俺の密かな自慢
自慢と言うか、まあ、自慢になるのか分からんけど、俺には密かな自慢がある。
マイナンバーカードのマイナンバーが凄いのだ。
何と、777777777776!
末尾が7なら完璧だったけど、オール7は存在しないらしい。完全なゾロ目はマイナンバーには無いそうだ。だから、俺は日本でほとんど存在しない、ほぼゾロ目オール7マイナンバーカード保持者なのだ。
マイナンバーカードを確認する。確かに777777777776だ。これは自慢しても良いと思う。マイナンバーはホイホイと人に教えたらダメらしいけど。まあ、俺は人間があまり好きじゃないから、自慢するような友人とか居ないけども。
午前0時になってから家の玄関を出た。18歳の誕生日だから成人したのだ。これからは俺は自由なんだな。犯罪をしない限りだけど。
しばらく歩いて、俺が今日からアルバイトする予定だったコンビニの前に来た。
(すみませんが2年待っててください)
「(2年後)よろしくお願いします」
コンビニにペコリと頭を下げた。3秒くらい下げていた。
「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
え?
女性の声がしたので頭を上げたら、俺の目の前に凄い美人の若い女性。
「あ、いえ、その……おはようございます」
「おはようございます。この時刻は、おはようございます、かしらね?」
「え? さあ?」
美人さんに頭を下げたわけではないけど。
「新《あらた》 四郎さんはエスパーなの?」
「え?」
俺の名前を知ってる?
「私がこの場所で新 四郎さんを待ってたことを知ってるとは、ビックリしたわ」
俺に会いに来た? 美人さん、誰なの?