ゲイナー・フレミア・ロードメルドは最強の魔族である。
しかし彼は世界を滅ぼしたり、支配したりする気などまるでなかった。
「なに!? 元配下のアナスティアが『魔王』を名乗っているだと!?」
そんな彼のもとに、ある日一つの知らせが入る。
それはゲイナーの元配下であるアナスティアが、魔族の王を名乗り、人間側に宣戦布告をしたというモノであった。ゲイナーは、それでは世界のバランスが崩壊するとし、策を講じる。
あまりに力が強大過ぎる彼は、行動を起こせばそれだけで世界のバランスを乱してしまう。ならば、どうするか。ゲイナーは自らの【分身】を生み出し、その者に旅をさせることにするのであった。
そして、彼にはもう一つの目的があった。
それは勇者を見つけ出し、それを育て上げること。何故なら、世界の構造の中で起こった問題は、その世界の構造の中で解決しなければならない。そうしなければ、またバランスが乱れてしまう。
かくして、ゲイナーは一人の少女を燃え盛る村から救い出す。
少女の名は――ミナ。彼女は、未熟ながら勇者の力をその身に秘めていた。そして、ゲイナーに命を救われた少女は彼のことを師匠として慕い、共に旅をすることになるのであった。
これは最強の魔族による勇者育成の記録。
そして、世界の命運を巡る、冒険物語である……
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