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友達

 一緒に事故に合い、そのせいで脚が不自由になった友人の世話を焼かされているわたしは、我がままいっぱいに振る舞う彼女のそばから離れたいと思っていた。
 出かけた先の人混みの中、車いすの彼女が目を離した隙に走って逃げた。
 だが、わたしの名前を連呼し、「助けてよっ」と叫ぶ彼女の声がどこまで逃げても追いかけてくる。
 いい加減にしてほしい。
 あなたは生きているだけマシなのだから。

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