06
私は、緊張しながらもキョウ様の質問に答えた。
新しいお友達が出来たのは、本当だ。
ただその友達に煌君が居るけど……。
するとキョウは、クスッと笑った。
「そうか、新しい友達が出来たのなら良かったのう。
その友達には、系統が違う者も居るようだが……」
「そ、それは……」
やっぱり気づいている。
キョウ様は、何でもお見通しだ。
私が獣族の煌君と仲良くしていることを……。
どうしよう……キョウ様が反対したら
バレたことより、否定されることに恐怖を抱いた。
「何……恐れることはない。
年寄りは、頭が固くなるからのう。
どうしても分けてモノを考えてしまうものじゃ。
しかし子供は、柔軟性がある。
そなた達が仲良くやってくれるのは、私は嬉しいぞ」
えっ……?それって認めてくれてるの?
私は、キョウ様を見る。
すると優しい眼差しを向けると盃の入っているお酒を飲んでいた。
「では、仲良くしても……いいのでしょうか?」
「反対する気は、もとから無いぞえ?
そなた達の導くモノは、何か楽しみにしているからのう」
「はい!ありがとうございます」
良かった……。
私は、煌君とこれからも仲良く出来ることを心の底から喜んだ。
そしてお風呂は、緊張したけど無事に済ませた。
だが……緊張と長風呂のせいか出た頃には、2人共ぐったりとのぼせてしまった。
「なかなか戻って来ないから心配していましたが、まさかキョウ様がいらしたとは……」
「めが、まわりゅ……」
ルイが心配そうに見守れながら、私とシンは、ぐったりと横になっていたのだった……。