異世界の果てで、「社会」を唱える (外部サイトで読む

LA軍

「───はー……なーんで俺、異世界に来てまで先生やってるんだろう?」

 異世界に召喚されし中年教師。
 密林の湿気を帯びて、じっとりと湿った教員用の教科書片手に、今日も教える社会科授業…
 生徒は約30人のクソガキども。

 エルフ、
 ドワーフ、
 ホビット、
 その他多数の種々様々な───子供達

 やかましいガキどもに囲まれて今日も今日とて教える社会科

 昨日は、地理
 今日は、歴史
 明日は、公民

 ベトナム戦争から中越戦争、
 宗教、政治に、日本アルプス、シロッコと……なんでもござれの社会科授業

 だけどね、ここ異世界ですやん?
 地球の社会科って意味あるの?

 あーめんどくさい、
 ガキは嫌いだー! などとブチブチ言いながら歩く彼は、異世界歴はまだ数か月目のペーペーである。

 どうして、いかにも日本人の彼がこの森の中にいるのか。
 その辺は追々後述していこうと思う。

 それよりも、
「はい、エルシル君廊下に立ってなさい!!」
「ファ〇ク! クソ教師が───!」

 異世界で社会科をひたすら教えて、ひたすらツッコミを受ける異色の異世界ファンタジー!

 魔王?
 勇者?

 知らんよ…
 それよりも聞きたまいよ、

「中越戦争というものがあってだね───……

 異世界で社会科の授業をしつつ異世界ちびっ子集団を地球の文明化に導いていく
 その過程で畑を作ったり、村を興したり、街と同盟したり、建国したり。
 異世界で一から村おこしをしていく中年教師の物語。
 最終的に、元教え子たちを対決したり合流したりで、世界と対立することになるが、マイペースに生きていく中年教師の斎藤。

 魔王だの魔族だの、人類だの、そんなことの血塗られた歴史は中学の社会の教科書にしっかりとかかれとるわい!! と上から目線で、指導し、平和な世界へと導いていく。
 結局、斎藤は帰らず、異世界で世話を見たり見てくれた子供たちと暮らしていくことを決意し、元の世界のけじめとして、教え子たちを帰還させることに尽力する。

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