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ヤバい奴

 船に戻ると野原と椎名(女教皇)、そして葵ともう一人がトランプをしていた。
野原は顔の後ろで手を組みまだ終わらないかと待っている様だった。
「イルカ男さんおかえり、散歩どうだった」
「ヤバい奴に会った…」
「緊急事態発生‼︎ 緊急事態発生‼︎ イルカ男さんがヤバいって言う位ヤバい奴が現れた‼︎」

 野原が大きな声で叫ぶと累はすぐさま野原を止めた。

 「おい、ヤバい奴って言っただけだぞ……」
「自分が何言ってるか分かってます? 普段ちょっとアレで済んでる人がヤバいって言うって、相当ですよ、野原さんの行動は正しいです」
「ソレで、特徴は?」

 事細かく、その男と会った場所や行動を話した。

 「その変な男次会ったらあの二人呼びましょう、殺し屋二人、能力は私のと、運命の人で行きましょう」
「私の洗脳も良いでしょうが言葉を発するラグが有りますから、体の硬さなどは逆効果ならーー」

二人は緑髪の男をどうやって倒すか意見を交わしていた。

「戻したほうが良いか?」
「そうですね」
「他の人と一緒に考えた方が良いかも、難敵攻略する感じで上がってきた」
「ココゲームの世界じゃ無いからな、まぁ、頑張ってくれ、愚者」
「累、僕たちトランプの途中だったんだけど」
「悪かった」

二日後、リクス島へ戻る事となり、その船内

「あの魚の事分かったのか?」
「空から降ってきたみたい」
「は?」
「正確には輪っかから、みたいだけど」

って事は、又行く羽目になんのか……
マジかよ……

「累にニーナが居るから大丈夫だろ、二人でいけるんじゃ無いか?」
「敵が吸収とかしてなくて一人ならな」
「ボスは二人に任せるとして、俺たちは雑魚戦か」
「雑魚でもだいぶ強いよ」
「ラスボスとかどれだけ強いか考えたくも無いね」

今回で終わってくれよホント

「なんでそんな事したか、理由、聞けるかな?」
「ちゃんと意思疎通出来る奴が今まで居ないからな、意思があると良いが」
「? 喋る奴は居ただろ?」
「幻の事か? 後は騎士と骸骨だけだろ?」
「もう一つ有ったよ、確か」
「無かった」
「えっ? ニーナ?」
「? 記憶違いか何かじゃないのか?」
「そ…… うなの、かな……」
「多分そうなんだろう」
「喋る奴居たら忘れねぇっての」

ーー

「ごめん、嘘に付き合わせて、でも、ファム君は、累が戦うのを拒んで無抵抗の後、誰か出てきたって言ってたから、もし思い出したら…… どうなるか……」
「何か、か、しかも能力がヤバかったらしいな」
「この事は隠す様に僕が言っておくよ」
「葵ちゃんよろしく」

ーー
コレならなんとか間に合いそう

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