隣の席の女の子
初めての恋は悲劇を生んだ。
かわいくて、話しやすくて、楽しかったのに1つの出来事で想いが変わってしまった。
あの時はもう二度と恋をしたくない、恋をしないと思っていた・・・。
でも、恋をするのはもうすぐのことだった。
それは、二年生を終え、三年生になった時の話。クラスが変わり、仲良かったやつとも別のクラスになってしまった。
梨子を好きだったときは梨子のことばかり考えていたため、隣の席の子なんて考えてもいなかった。
あれは社会の授業だったかな・・・。隣の席の女の子が寝ていた。
その時は髪で顔が見えてなかったが、顔をスッとあげて横顔だったが、俺はその横顔を見てかわいいと思った。
もう二度と好きにならないと思っていたが、一目ぼれをしたのだった。
彼女の名前はあみ。身長は高いともいえない、低いともいえなかった。特別かわいいとか、そういうのではなかった。
あみのことが気になってから目で覆うようになった。
すると、あみは
「あみー。ちょっと聞いてほしいことがあって」
「あみ、頼みごとがあるんだけど・・・」
と、人から頼られており、それに対して聞くだけではなく自分の意見を相手に伝えていた。
その意見で相手は笑顔になっていた。
すごいと思った。こんな子いたんだと関心を持つようになった。
隣の席と言っても話したこともなかった。一度も・・・
話すきっかけもなかった。
だから、気になり始めてから授業中あみの横顔を見てドキドキしていた。