惑星会議続き
クレイドは大扉にカギを差し込んで回した。
「カチャリ」と音がなり、開く。
一団は部屋に入った。
中は広々とした豪華な作りで、
部屋の西の壁には、巨大な水槽が埋め込まれた。
ランシアは「まぁっ」と言って水槽の中で泳ぐ美しい魚た
ちを見た。
その水槽の中には、古代魚が泳いでいた。
その魚を発見したエルバが興奮しながら水槽に近づき言う。
「クレイドどの、まさかこの魚は・・・・・・」
クレイドは誇らしげに言う。
「さすが、エルバどの、お目が高い、そう、この魚こそ
幻の魚、エンシルトです・・・・・・」
エンシルトとは、この惑星に何億万年前に絶滅したと思わ
れていた古代魚の事である。
エンシルトは惑星の保護かに指定されていた。
現在、確認されているエンシルトは5種類 だった。
エンシルトを最初発見したウイリアム・ワンズはこう語っ
たいた。
「その日、海底の調査をしていました。すると、見たこと
もない魚が泳いでいました。
確認すると、新しい魚だとわかりました。
我々、海底調査隊はすぐにこの魚を安全に捕獲することに
成功したんです。
みんな興奮を押さえきれませんでした。
すぐにこの魚を研究所におくりDNAを
採取したところ、ものすごい大発見をしたことが分かった
のです。
なんとこの魚は今から100億年以上前に絶滅した古代魚、
エンシルトだということが分かったのです。
この発見は今世紀最大の発見でしょう。
TVや新聞に載るとすごい話題になったもんです。
我々はこれからも未知なる生物を探して探求を続けます」
と言っていた。
大発見だった。
このポワロンのホテルには、もともとこの魚はいなかっ
た。
だか、国宝省の最高責任者、アンガレルはザンカと面談し
て言う。
アンガレル
「ザンカ首相、今回、この惑星に偉大な巫女様がこられます、どうでしょう、ホテルに古代魚を展示してみては・・・・・、」
ザンカは「成る程と思い、巫女様が興味を示されるかわか
らないが、面白い案だ」と言い展示することにした。
こうしてこの魚は、ホテルポワロンに展示されることに
なった。
この魚を見て感動しているエルバが巫女に言う。
ランシア様、この魚こそこの惑星に100億年以上前に絶滅し
たと思われていた幻の魚、エンシルトですぞ。
まさか、このような場所でおめにかかるは・・・・・・」
クレイドンは感心しながら言う。
「エルバどの、随分と、魚に対して博識がおありですね、
何かご研究でもしていらしゃるので・・・・・・」
エルバは手を振って言う。
「いゃ、いゃ、何、我が家で、長年熱帯魚を飼っていまし
てな、昔、たまたま、TVの惑星ニュースを見ておりました
ら、この星で、古代魚が発見されたとか・・・・・・、そ
れを思い出したのです、しかし、実際に見てみると美しい
魚ですなぁ・・・・・・」
と言った。
魚マニアには、堪らない魚であった。
ランシアは感心しながら言う。
「なるほど、この魚は、そのような魚でしたか、本当に美
しいデスネ・・・・・・」
ランシアたちは、18分ほど話をしてから次の場所へ移動し
た。
クレイドンは言う。
「さっ、皆様、次は他の方々のお部屋をご案内致します、
こちらに・・・・・・」
と言ってエレベーターに向かった。
一段階下降りると、広間にでた。
長い通路があり、ひと部屋づついくつもの部屋が通路ぞい
に並んでいた。
クレイドンは他の方々を各部屋に案内した。
部屋はどの部屋も広く、豪勢な作りであった。
こうしてランシアたちは、クレイドンに他に必要な事を聞
いて、ホテルに滞在した。
明日は惑星会議が開催される。
つかの間の安らぎだった。