――装備によって人生が決まる世界。
そんな世界に“呪いの装備”というものが存在していた。
触れただけで強制装備され、一生外すことができない武具のことだ。普通の人には1枠しかない装備枠を食い潰すうえに、装備したときの代償が大きすぎることもあり、呪いの装備は忌み嫌われていた。
そんな世界で暮らしている少年・ノロアは、装備枠が9999ある代わりに呪いの装備しかつけられず、周囲から疎まれ、蔑まれていた。
しかし、呪いの装備は代償がある代わりに強力なものばかり。9999個の呪いの装備をつけられるノロアは、どんどん強くなっていく。その力はすぐに勇者や魔王をも超え、あっと言う間に世界最強に……。
「聖剣って攻撃力500なの? 僕の武器は6万あるんだけど……」
「龍閃滅覇掌だっけ? すごいね、その技! 僕に10もダメージ入れたし……他にも、その……うん、肩こりがよくなった気がする! 血行がよくなってる感じあったよ!」
「……聖剣、可愛い。結婚しよ」
――これは、呪いの装備を求めて旅する少年(装備フェチ)が、無自覚に世界を引っかきまわす物語。
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