初恋
すべてのきっかけになった中学生。
俺は中学1年生の6月に父親の仕事の関係で隆祥中学校というところに転校することになった。
はじめての転校で俺はすごく緊張していた。
まず、小学校の時は学年で16人という少人数。中学ではクラスで普通に30人はいる。俺はそのことを知ってすごく驚いたことを今でも覚えている。
でも、そんなに緊張する必要はなかったのだ。
緊張していたのはあいさつをするまでだった。
「今日から転校きた高橋優輝です。これからよろしくお願いします」
「はい。拍手」
俺が、自己紹介をすると先生がそう言う。
担任の先生は背は小さいけど、大人っぽくて美人。そして、優しかった。
「背高いね。」
と、騒いではしゃいで元気のいいクラスメイト。
まあ、俺は背が高くて第一印象がどーんとしていたことからあだ名がどんちゃんとなった。
最初はこのあだ名が気に食わなかったが、このあだ名のおかげで他クラスの生徒からもすれ違うたびに「どんちゃーん」と話しかけてくれる。
今ではこのあだ名に感謝している。
中学1年生の学校生活はあっという間に過ぎて行った。
そして、すべてのきっかけになったのは中学1年生ではなく中学2年生の時だった。
その出来事とはある日。中学二年生でクラスメイトになった尚吾と遊ぶ約束をしたのだ。
俺は二人で遊ぶのかと思い行ったらそこには別のクラスの生徒、女の子が二人いた。
俺はその女の子のうちの一人の梨子が気になりだした。
1日中いろんなことした。スタバに行ったり、プリクラを撮ったり、話をしたりと。
すごく楽しくて、俺はその日から梨子のことが気になってしかなかった。
夏休みに入り、俺は尚吾と梨子、そして、もう一人の女子である萌香と遊ぶようになった。
遊んでいるうちに梨子のことを気になる以上に好きになっていった。
梨子は小さくて、おしゃれで、かわいかった。俺とも普通にお話をしたりとしてくれた。