「なあ、リィト。もう分かったろ。俺の勇者パーティにお前は無理だ。追放だ」
勇者パーティに所属していたリィトは勇者候補であるグスタフに、ある日突然、そう言われ追放されてしまった。
リィトは初級魔法しか使えずグリッチ:コードというスキルを所持していた。
しかし、誰も聞いたことがないもので、グスタフは、外れスキルだと決めつけていた。
そのスキルの効果なのか、リィトの頭の中に少女の声が響き、戦闘時などに何らかの選択を求められることがあった。
リィトはYESと答え続ける。
『スキル……剣聖……強化シマ……』
『YES!!』
『魔……法……|麻痺《パラライズ》……強化シ……ス』
『YES!!』
『魔法……|傷治癒《キュア》……ハツドウ支援……』
『YES!!』
この言葉の実際の効果が分からなかったし、彼が他のメンバーにいくら話しても、誰も信じようとしなかった。
唯一、同じパーティに所属する幼馴染みの聖女候補マエリスだけは、リィトを信じていたものの、解明には到らない。
その上、グスタフはマエリスに手を出し寝取りを実行しようとしていたが、うまくいかず彼女と仲が良いリィトを追い出したのだ。
リィトが追放された日の夜、状況が一変する。
幼馴染みが寝室にやってくる夢を見たリィト。
翌朝起きると、彼の横に六歳くらいの少女が眠っていた。
少女は殆ど話さなかったが、彼女の声は以前からリィトの頭の中に響いていたものとそっくりだ。
《グリッチ:コード》というスキルと少女の関係が次第に明らかになっていく。
ほとんど喋ろうとしない少女には呪いがかけられており、元は奴隷だった可能性があるとリィトは考える。
経験を積む過程で、リィトは生活魔法を攻撃魔法に強化改造しはじめる。
その結果、聖女マエリスと共に最強の魔術師となっていく。
-
作品のキーワード
ログインすると作品の応援や感想の書き込みができるようになります。新規会員登録(無料)はこちら。
★を贈る
星を選択して「いいね!」ボタンを押してください。投票後、「いいね!を取り消す」ボタンを押せばいいね!を取り消すことが可能です。
感想を書く
感想を500文字以内で入力してください。入力した内容は作者の承認後、感想欄に表示されます。
通報をする
読者への感謝の気持ち