あなたに会いたい 〜ただひとりの人〜 (外部サイトで読む

早沙希貴志

《昔々、とある王国に白く美しい髪を持った心優しい王女がいました。》

 国民に恐怖を与えた《半端者の王》と、それを倒して王位についた勇敢な王のお話。
 レヴィン王国には、そんなおとぎ話のような歴史が存在している。

 だが、現実の歴史がそんなに美しいはずがない。
 レヴィン王国には、誰もが忘れたがっている悲しみの歴史や、目を覆いたくなるような悲惨な戦争がある。

 次期女王となることが決まっている、王女セレナ・レヴィンは、この国に隠された恐ろしい歴史や、なかったことにされてしまった悲しい物語に、果たして何を思うのか。


 そして、悲しみの歴史の中心に存在する、《氷の王女》。
 心優しかった彼女は、なぜ氷の王女と呼ばれるようになってしまったのか。

 ただ、あなたに会いたい。
 そんな願いさえも踏みにじられた、哀れな王女の物語が
 
 今、始まる。

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