01
そっか……私だけが知らなかったようだ。
シンもルイも私が、生まれ変わってから式神を出したところは、見たことがない。
だからあの2人が使えるのかも分からない。
すると向こうから、また私の呼ぶ声が聞こえてきた。
ルイの声だ!
きっと急に庭から居なくなったから捜しに来たのだろう。
「あ、ルイが呼んでいるわ。じゃあ行くね」
「うん。バイバイ」
私は、ルウト、サリーと別れると声にする方向へ帰った。
やっぱりルイが捜しに来ていた。
「あ、どちらに行かれていたのですか?
急に居なくなりましたから、心配しましたよ」
「ごめんなさい。蝶々を追いかけていたの」
「蝶々……ですか?」
「うん、キョウ様の式神。
本家で、キョウ様に式神の事を教えてもらったの。
凄かったんだよ……綺麗だった!」
私は、興奮気味に言うとルイは、驚いていた。
たぶん本家に行ったのもだが、キョウ様に式神の事を聞いたことにだろう。
「キョウ様に教えてもらって……本家にですか!?
ご迷惑は、おかけませんでしたか?」
「大丈夫。ちゃんと挨拶もお礼も言えたよ。
ねぇねぇ、それよりもルイは、式神使える?
飛ばすことが出来る?」
やっぱり思ったような心配の仕方をしていた。
しかし私は、それよりも式神のことを聞いた。
ルイは、正妖精だけど使えるのだろうか……?