終わる世界のエピローグ (外部サイトで読む

abel

 世界は"塔"によって救われた。
 塔から供給されるエネルギーは世界を満たし、空も、海も、大地も彩りを取り戻した。

 人々に豊かさがもたらされた、幸福な世界。


 世界を管理する存在――炎宮春秋は、その世界に降り立った。

 旅を始めた春秋は、七つの塔を目指す。

 その目的は、全ての塔を破壊すること。

 それは、世界を終わらせることと同じであった。

「この世界はもう死んだんだ。終わらなくちゃならない。だから、俺が終わらせるんだ」

 幸福な世界を否定する春秋の真意は?
 豊かさを否定し、拒むほどの理由があるのだろうか。

 荒野を旅する。
 森を巡る。
 都市を眺めた。

 水の世界を旅する。
 機械仕掛けの世界を巡る。
 獣の世界を眺めた。

 そして彼は、神の国に辿り着く。

 彼は覚悟する。

 この世界を、終わらせる覚悟だ。

 彼は決意する。

 失われた命を、全て背負う決意だ。


 これは、終わる世界の結末<エピローグ>だ。


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