1897年、アメリカ合衆国アリゾナ準州
凄腕ガンマンの保安官ガルムと、
陽気な無法者のビリィの……二人、
──彼らは転移した。
剣と魔法の世界。
ファンタジーの国へと──。
※ ※
西部劇を知っているか?
そう、あれです。
アメリカの乾燥しきった荒野で無法者《アウトロー》や保安官《シェリフ》が向かい合って、指をワキワキしながら拳銃《リボルバー》を今か今かと抜き出すタイミングを図っている。
二人の間をコロコロコローとタンブルウィード(よく西部劇で転がってる草の塊のこと)が転がって行き、遠くの教会で鐘が鳴る────。
パァァン! ……と響き渡るのは拳銃のそれ。
一発しか響かない銃声の後、無法者と保安官がビクリと体を震わせると、
片方が───ドサリと倒れる。
ドクドクと流れる血が荒野に染み渡り……それをかき消す様に夕日が色濃く二人を照らす───。
生き残った一人は、硝煙棚引く銃口に息を「フッ」と、ひと吹きし──クルリと手の中で回転させてホルスターに納める。
そうして、踵を返すと待っていた馬に跨りカッポカッポと荒野を夕日に向かって去っていく。
その姿を隠れて見ていた少女が叫ぶ──。
「______!!」
罵倒か、感謝か………。
西部の地は弱肉強食。
銃と血が掟のハードボイルドな世界──。
命の値段が弾丸より軽い世界を生きる彼らは、剣と魔法の世界で何を成すのか。
その生き様を心に刻め────!
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