第6話 何のために東大に入りたいのか?
八木教授「これで第1回目の授業を終わりとする」
八木教授は、顔を赤くしながらめちゃくちゃせき込んでいた
田中「インフルなのにそんな授業しようなんてしないでくださいよ!てか、インフルなら病院行ってくださいよ!てか、僕と会ってからインフルになるまでのスピード早くないすか?」
八木教授「ふ。インフルの病原菌みたいな顔してるのに余計なお世話焼きやがって。」
田中「おい!侮辱罪で訴えるぞこのやろう!」
田中は、ふと一つの疑問が浮かんだ。
田中「思ったんですけど、最初の授業を受けて、この授業が東大合格になんの意味があるんですか?桜を見る会については、勉強にはなりましたけど・・・もっとこう、東大合格に向けての勉強をしたほうが・・」
八木教授は、田中のぶつけた一つの疑問に対してため息をつき、真剣な顔で返答した。
八木教授「お前は、何のために東大に入りたいんだ?」
田中「え!?えーと・・・」
八木教授「何のために東大に入りたいか?その明確な答えがないうちは、分からないだろうな。よし、宿題を出そう!明日、また、この部屋で授業をする!それまでに何のために東大に入りたいか?の自分の答えを見つけてこい!解散!」
田中「えええええ!?」
八木教授の突然の解散と課せられた宿題
田中は、自分の頭の中で
この 何のために東大に入りたいのか?
という自分の中で答えが見つかってないことに対し、いらだちと悔しさを感じ、教授の部屋を出た。
田中は、家までの帰り道
ずっと、なんのために僕は東大に入りたいと思ったんだろう・・・
という答えなき疑問を、自分の脳内で質疑応答していた。
田中が帰り、部屋にまた、一人となった八木教授は、部屋に座り込み
天井を見上げてぼーとした。
どのくらいの時間がたったのか?
突然、八木教授の部屋にまたノックの音が聞こえた。
八木教授が気だるそうな感じで部屋の扉を開けると
そこにいたのは、かつてのライバル
新海だった。
新海「よお!このチラシ見てきたんだけど、元天才夜逃げ野郎がまたふざけたこと考えているのかな?」
八木教授「おい!今の俺、インフルだから、移すぜロボット野郎」
八木教授と新海は、激しくにらみ合った。
つづく