伝説‥3話〜洞窟の祭壇{改}
ここはオパール城から、遥か南西に位置する洞窟の祭壇。
ディアスは儀式の準備をしていた。
「はぁ、何で俺が、こんな事をしなきゃならないんだよ。召喚魔導師なんかに、ならなきゃ良かったぜ。たく……だが、断らない自分も悪いんだがな」
そう言いながら、祭壇に魔法陣を描き終えると、呪文を唱えた。
するとその魔法陣から、黒く眩い光が放たれ、天まで届く程に周囲を埋め尽くし、1人の女性を召喚した。
そう3人目の主人公クロノア・ノギア。本名、
クロノアはゆっくりと目を開けた。そして、薄暗い洞窟の祭壇の上にいた。
(はぁ、何なのよ!せっかく、残業中バレないように、会社のパソコン使って、ゲームにログインしようとしたのに)
そう思っていると、ディアスが話しかけて来た。
「おい!お前が異世界人なのか?」
「ん?そうなんじゃ、ないのかなぁ。それより、ここは何処なの?」
「ここはシェルズワールド。ん〜それにしても、女か……まぁいいか。成功したみたいだしな」
「それで、何で私を召喚したの?」
「それはなぁ……実は、召喚できるか試しただけなんだよな」
「おい!お前……そんな事の為に、私から唯一の楽しみを!?」
そう言うとクロノアは、ディアスを睨みつけ、杖を持ち攻撃をしようとした。
それを見たディアスは、慌ててひざまずき謝った。
「ヒィっ‼︎ほ、本当にごめん。悪かった!」
それを見てクロノアは、とりあえず杖をしまった。
「まぁいいか。それよりさぁ、元の世界に帰る方法ってあるの?」
「元の世界に帰る方法……悪い!分からない。だけど、魔導師学園に行けば、何とかなるかも」
「そうか。それなら案内してもらおうかなぁ」
「ああ、構わない。そうだ!名前、教えてくれないか?ちなみに俺は、ディアスだ」
ディアスがそう言うと、クロノアは自分の目の前に、ステータス画面がある事に気づき、そこに書いてある名前を言った。
「私は……クロノア・ノギア。ディアス、よろしくねぇ」
「クロノアか。ああ、よろしくな」
そう言いクロノアとディアスは、少し話をした後、洞窟の祭壇を出て、オパール魔導師学園を目指した。