バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

お説教だ!

「……」
映像を見終えたご主人は唖然としていた。

「……まさか。うどんが……。どうして……」

ブツブツと呟いたかと思うと、急に私のことを抱きかかえた。

「君じゃなかったんだね……。ごめんよ。うどんが来る前もひじきは大人しくお留守番していたものね。信じてあげるべきだった。ごめんよ」

私は涙が出そうだった。
これまで我慢した分、反動が大きくなってしまったのだろう。

私はご主人の顔を見つめながら
「にゃぁ……」
と小さく鳴いた。

ご主人は
「ごめん。本当にごめんよ」
何度もそう謝った。

それから決意したように
「それにしても……うどんがいたずらしていたのかっ。しかもひじきのことをポカポカ叩いてたし! お説教だ!」
と言って私を抱えたまま寝室に向かった。

しおり