愛
流産した
絶望だった
いつもわたしは不幸になる
わかっていたつもりだったけど
あなたと結婚して、あなたとの子供をこの身に授かって舞い上がりすぎていた
だから気づかなかった
いつもいつもわたしにだけ降りかかる不幸に
幸せの絶頂から奈落の底へ突き落とす不幸に
でもその不幸はわたしに"だけ"降りかかるものだった
今回はあなたも巻き込んでしまった
ああ、どうしよう嫌われる
もしかしたら離婚を言い渡されるかもしれない
けれど、わたしの不幸のせいだから
わたしの"せい"だから
ごめんなさい。わたしのせいで
わすれてたの。あなたとしあわせになれたから
わたしがいけないの。こんなにしあわせになったから
全部全部、わたしのせい。許して。
いつも悪気なんて一切ないの。
けど初めて人を巻き込んで不幸になった
ごめんなさい、ごめんなさい、
もう別れましょう
これ以上の不幸なんてないわ。
きっとわたしと別れたらあなたは
違う素敵な女性と出会えるし
可愛い可愛い赤ちゃんにも恵まれるわ
だから、一緒に泣かないで。
わたしを抱きしめないで
君のせいじゃないよなんて言わないで
あなたも泣いてるのに
わたしの涙なんかで気にしないで
慣れているから大丈夫
大丈夫なんて、慣れているなんて言わないで
いつもいつも自分のせいにするね。
なんでなの？不幸でも二人で支え合えば
いつかは幸せになれるよ
君のせいでこうなったんじゃない
これは運命だから
僕達に課せられた試練だから
君と出会えて舞い上がってたのは
僕もだから
きっと幸せそうに笑う君を見て
僕に嫉妬したんだ、君のことが大好きな神様が
だから意地悪をしたんだ
君のせいじゃないよ
神様のせいだ。全部神様の。
君が幸せの絶頂から不幸になるのも
全部嫉妬さ。神様のね。
