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二章 異世界の中の甘味と苦味(四話)

ナコは無表情で言った。
「谷野さん貴方は、『下校中刺されて死亡』しました。」
「下校ということは俺は学生だったのか ?」
谷野はそう返すと、
「はい、そうです。しかし、私はこれくらいしか教えて貰っていません。」
ナコはそう言った。すると、ナコの顔がガクンと落ちる様に下がった。もしかして、気を失ってる!?
「ナコ!!」
谷野はナコの肩を揺さぶったが、応答がなかった・・・。谷野は走ってドアをバタァンと勢いよく開けた。
「あの勢いよく開けるのは・・・。」
執事は言いかけたが谷野の慌てようで言い止まった。
「はーはー、執事さん!!ナコさんが・・・。」
「え!?」
執事は谷野の言葉にビックリして扉の向こうに飛び出して見た。そしてナコが倒れているのを確認した。
「ナコさん!大丈夫ですか!?」
また執事はそう言ってナコの所へ走って肩を掴んで揺さぶった。しかし応答がなかった・・・。そして、執事が二人部屋に入って来た。・・・!?谷野は気づいた。二人まさか・・・。ズチャと音がした。1人がショットガン、もう1人がナイフを構えた。既にいた執事(ここからはAと略)が鞘に納めていた剣を出そうとしたが遅かった・・・。谷野は武器がないので抵抗できなかった。そう、ここで谷野は。
『死んでしまった』





異世界神の間にて
「ルク様!!谷野さんが・・・」
役人が慌てて言いに来た。しかし、ルクの表情は至って落ち着いていた。ルクは慌てている役人に言った。
「まあ、落ち着いて見ておけ。こいつは今までの転生者と違うぞ。」
役人は戸惑ったがルクに質問した。
「違うとは?」
役人の質問にルクは答えた。
「それは言えないな♪」
「逆に気になりますよ!!」
役人はにやけながら言った。役人とルクはもう少し談笑を交わして役人は部屋を出た。ルクは役人が出たのを確認すると鍵を閉めて考え始めた。しかし、一つ言える事はルクには何かを確信があるという事だ。谷野が行った場所それは過去だった・・・。

『転換への扉』に続く

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