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伝説‥3話〜洞窟の祭壇{改}

 ここはオパール城から、遥か南西に位置する洞窟の祭壇。


 ディアスは儀式の準備をしていた。

「はぁ、何で俺が、こんな事をしなきゃならないんだよ。召喚魔導師なんかに、ならなきゃ良かったぜ。たく……だが、断らない自分も悪いんだがな」

 そう言いながら、祭壇に魔法陣を描き終えると、呪文を唱えた。

 するとその魔法陣から、黒く眩い光が放たれ、天まで届く程に周囲を埋め尽くし、1人の女性を召喚した。


 そう3人目の主人公クロノア・ノギア。本名、黒野 希愛(くろの のあ)、20歳。とあるゲーム会社に勤めるOL。


 クロノアはゆっくりと目を開けた。そして、薄暗い洞窟の祭壇の上にいた。

(はぁ、何なのよ!せっかく、残業中バレないように、会社のパソコン使って、ゲームにログインしようとしたのに)

 そう思っていると、ディアスが話しかけて来た。

「おい!お前が異世界人なのか?」

「ん?そうなんじゃ、ないのかなぁ。それより、ここは何処なの?」

「ここはシェルズワールド。ん〜それにしても、女か……まぁいいか。成功したみたいだしな」

「それで、何で私を召喚したの?」

「それはなぁ……実は、召喚できるか試しただけなんだよな」

「おい!お前……そんな事の為に、私から唯一の楽しみを!?」

 そう言うとクロノアは、ディアスを睨みつけ、杖を持ち攻撃をしようとした。

 それを見たディアスは、慌ててひざまずき謝った。

「ヒィっ‼︎ほ、本当にごめん。悪かった!」

 それを見てクロノアは、とりあえず杖をしまった。

「まぁいいか。それよりさぁ、元の世界に帰る方法ってあるの?」

「元の世界に帰る方法……悪い!分からない。だけど、魔導師学園に行けば、何とかなるかも」

「そうか。それなら案内してもらおうかなぁ」

「ああ、構わない。そうだ!名前、教えてくれないか?ちなみに俺は、ディアスだ」

 ディアスがそう言うと、クロノアは自分の目の前に、ステータス画面がある事に気づき、そこに書いてある名前を言った。

「私は……クロノア・ノギア。ディアス、よろしくねぇ」

「クロノアか。ああ、よろしくな」

 そう言いクロノアとディアスは、少し話をした後、洞窟の祭壇を出て、オパール魔導師学園を目指した。

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