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28話〜ガルドの意外な特技

 ガルド達は冒険者ギルドにきていた。そして、登録用紙に記入を終えると受付嬢に渡した。

 受付嬢はガルド達の書類に目を通すと、

「はい、これで登録の方は完了となります。では、このバッジを付けて下さいね」

 そう言われガルド達は受付嬢からブロンズバッジを受け取った。

 ユリーナはバッジを見た後、

「ちょっと聞きたのですが。このバッジに書いてある数字って何の意味があるのかな?」

「ああ、その数字は等級といって。あっ、そうそう等級の説明が書いてある紙があった筈ですので、ちょっと待って下さいね」

 そう言うと受付嬢は棚から等級の説明が書いてある紙を取り出しガルド達に見せた。


 そして、そこにはこう書かれていた。

 
 ブロンズバッジ 5⇨4⇨3⇨2⇨1
 ⬇︎
 シルバーバッジ 5⇨4⇨3⇨2⇨1
 ⬇︎
 ゴールドバッジ 5⇨4⇨3⇨2⇨1
 ⬇︎
 プラチナバッジ 5⇨4⇨3⇨2⇨1


【階級はブロンズバッジの5等級から始まり、プラチナの1等級が最高です】

【ギルドの仕事をこなして行くとその等級や階級は上がって行きます】

【仕事の内容も等級や階級により異なります】

【依頼をこなし信頼度と等級や階級が上がれば、紹介出来る依頼もそれなりに上がります】

 ガルド達はそれを読み終えると受付嬢に返した。

「今はブロンズのバッジに5と書いてある。そうなると、仕事をどんどんこなしていかないと等級も階級も上がらないって事だな」

「ふぅ〜ん。何か面白そうだね。ねぇ、早速さぁ手頃な仕事を探さない?」

「ビスカ、そうだな。何かいい仕事があればいいんだがな」

 そう話をしていると受付嬢が依頼書を数枚ガルド達に見せた。

「ちょうど手頃な仕事が数件あるのですが」

 そう言われガルド達は、依頼書を数枚手に取ってみた。

「ん〜俺がやるような仕事がねぇな」

「そうね。どちらかといえば女性向きかな?」

「ああ。まあ、俺は何でも構わないが」

「ねぇ、この中にガルドやマグドが出来そうな依頼ないね」

 ガルド達が受付嬢から見せられた依頼書は、手紙の代筆や子守や仕立ての手伝いなどだった。

「確かに、ガルドには無理そうなのばかりだよね。ん〜これも、街の大きな食堂の調理の補助だって」

「ユリィナ。悪いが、その依頼書を見せてくれねぇか?」

 そう言われユリィナはガルドに依頼書を見せた。

 するとガルドはその依頼書を食い入るように見ていた。

 その依頼書には……。

【人手不足の為、厨房及びホールの補助をやれる者を数名派遣して欲しい男女問わず!報酬は働き次第とする。………】

「なるほどな。料理か……これなら、俺でも出来るかもしれねぇ」

「おい、ガルド!まさか料理作れるのか?」

「ん?ああ、俺は、1人で暮らしてたから、料理だけは得意なんだぞ」

 そう言うとビスカ以外のユリィナとマグドはガルドを疑うような目でみた。

「な、何なんだ、その疑いの目は!俺が料理得意じゃおかしいのか?」

「おかしいというか、信じられない。でも、ガルドがいいなら、この依頼にする?それに数名って書いてあるし」

「そうだな。ガルドが、どれほどの腕前か見たいしな」

 そう言うと受付嬢にその依頼書を見せ受理してもらいそのお店に向かった。

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