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魔女喰い(ジェイソンふたたび)

11月13日(金曜日)、俺は車いすの男に会っていた。
あの時話した佐知との出会いに衝撃を受け、俺の頭にはその後何を話して良いのかすら分からないでいた。
世界はどこか混沌としていた。
見るもの全てが疑わしく思えてくる。
全てを壊したい。きっと洗脳されているのだろう。
俺は魔女を許さない。
あの魔女は俺が殺ってやる。
人をストーカー呼ばわりするあいつら全員グルなんだ。
怒りをフツフツと煮えたぎらせていることを感づかれたのだろう。
車いすの男からも予想も付かない話が入ってきた。
俺たちは運命共同体と言ってもいい。
今まさに人生の分岐点にいるのだろう。
このまま俺達は魔女と決別をするか、魔女を追い続けるのか選択しなければならない。
この世界に魔女なんていない。
いるのは一人の女性だ。そして何かしらの洗脳団体でも結集しているのだ。
その深淵を暴かずに引き下がって良いのか?
ストーカーと呼ばれようと、なんと呼ばれようと、追い続けなければならないのではないか?執拗なパパラッチのように。
俺が殺されるのか、相手が死ぬのか。そのどちらかかもしれない。
「ジェイソ、・・・純也さん」車いすの男が俺に声をかけた時、思わず聞き返した。
「ジェイソ?って」そう、これが俺の本性だ。
「す、すみません。こっそりわかりやすくジェイソンってあだ名つけちゃってたんです。13日の金曜日に会ったりしているので・・・」
俺は怒りもしなかった。ああ、なってやろうじゃないか。その、ジェイソンってやつに。
魔女をチェーンソーでぶった切ってやる。
「心夜さん。俺が魔女をぶっ倒してやるよ。そして取り戻そう。お互いの彼女を」

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