16章 ダンジョン探索
ダンジョンに潜ろうかなと思った。時間つぶし、お金稼ぎの双方を兼ねており、アカネにとっては一石二鳥である。
ダンジョンに入る前に、100階までであることを確認。ダンジョンに潜っている間に、現実世界の時間は過ぎていくことも知った。
ステージ攻略の前に、自身のステータスを確認する。「HP9045」、「MP19000」、「こうげきりょく8980」、「まほうこうげきりょく8987」、すばやさ「11980」、「しゅびりょく∞」、
「まほうぼうぎょ∞」となっていた。レベル95にふさわしい能力を所持している。というか、明らかに性能が高すぎやしない
「しゅびりょく」、「まほうぼうぎょ」が∞となっているのは、攻撃無効のステータスを所持しているため。アカネの身体は全ての攻撃を無効化する、強靭な身体となっている。
スキルの欄を確認する。「ふろうふし」、「いじょうむこう」、「あいてからのこうげきをむこう」、「はんげき」、「しゅんさつ」、「かくとくゴールドアップ」、「いつでもだっしゅつかのう」、「わなをかんぜんむこう」などがずらりと並んでいる。これだけのスキルがあれば、ダンジョン攻略は楽勝だと思われる。
アカネは最初の敵と遭遇する。ダンジョンでは定番となっている「スライム」だった。
敵に攻撃をすると、ダメージは∞と表示される。アカネは計り知れない、攻撃力を持っているようだ。
「100ゴールドを得た」
敵を撃破しても、経験値を得られないのか。セカンドライフの街では、元々のレベルをアップ
させることはできないようだ。
獲得ゴールドについては悪くなかった。命がけの冒険とあって、報酬は高めに設定されている。スライムをたくさん倒せば、家建て名人に払ったお金を取り戻せる。
一階でスライムを五〇体ほど倒そうと思ったものの、五体ほどしか見つけられなかった。プレイヤーが戦闘できるモンスターの数は、あらかじめ決められているのもしれない。
アカネは残りのスライムを処理して、500ゴールドを獲得。これを継続することによって、1ゴールドでもたくさんのお金をゲットしよう。
ダンジョンに置かれている宝箱を発見。冒険の足しになればいいと思い、開けることにした。
「やくそうをにゅうしゅした」
「やくそう」の効果を確認すると、HPを20回復というものだった。レベル95のアカネには、完全に不要なものである。
宝箱をもう一つ発見する。こちらはどんなものがはいっているのかな。
「1000ゴールドをにゅうしゅした」
1階の宝箱で、1000ゴールドももらえるのか。これだけの金額なら、100階に到達するころには、かなりの金額を入手できると思われる。
三つ目の宝箱を発見。こちらはどんなものが入っているのかな。
「トラップ。どくやこうげき」
毒矢が放たれるかなと思っていると、矢は放たれることはなかった。
「アカネはスキルによって、トラップをかいひした」
「わなをかんぜんむこう」のスキルが発動したのか。アカネにとっては、非常に心強いスキルだ。
1階でやることを全部終えたので、2階にあがることにした。