4 ライバル
放課後話があるので屋上で待っててください、と言ったら、オッケー!と言いすんなり了承してくれた…いい人、なのかな?あ…!そろそろ行かないと待たせちゃう!私は屋上までの階段を二段飛ばしで駆け上がった。
「それで…うちに話って?」
「うん…その〜…同じ者同士ってどういう意味なのかなって…」
「そのままの意味だよ、佐倉ちゃん。私も、君も、同じ人を好きになってしまったの。」
…なんで知ってるの!?バレてたの!?でもなんで…
「ほんとは言わないつもりだったんだけど…実は佐倉ちゃんのメモ帳が廊下に落ちてて、持ち主は誰かな〜って中見たら…色々書いてあって、本当に好きなんだな〜って」
「そ、そうなんだ…」
そういえば、茜が前にメモ帳届けてくれただけ、隣のクラスの人が届けてくれたって言って…そうか、その人が百瀬さんだったんだ。
「その…バラしたりしないで欲しいんだけど…」
「どうしよっかな〜!って嘘だよ、嘘♪私も好きって言っちゃったんだから、言えるわけないじゃん!」
「そっか!よかった…!」
なんだ…驚いちゃったけど、良い人なんだな。
「いわば、運命共同体だね♪」
「う…うん!」
なんかいいな…運命共同体って。
「それでも、ライバルってのは変わりないからね!うちは絶対蓮と付き合う!ライバルってたまに憧れてたから、なんかいい感じ♪すぐにへこたれないでよね、ライバルちゃん」
ライバルちゃんって…でも、ライバルはライバルだよね!こっちだって絶対負けない!こっちだって絶対付き合うもん!
「でも土日はうちらデートするけどね♪」
「デ、デートじゃないよ!それは!!!」
かくして、私たちはライバル関係であり…運命共同体、になってしまった。