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長い1日

 累は朝にいきなり騎士団長擬きを討伐する事を聞いた。累は驚いていたが前から決まっていた事らしい。

本当に急だな、只知らなかっただけかもしれないのか聞き逃したか、俺死なないよな、運が凄くいい事を祈ろう。

 「しかし言葉って色々有るんだな、知らないのが多い」
「何故か俺までやらされる羽目になったけどな」
「帰ってから勉強…… 気が滅入る、って言うかアイツ(ニーナ)から聞いたが可愛い程度でたらしは無いだろ」
「じゃあニーナは本命か?」
「んな訳あるか」

 第一俺と付き合う事自体不幸だろ

 「累ちょっと」

 累は何かも分からず連れ出され、船の止まっている所の少し離れた所に来た

 コッチに何か有るのか? 

 「船とか作って移動してみて」
「は?」
「良いから良いから」

 累は訳も分からず氷で板を作り、斥力で転倒しない様に少しずつ進むと下から3メートル程の鯱が突っ込んで来て氷の板を割った。その時には累は上空にいて氷柱を頭に突っ込ませ鯱は消滅した。

 「肉食のイルカが出てくるならそう言ってくれ」
「アレ多分鯱だよ」
「シャチ?」

 ニーナは鯱の事を説明するが、累は鯱の事を知らなかったのでこの世界特有の生物だと勘違いした。

 この世界色々有るな、ってか、他の所への移動手段が無いからやってるって訳か、そこまでは生きてたら付き合おう。その後は……

 「そろそろ行くよ」

 この程度の消耗で俺死なないよな。

 半日かけて船で移動し、島に到着すると同時に「先に入ってる、入ってくるなよ、構ってる余裕無いからな」と言い、累は他の人の意見を聞かずに「入ってきたら死ぬぞ」と言い、先に入ると鎧の群れが辺りを取り囲んでいた。弓兵や槍兵なども加わっていたがそんなの関係無しに累は即座に空中に斥力で飛び、氷を作り、ソレを吹っ飛ばしながら移動すると同時に弓兵が一気に攻撃した。累は気の向くままに移動しながら氷柱を打ち、矢が刺さり、斬られ、刺される事も気にせず只々敵を潰し続けた。そして一掃する頃には、ズタボロだった。 傷に気付いた累は氷で凍らせた。「アレと戦う前にコレかよ…… 普通に戦うだけでも勝てる気しないのに」そう考えていると目の前から騎士団長擬きが静かに歩いてきた。

 「物量でどうにか出来なかったな」

 累がそう言い終わった瞬間、騎士団長擬きは圧倒的なスピードで斬りかかるが、累は斥力で身体の周りを囲った為斬られずに吹っ飛ばされた。

 見えなかった。反応出来なかった。前の何倍位だ? 最悪だ。偶々守ってたから死なずに済んだが他の能力なんて知らない、マグレでもアイツに効くやつが有れば、いや、他の能力知ってるけど使えるか? 運に賭けるか、今使えるかどうか分からないが

 「ちょっと借りるぞ咲。"塔"」

 近づいて触れるのはまず無理だ、衝撃波パンチって遠距離攻撃だよな、氷よりも速い事を祈る、確か言葉言いながらって書いてあったから、まぁ使えればだけど、使えなかったらかったで死ぬだけ

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