プロローグ
プロローグ
「あー暇。」
背もたれに背中をだるんとつかせてそう言った。
「知らねーよ!」
「いや、なんかないかなーとか思っただけ。」
「確かにこの漫研部なにもやることないからな。」
この漫研は一応、仲の良い4人で作った、なんとなくの部だ。
「てか、漫研に来てまで勉強することないと思うけどなー。」
急に前に座っていた女子がペンを振りながら言った。
「 いくら勉強しても後悔することはありませーん♪」
「急に入ってくんなー。」
座りながら少し前のめりになって言った。
「いいじゃん暇だし、二人が楽そうに話しているから入りたくなったの!」
「相変わらずお前当たり強いな。」
胸に手を当て言った。
「それが俺だ!」
「うわーきっぱり認めやがったー。」
「だねー。」
「・・・なんか冷めきってない?」
「冗談だよ!」
「ならよかった。」
彼の名前は谷野 隆史。この物語の主人公だ。
谷野隆史:高校一年生の男子。成績は中の下、少しサボり癖がある。好きな食べ物は板チョコだ。
TU.ピュアエンド:異世界の扉
部活時間が終わり、続々と生徒が門の外に出始めていた。漫研部は部員が4人しかいないため、3階の暫く使われてない教室が部室になっている。勿論この漫研部は、学校内の部活カーストの中でも最下層にいる。簡単に言えば帰宅部と同等ということだ。このカーストで下だったら何があるか?モテない!これ大事!
あと、このカーストのせいで、いじめが絶えないことだ。これは、許されないと思う。絶対・・・。
「・・・。」
「見つけた。」
こんなこと言うのはどうかと思うが、幸せだった。
あんなことがなければ・・・。
続く。