閑話.フレンド機能
冒険アプリの中にはフレンド機能というものがある。
それはSNSのような機能で登録した相手と電話したり、メッセージを遅れる他、何処の世界・どこの国にいるかという大雑把な位置情報まで検索できる。
また、フレンドの場合パーティーを組んでいなくてもステータスの確認など出来るので、依頼に誘ったりする時の参考になったりもする。
そのフレンド登録のやり方はスマホからの入力以外に指輪を嵌めた手で握手するというやり方もある。
そのため学園生の握手には、自分の情報を見せてもいい程度に信頼してますよということや、今度一緒に依頼でもしましょうといった意味が込められてる場合もある。
怜央が何気なくスマホを弄っていると、フレンドが追加されていることに気付いた。
それは玲奈である。
前回の握手によってフレンド登録されたのだがこの時はなんで追加されてるのか怜央は知らなかった。
だが、学園最高位のブラックがどんなステータスなのか、どんな能力を持っているのか気になった怜央は確認した。
――――――
【水谷玲奈】
専門/組長
階級/ブラックダイアモンド
種族/人間
ステータス
筋力/S
魔力/E
敏捷/S
体力/S
幸運/A
装備
武器/
頭/
首/
服/セーラー服
手/神狼の革手袋
腰/
足/神狼のスニーカー
指/七宝リング(ブラック)
その他/
能力
・超人(S)
――――――
そのステータスの高さにさすがブラックと納得した怜央だったが、能力については疑問だった。
そこで、能力欄をタップし詳細を見るとこう書かれていた。
――――――
『超人』★★★★★
生物としての限界を超えた身体能力を行使できる。
空を飛び、銃弾を跳ね返し、怪力で敵をなぎ倒すなど汎用性に優れる。
――――――
「……どこのスーパーマン?」
怜央は思ったことがぽろっと口から溢れでた。
(俺もこんな能力なら良かったのにな。変なことしなければ傍目からは気付かれないだろうし……ん?)
玲奈のプロフィールを見返していた怜央はあることに気づいた。
(水谷……玲奈? 水谷ってどこかで……)
頭の中で水谷という単語を検索してた怜央は、不意にパンチの効いた凶悪な面が出てきた。
(あれ? これってまさか……まさか!? この世界で苗字が被ることなんてかなり稀だろうし水星会って水谷星一の会ってことか!?)
怜央はここでようやく、水谷と玲奈の繋がりに気付いた。