隣の部屋に引っ越してきたのは『推しの声優』でした (外部サイトで読む

髙橋リン

ボロボロのアパートで一人暮らしをしている大学二年生の坂柳日向(さかやなぎひなた)には『推しの声優』がいた。
坂柳と同い年で主に男性向けの恋愛シュミレーションゲームの美少女キャラの声を演じている――声優の『星宮れの』

「死ぬ前に一度でいいから会ってみてぇ……」

坂柳がそんなことを思っていた、ある日の出来事だった。
坂柳はリュックサックを背負って大学へ行くために玄関の扉を開けると――隣の部屋の扉の前に大量のダンボールが置かれていた。

「まあ、どうせこんなボロアパートに引っ越してくる奴なんて、年寄りか老害か低所得者のどれかだろう」

坂柳は大量に置いてあるダンボールを避けようとした――その時だった。
いきなり扉が開き、一人の女性が悲鳴を上げながら飛び出してきたのだ。
突然現れた女性に対して驚きの声を上げる坂柳だったが、その女性を見て愕然としてしまう。
艶のあるショートカットの白髪に奇麗な黒い瞳、透き通った白い肌を持つ美女――。

「星宮……れのちゃん!?」

なんと、隣の部屋に引っ越してきたのは『推しの声優』だった!?

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