天下への階段5
羽黒の戦いの初戦が落とされた。城下は急に騒がしくなった。宗矩がすでに戦場に出た。のっぺらから繋ぎが年寄りに入った。池田恒興を秀吉側に付け犬山城を占拠したと言う。茶屋に戻ると年寄りの話を聞いた。そこに下忍が付いた。これは長老からの繋ぎだ。文を開く。
軍師が仕掛けた裏切り劇のようだ。池田恒興は森長可と組み兵をさらに進めていると言う。家康の動きを調べてほしいとのことだ。蝙蝠が下忍を5人連れて森長可の兵の中に混じっていると言う。いよいよ衝突か?狗は鼠を連れて進撃を始めた家康軍の中に混じった。
家康の元には伝令が駆けつけてくる。どうも秀吉軍はその後相当な攻撃を受け出鼻をくじかれたとある。
「鼠、蝙蝠と繋ぎを取れ」
秀吉軍にいるならばこちらに呼び寄せた方が安全だ。どうもこの謀反は柳生が嗅ぎ付けていた恐れがある。家康は初めから小牧山城に入る予定だった。敵をたやすく破ると入城をした。狗は雑兵の中に混じっている。いつの間にか宗矩が戻ってきて家康に会っている。
家康の周りには服部の下忍と柳生の侍で近づくことはできない。しばらくすると鼠からの繋ぎが入った。城を抜け出すと空き家になった農家に案内する。
「蝙蝠か?」
そこには蝙蝠と怪我をした下忍が一人いる。
「残念ながら下忍を2人失いました。残りは城に潜ませています」
「今回は秀吉殿の謀か?」
「どうも黒田殿の」
「長老は?」
「秀吉殿とおられます」
「ならば長老に文を届けてくれ」
今回は家康の謀かもしれないと書いた。怪我をした下忍を走らせた。秀吉は最近軍師には内密で情報を求めるようになっている。