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かなぎは(なるほど、では、しんいちくんはお二人から見て、どんな性格ですか

また、しんいちくんの今までの人間関係はどのようなものでしたか)
とたずねた

みさこが言う

(そうですね、私たちには子供がしんいちしか出かなかったので、すごく甘やかしたふしもあります

でも、しんいちはいい子でしたから私たちの言うことはわりと素直に聞いてくれました

しんいちはどちらかと言うと自分からあんまり話さない子だったように思えます

私たちはしんいちの事を考えながら一生懸命頑張りました
それは、あの子にもわかっているはずです

それなのにあんな子になってしまって
住職様、私たちは一体どこで間違ったんでしょうか)

と言った

かなぎはしばらく考えてから答えた

(しんいちくんは、というか子供たちはまず、親の道具ではありません

先程から聞いていますと、どうやらしんいちくんを大切なのはわかりましたが、しんいちくんは子供の頃からあまり手のかからないいい子に育ったんですよね、

しかし、子供は本来、親の言うことなど聞かない手のかかる存在ですよ

失礼ですが、あさかさんたちは、しんいちくんの夢や希望、その他のワガママ等をちゃんと聞いたり、許したりしていましたか)

と住職は言う

あさか夫妻はしばらく同様しながら考えて答えた

ごんそう

(たしかに、住職様、しんいちはあまり手のかからない子でした、しかしそれは子供の頃は親の言うことを聞くのが当たり前じゃあないですか

それに、他の人たちだってはじめはそうしているはずですよ

たしかにしんいちには、夢とか希望とかありました

私たちはそれをむげにしはいませんし、ちゃんと聞いた上で納得して答えを出したはずです

失礼ですが、私たちはしんいちをけっして道具のように育てたつもりなどありませんよ、

ちゃんと話し合ってきたし、問題は多少ありましたが、私たちの一体、何がいけないと言うんですか

しんいちの事を思えばちやんと学校の勉強をさせて、いい大学にいかせて、いい所に就職させたほうがいいに決まってるじゃ、ないですか)

とかなり怒りながら答えた

かなぎは冷静になりながら言う

(親は子供が出来れば可愛いものです

だから、彼の事をちゃんと考えて
なさった行動だと思います

しかし、それが必ずしもしんいちくんのためになっていたのでしょうか

もしかしたら、しんいちくんはもっと別の事をたくさんやりたかったかも知れませんよ

社会は大変厳しい世界です

しかし、そのような子供の立場に考えずに育ったら子供たちは誰を信じ、誰に助けを求めればよろしいのか

親の言うことを素直に聞くと言うことは、親の意思を子供に与えると言う行為かも知れませんよ

もしも、あなた方がしんいちくんの立場になって、あなた方がしてきたを、
貴方方は出来るものでしょうか

例えば、やりたいことがあり、その事が出来なかったら

貴方にも、子供頃そんな経験はありませんでしたか

どうでしょう、自分の人生を振り替えって見てください

子供に問題があるときには、すべてではありませんが、親の押し付け等が考えられるのではないでしょうか)

と冷静に言った






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