第03話 開拓1日目 初伐採、除草剤散布
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<続き>
考えた対策は3つ。
1つめはなるべく土嚢を置く場所に近い場所で土嚢に土を入れること。移動を少なくすることで必要なエネルギーを減らす。
2つめは袋に入れる量を少なくすることで、土嚢の運搬作業を楽にすることだ。
運搬作業の軽減について一輪車の購入も考えたが、新品を買うと高い上にここ以外での使用用途もいまのところ考えつかないのでやめた。
3つめは伐採した木材を地中に埋めて体積を稼ぐ作戦だ。木はいくらでもあるし、小屋の整地や進入路延長のためにはいずれ切らなければならい。なのでこれらの木を伐採し、段差を埋めるために使うことにした。
地中に埋めた木材はいずれ腐ってしまい進入路に陥没が起こってしまうかもしれないが、その時はその時でまた補修すればよいだろう。とりあえずは建築の資材搬入が完了する数日間持てば十分だ。
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[ 初チェンソー ]
進入路工事を一時中断し、さきに伐採作業を行う。
この中古で買ったチェンソーは動作確認のために自宅近くの河原で少し動かしたことはあるものの、騒音があまりにも大きかったため本格的に使ったことはまだ無く今回がはじめてのチェンソー伐採となる。
チェンソーの使い方はYouTubeで何度も動画を見て予習している。大木の伐採や特殊伐採系の動画は結構好きだったりする。
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イヤーマフ付きのヘルメット、プロテクター、手袋を装着し、作業を始める。
いきなり立ち木に挑むのはリスキーに感じたので、まずはクヌギの倒木を切ってみる。
騒音が凄い。
振動も凄い。
チェンソーが幹に触れると激しい抵抗が伝わってきて、暴れるチェンソーの反動を全身を使って押さえつける感じだ。
直径30cmほどのクヌギの幹はたったの数秒で切断できた。人力のノコギリではこうは行かないだろう。チェンソーのパワーは圧倒的だ。
何度か倒木で予習したあと、今度は立ち木に挑む。
立ち木の伐採は、伐採した木が倒れる方向をコントロールするため、まず切り倒したい方向に三角形に切れ目を入れ、受け口を作る。次に逆方向から追い口の切れ目を入れて貫通させ切り倒すのである。
伐採作業に入る前に切断する部分に印をつけ、頭の中で伐採を何度もイメージする。
立ち木の伐採は直径の小さい木から順に試し、最終的には5本ほど切り倒した。
たった5本切るだけでもヘトヘトになってしまった。
テクニックが無いせいもあるのかもしれないが、林業のしんどさを思い知った。
小屋作りの邪魔になる場所には直径50センチほどの立派なクヌギが1本残っているため、どうするか考えものだが、とりあえず今日の伐採作業はこれまでにして、今日伐採した木々を玉切りにして進入路に埋める作業を優先することにした。
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[ 除草剤の散布 ]
伐採した木の玉切りと運搬作業をひたすら行なっていたが、ふと辺りを気にすると、まだ16時だというのにもう薄暗くなってきていた。
いくらなんでも日没には早すぎる気がするが、日当たりや森林の密度を考えれば仕方がないのかもしれない。
かつて大学のワンダーフォーゲル部に所属していたとき、どんな山でも下山は15時までに完了する様、登山計画を組むべしと先輩に教えられたことを思い出す。山での日暮れは早いのである。
まだやることはいくらでもあるが、本格的に暗くなる前に除草剤を撒くことにした。
除草剤は撒いてから効果が出るのに数日掛かるため、早めに行なっておく必要があるのだ。
除草剤にはいろいろなタイプがあってややこしいが、大きく分けて「茎葉処理剤」と「土壌処理剤」があるみたいだ。
「茎葉処理剤」はすでに生えている草を除草するもので、「土壌処理剤」はこれから生えてくる種状態の草を生えなくする。また残留性の低い農地用と、残留性の高い非農地用がある。
今回は事前に準備しておいた非農地用の茎葉処理剤を散布する。土壌処理剤も後日追加で撒く予定だ。
除草剤を散布したあとは工具などを車からテントまで運び、一日目の作業を終了した。
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---経過---
テント設置 完了
除草剤散布 完了
進入路の工事 作業中
伐採 作業中
資材置き場の建設 未着手