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「そ、そうだったのか……」
「うん。
ほら、女の子のお弁当と男の子のお弁当では、ちょっと違うじゃん?」
「作ったことがないから、わかんなかった……」
「今まで、何度か一緒に食べたことあったよね?
気付かなかったの?」
「う、うん……」
「はぁ……
ホント、真白って私がいないとダメダメだねぇ……」
「そこまで言う……?」
「仲いいですね」
水谷さんは、羨ましそうに呟いた。
「そうかな?」
「うん。
私、兄弟がいないから……
そういうの羨ましい」
「コイツで、よかったらいつでも弟扱いしていいよー」
「ホント?」
「うんうん」
「僕の意志を無視して話を進めないでよ……」