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23話 急に可愛くなったら警戒レベルMAXに…

僕はやっと主神の謁見の間に入った。

今まで色々な事が走馬灯のように頭の中で鮮明に浮かんで来た…。

はぁ、色々あったな…でも楽しかった。

主神の聖域は空気が重いというより威厳そのものが空気に混ざってる感じだった。

凄い使徒の数、一体何人いるんだ?

主神に仕えている使徒は100を超えた数だった。

ルル姉は人数が多いと、鬱陶しいから二人で随分と言って、それ以上使徒を増やしてなかったっと前ラズリックさんから聞いた。

「破壊の女神、ルナファナリールカ様とイビルゲートの攻略した人の子シムラハルト、邪神バルトゥール…主神様の前に…」

使徒の誘導に従って僕は主神の前に着いて跪いた…。

バルちゃんは言うまでも無く…腕を組んで堂々と立っていた。

ルル姉はここによく呼び出しを食らったようで自然な流れで動く感じだった。

「ルナよ…2000年ぶりだな…良く無事で帰った…」

この方が主神様…声すら重く感じる…。

「うへぇー、今無事と言った?アンタの無限光で三途の川を渡ってメタファールに世話になる所だったわ!ようぬけぬけと言うね…むっつりヤロ!!お直てる?あん?」

「………」

あー…来たよこれ!ルル姉!抑えて抑えて!僕、心臓バクバクだよ!はぁ…。

「よくぞ、我が妹を救ってくれた、そして、イビルゲート攻略まで成し遂げるとは……異界の少年よ、礼を言う」

ルル姉に何の返事も無くこっちにに話を振って来た…。

同然か…帰ったばかりの妹にあんなものぶっ放したんだ…返す言葉もないだろう。

「勿体無いお言葉ありがとうございまーす!」

「大義であった」

よっし完璧!みんな頼みましたよ!お願いだから作戦通り!お願いしますよ!

「そして、邪神バルトゥールよ、何ゆえ邪神界に戻らん?下界に留まる目的は何だ?」

「…あっ?うちのお兄ちゃんがいるからに決まってるが!ボケが…ぺっ!」

うわあああ!バルトゥールーー!

バルトゥールの返事に僕は世界の終わりを目にしたような絶望感を感じた。

使徒達も自分達の耳を疑って口を開けてバルトゥールを見ていた。

ああああああ!ちょっとちょっと!脚本と違うよっ!アドリブ範囲超えてるよ!この二人!何がしたいのかな?もう!!泣きたいよ!泣いていいですかっ!

「貴様!至高なる主神様に何たる無礼!」

主神の使徒が激怒して武器を抜こうとした。

「すみません!すみません!邪神界で小さい頃から神様に会ったらこいう風に喋れと洗脳されてたので!許してください!」

僕は思い切り嘘をつき必死に謝った!

「えっ?なんで知ってるの?お兄ちゃん!」

えっ?そうなの?

「うちの邪神界の常識だよ!神と遭遇したらまずこう……真ん中の指を立てて挑発や罵倒してから殴り込め!そう教育受けてるの!えへへ」

それを無邪気に笑って説明してくれた…。

はぁ?邪神達…チンピラ集団かなにかか?どんな教育してるの?

「挑発も罵倒も殴り込みも!!だめだよ…頼むよ!」

必死に頼む僕にぷっと笑って頷くバルトゥール…なぜか騙された気がした…。

(ぷっぷー嘘に決まってるじゃん!本気で信じてる…可愛いなぁ!お兄ちゃん!えへへ…ふぅ……しかーし!こ、怖かったけど!!神々の親分にやってやったぜ!もう邪神引退しても悔いはないわ…ふふふ)

バルトゥールは邪神界の最高の偉業を達成した。

「許す、もうよい!下がれ」

使徒は元の場所戻るが僕の飛び出しそうな心臓の脈拍は元にもとらないままだ。

「ではバルトゥールよ、其方は邪神界に戻らずこの世界に留まると?」

「うん!そうだよー主神のお兄ちゃん!」

「!!」

「失礼だ!至高なる主神様になんと馴れ馴れしく!」

あら?先より弱めに怒った…最初のあれはインパクト強過ぎて怒る気も失う…まさか!バルちゃんって!超策士?!

「よい!!…邪神界には二度と戻れぬ事になる…それでもか?」

「もう…そこに未練ないよ!だから下界に住まわして!主神のお兄ちゃん!」

「………考えて置こう…」

「ありがとう!!お兄ちゃん!!」

「…う、うむ」

その反応を見た僕の口はビックとニヤけた。

良くやった!反応ありだ!やはり…よし!いくぜー[[オペレーション!DBS(タブルバーニングシスターズ)]]発動!ルル姉!バルちゃん!頼む!。

僕は二人にGoサインをした。

(くっ!来たか…クッソ!!やったるわ!)

ルル姉は深呼吸してから主神の前に立った。

「お兄ちゃんは主神になってから私の言い分の聴いてくれない…禁忌禁忌、罰罰、はぁ~昔のお、兄、ちゃんは…優しかったな……(うわー鳥肌立って来た!)」

シスターホワイトルルは可愛いく拗ねて見た。

1コンボはナイス!。

「!!!!…む」

「ダメだよ!ルナ姉ちゃん…主神お兄ちゃんは…本当は辛くてもそんな決断を下さないといけない立場だよ…主神お兄ちゃんを許してあげて…お、兄、ちゃんでしょ?」

シスターブラックバルトゥール…主神の心を揺さぶる。

2コンボはグットだ。

「!!!!!!!むっ!」

「でも…分かってくれないんだもん…いつも堅苦しくてね…昔の優しいお兄ちゃんに戻って欲しくてね…ちょっとイタズラしたりしても怒るばかりで…はぁ…昔の大好きなお兄ちゃんに会いたいな…お兄ちゃん!(おーえっ!だめだ…気持ち悪りぃ!!吐き気が…止まらん!)」

シスターホワイトルルはいきなり必殺技を発動した。

3コンボはグレート!

「る、る、ルナよ…」

「お願い!お兄ちゃん…ハルト君とバルトゥールをこの世界に住民と認めてーいい子にしてるから~(限界だ……後は頼む…ハルト君…)

「お願いだよ、主神のお兄タン!」

そして、合体技でトドメを刺すダブルバーニングシスターズ。

フィニッシュはエクセレント!すばらしい!

「う…む、大人しくしてくれるなら…」

お見事です、お二人さん!

主神の様子を見ると完全レッドゲージ状態であとひと押しで倒せると思った。

「お待ち下さい!主神様」

何?クリア前に停電したようなこの流れは?

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