放っておく
「他所から来たって事は本当みたいなんだけど、出身も聞いたのと同じで」
「偶々被ったって訳でも無いみたいだし」
「並行世界から何かの目的の為とかか?」
その辺は俺より詳しそうなのに聞こう。俺知らない事ばっかりだな
「敵?」
「正直、分かりません」
「俺たちには関係ない事らしいな」
「そう、ですね」
「目的は?」
「言えません」
「言える時じゃ無いんだな」
「大事だったらどうするの?」
「場合によっては助けるし場合によっては殺す」
所変わって、玉に映ったベルを見ている男が居た。 色々な角度や話盗み聞きしているが、頭を抱え込んでいた。
「…… ダメだ。懐かしさすら感じない。本当に誰こいつ? ソレにコレだと数がおかしい。こんな事起こる筈は…… オフゥクス、ちょっと 」
「何でしょうか」
「何処かで行方不明な奴知らない?」
「シュー様が放っていたお一人でしょうか? とうとう戦いに? 援軍呼びましょうか?」
「別件だから。 行方不明者でベルって名前知らない? 姿はコレ」
「知りません 今から調べてまいります」
「何もわからなくても最初に僕に言ってね」
「御意に」
オフゥクスと言うなの女は扉から外へ出て、少しすると返ってきた。
「その様な人間は居ませんでした。他世界に渡れる人間も仲間達が調べてはいますが、ザッと見たところいなかったので恐らくは……」
「未来人かもしれないのか……」
「その可能性が高いです。 なので早速私たちの誰かを向かわせ始末を」
「要らない」
「聞き間違いですか? 今、要らないと聞こえたのですが」
「重要な事を邪魔しなきゃ良い、新しい同胞を作る為の邪魔さえしなければ。ソレに、作り終わったら僕が用済みになった世界を消す。そうすれば未来人が何をしていようが仮に他の仲間が居ようが徒労に終わる。あの未来人(仮)は過去に飛びすぎたんだよ。 だから君達は何もしなくていい 後この事は他言無用ね」
「分かりました。そう言う事にしておきます。私からは喋りません。では失礼します」
オフゥクスが扉から出ていくとシューは少し上機嫌になっていた。
「本当に未来人なら、期待しても良さそう。誰に殺されるんだろう、早く殺されてくれないかな」
そしてソレと同時刻、三人のいる部屋の壁を大きなハサミが貫いた。 累は月に能力を戻し、ニーナとベルと一緒に外へ出ようと廊下を走り、窓を割り、三人で山の中へと逃げ、少しすると、男が仁王立ちしておりその男は真っ先にベルに向かって攻撃した。 攻撃が届く前にニーナは瞬間移動でベルと一緒に避けた。