十万楽土の花魔法使い (外部サイトで読む)
──世界を手にしてみたい、とは思わないかな?
かつて一人の魔法使いが創り上げ、百年の統治と五十年の平穏をもたらした世界『楽土』。
歳月を経て衰えた魔法使いは六十四人の候補者を集め、それぞれに自らのチカラを分け与え、次代の統治者を決める『継承の儀』を開催する。
その催事に招待された候補者の一人、下院蔵人が授かった術式は『花』。
扱いばかり難しい上、こと戦闘において役立つ盤面などほとんど無い魔法。
けれど──そんな話は、取るにも足らない些末事。
配られたカードに不平を吠えるなど時間の浪費。
どんなチカラも、とどのつまりは使いよう。
そして、何より──彼には勝ち負けなど、どうでも良かった。
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