まゆな先生に恋する子供、よしあきくん
やがて可愛い子供たちをのせたバスは
幼稚園の駐車場に到着した
バスが止まると熊の運転者さんである
オーガスタハザードはマイクでアナウ
ンスをした
(皆さん、お疲れさまー、今日も安全に
幼稚園に着きましたーでは、ドアを開
けますのでゆっくりと降りてください
ねー、皆さんの一日が今日も幸せで過
ごせますようにねー)
バスのドアが開くと、子供たちはそれ
ぞれゆっくりと運転者さんの所に行き
ありがとうございますと言いながら笑
顔で降りていった
園児たちを待っていた幼稚園の先生た
ちは笑顔で朝の挨拶をする
その中でひときわ目立つ人間の女性の
先生がいた
彼女の名前はあかつりまゆなと言った
髪の色は金髪で美しい長い髪をしてお
り、スタイルはモデルなみ、顔はとて
も美しい人であった
彼女は園児たちを見ると、てを降りな
がら言う
(おーす、ガキんちよども、今日も楽し
く一日すごすぞー、おはよーな)
このまゆな先生は高校生の頃、ヤンキ
ー女子でありや、普通ならこんな格好
や言葉使いなど許されるものではなか
ったが、このまゆな先生を救ったこの
幼稚園の校長先生である山羊のメール
ンはそれを全て許可して、現在アルバ
イトとして雇っていた
まゆな先生が初めてこの幼稚園に来る
と職員室では、他の先生たちが暖かく
まゆな先生を待っていた
すでにこのまゆな先生の事を事前に聞
いていたこの幼稚園の全て先生たちは
理解し納得していたので、まゆな先生
はかなり驚いた
新しい幼稚園生が入学して、校庭でま
ゆな先生が子供たちに自己紹介したと
きは、思わずものすごく怖い先生がい
るんだなーと入学した子供は思った
が、数日間このまゆな先生と接してい
ると誰もが暖かい心を感じる事ができ
た
まゆな先生は言葉こそこんな感じでは
あったが、すごく優しくて人情が熱か
った
とにかくギャップ萌えした子供たちか
ら絶大な人気を持っていた
カバの子供であるリーンくんはまゆな
先生を見ると立ち止まって笑顔で挨拶
をした
(まゆな先生、おはよーございます、今
日も僕は元気に楽しく一日を過ごして
いきます)
まゆな先生は優しい笑顔になりながら
答えた
(おー、お前はリーンだなー、朝から元
気があっていいなー、お前、よし、今
日も楽しくいくぞー)
二人が幸せになりながら笑っていると
それを見ていた人間の男の子であるよ
しあきくんはなぜかものすごく不快な
気分になり、近づいて言う
(おーす、まゆな先生、今日も金髪なヤ
ンキーだなー、髪くらい黒く染めろよ)
それを聞いたまゆな先生は眉をピクリ
と動かしながら怖い顔をして、よしあ
きくんを睨み付けた
リーンくんは旋律を感じると恐怖しな
がらよしあきくんを見た
よしあきくんはリーンくんを睨み付け
ると言う
(なんだよ、お前、なんか文句あんのか
よ)
リーンくんは(ヒッ)と言いながらその場
に塊、泣きそうになってしまった
その言動を聞いたまゆな先生は怒りを
あらわにしながらよしあきくんに言う
(よしあき、お前、毎回、毎回、しつけ
ーんだよ、めざわりだから早く教室に
行け)
よしあきくんは本当にまゆな先生の事
が好きであった
よしあきくんにとっては初めての初恋
であった
そんな感情をもっていたよしあきくん
は怒りながら言う
(なんなんだよ、まゆな先生、先生がそ
んな事を言っていいのかよ、今言った
言葉、問題になるぜ、まゆな先生)
しかしまゆな先生は(チッ)と言うと無視
して睨み付けた
よしあきくんは切望しながら走ってそ
の場を去る
リーンくんはとうとうポロポロと泣い
てしまった
まゆな先生は(あーまたやっちまった)と
言うと暗い顔をしながらその場に立ち
尽くした
この事態を見守っていた先生たちや児
童たちはすぐにこの二人を助けるべ
く、集まってきた
ヒースケくんの担任である美少年の人
間のまひろさんはまゆな先生を見なが
ら言った
(まゆな先生、相変わらずよしあきくん
はあんな感じですねー、でもね、まゆ
な先生は悪くないんであんまり気にす
る必要はありませんよー、後で僕から
も注意しておくので、そんなに落ち込
まないでください)
と優しく爽やかな声で言った
しかしまゆな先生は(あーあたしさ、や
っぱりこの仕事向いてないんだよ、や
っぱりさ、もうそろそろやめよう)
といいかけたとき、集まってきた児童た
ちがまゆな先生に言った
(まゆな先生は絶対に悪くなんかないも
ん、悪いのは全部、よしあきくんでし
よー、まゆな先生)
まゆな先生は目に涙をためながら(お前
たち)と言った
まゆな先生は児童たちに(ありがとな、
本当)と言うと、数人のまゆな先生を密
かに好きな男の子たちがわざとらしく
子供の無邪気さの演技をして、抱きつ
いてきた
男の子たちは内心(ウヒヨー)と言うと
今日一日の最高の喜びに感謝していた
末、恐ろしい男の子たちであった
まゆな先生がひつこくしがみついてく
る男の子たちをはがすと、リーンくん
のそばに行き、しゃがんで抱きしめな
がら言った
(リーン、本当にゴメンな)
するとリーンくんは勇気を振り絞って
言う
(まゆな先生はまったく悪くないでし
ょ、悪いのは全部アイツだ)
と言った
まゆな先生は(そっか)と言うと優しくリ
ーンくんの頭を撫でた