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2人が唱えた結界は陰陽師の安倍晴明が

使っていた、(せいまんの結界)だった。

みわは車の前にたち、きょうすけは車

の後ろにたった。みわときょうすけは

印を結ぶ。

まず、両手の指をカニばさみにしてと

じ、右手の二本の指を左手の間に入れ

た。

そして左の腰にあてる。

(とういん)と呼ばれる印だ。

それを素早くぬくと、指で左下、右、

左、右上、上、に印を結び、六芒星を

描いた。

それからまた、違う印を結ぶと唱え始

めた。

(りん、ぴょう、とうしや、かい、じ

ん、れつ、ざい、ぜん)

すると、普通の人には見えない光輝

く、六芒星の結界が完成した。

辺りから集まった悪霊たちの声が聞こ

えた。

(ウオオオー、苦しいよー、助けてー)

悪霊たちが、車まであと2メートルの距

離まで近づくと、六芒星の結界が発動

する。

(グウウウウー、なんだ、なんだ、この

光はー)

(入れないー、入れないよー)

(アイツだーアイツらをとりころせー)

と、一斉により固まってくる。

きょうすけたちは、くじぎりの呪文を

唱え続けた。


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