1
ある晴れた日曜日の朝、
サカキバラカオルは今日トシキと遊園
地にデートする約束ををしていた。
時刻はすでに8:30分を回っていた。
約束の時間は10:00時に駅で待ち合わせ
だった。
ベッドの上で猫のククトが
(フゥー)とあくびをしていた。
カオルは今日のデートにどんな服を着
ていくか迷っていた。
カオルは服を選びながらデートの事を
思った。
(今日はトシキと遊園地でデートだ、何
に乗ろうかなー、向こうで美味しいも
のを食べて、観覧車に乗って、2人きり
になって、キャー)
と朝からお熱かった。
カオルはおとしごろであった。
まだトシキと付き合っていなかった
頃、よく友達のキョウコがサカキとイ
チャイチャしてるのを見て思った。
(このクソカップルが)と。
しかし、まさかカオルがこのクソカッ
プルになろうとは思っても見なかっ
た。
本当はクソカップルなどではないのだ
が、嫉妬心がカオルを想思わせた。
カオルは思った。
(だいたいキョウコのぶんざいで、あた
しより早くあんなことや、こんなこと
するなんて許せない)
とあくまでも愚かな事を毎回内心思っ
ていた。
カオルの嫉妬心はそれを本人たちがも
しも聞きいたら恐ろしいものだと言う
だろう。まあ、ばれはしないのだろう
が。
カオルはトシキの事を考えるとドキド
キして、思わずタバコを吸って冷静に
なろうとした。
(フゥー、ま、いいか)
そんなことを考えていると時刻は9:00
時を過ぎていた。
焦ったカオルは服とズボンをやっと選
んだ。
青いジーンズに白いシャツ、黒い革ジ
ャンにした。カオルはふと、自分の命
が狙われているのは十分承知していた
が、しかし、カオルはどうしてもトシ
キと甘いデートがしたかった。
関係者は反対したが、その反対を押切
りデートにこぎつけた。大切な時間で
あった。
カオルは嫌なことは忘れてデートの事
だけを考えることにした。
カオルは猫に
(じゃあいってくるね)
といって部屋を出た。
したの階段を降りるときょうすけが食
事をテーブルに置いていた。カオルは
きょうすけに
(おはよう)
と挨拶をすると、きょうすけも挨拶を
した。