プロローグ
ハイ!わたし、あおい!深海で生活してる人魚なの。こないだ、条件付きで「人間で草」という薬草を買ったの。これを飲めば二度と人魚には戻れないけど、地上に住む人間達と同じ生活が送れるの。では、飲みます!(パクっ、モグモグ…ゴックン!)
っ…ここは?あ、やった!人間になった!でも、なぜか立てない…それでも必死で砂浜を縦断し始めた。「おい、大丈夫か?」と誰かが声をかけてきた。声の方を見ると、おじさんがいた。「助…けて…」
気付くと病院にいた。「お、よかった。覚めてくれたか。」「おじさんが私をここの病院に?」「ああ。わしは、青木たつやじゃ。君は?」「あおいです。」「苗字は?」「ないです」そう答えると、「なるほど、なんか事情があったんじゃな。この山井田ではみんなが君みたいな人に手助けしている。」「優しい方々ばかりですね」「そうじゃろ?」
「良かったら君、わしと暮らさないか?こう見えてもわしは家事得意なんじゃ!」「そうなんですか。う~ん…是非お願いします。」「分かった。よろしくね、あおいちゃん。」
病院から出て、青木家に着いた。3階建ての家だ。「そういや君、年齢は?」「12歳です」「なら今年から中学生だね。ちょっと留守頼む。」
こうして3時間後、「ただいま。ほら、制服にリュックに文房具…。これで明後日からでもいけるな。あと届出したし。」「ありがとうございます。」「さて、晩飯作るか。」
晩飯を食べて、明後日の準備をした。「あおいちゃんのクラスは4組だとよ」とおじさんが教えてくれた。正直楽しみ!今日も早く起きた。さあ、ついに明日だ!