髪と地肌を先によく濡らしてから、あわあわをよく泡立てて優しくマッサージするように洗うのねぇ?』
「あい。にぢょありゃい、ちてもいい」
その通り~。さすが精霊樹の精様です。地肌と髪の毛を二度に分けて洗ってもいいんだよ。
〖『なんですって!?』〗くわっ
「うきゃあっ」
またまたジーニ様とフゥが目の前に!?
『んもう。だからぁ、サーヤが怖がってるでしょう?』
ジーニ様とフゥがおかしいです。
こわこわこわこわっ