第3章の第114話 どうしようもない問題41 8月(4)ラズパイと賠償責任責任報酬
★彡
【カジノ】
【人の数は、時として武器にもなる、この世で最も強大な力の1つ】
【人を騙すのは、少し言っただけで、その後からツギハギツギハギしていって、変な同意を買う】
【誤った伝言ゲーム、複数の人為的ミス、ヒューマンエラー】
『――人の噂話が立っていたのは、何も職業訓練校の中だけではありません!』
『……』
その話を聴き事になるトヨボシ選手、イチハさん、アサヒさん、サクヤさん達。
テラコル(彼)は、こう綴るのだった。
『その限定されたエリアの中だけで、物事を決めつけて考えてはいけません。
そう、思い至った私共は、ここというカジノに集まり、ウェーブグローバルの情報網の網を張り巡らしたのです!』
『……』
コクリ
と頷き得るアストル選手、他の紳士淑女たち。
『いいですかな!? 情報の発信元は、あくまでその会社なのですから、その内側と近辺の街周辺である事には、違いはないのです!』
『……』
当たり前の事から告げていくテラコルさん。
彼は、こう続けて綴るのだった。
『そして、その噂話を聞きつけた別の誰かがいて、バスや高速鉄道内で落合い、下手に周りに話題を広げてしまった事が原因だと考えられているのです!
そこに、彼女達のようなうら若き乙女たちが、聞きつけたのかもしれません!
もしくは、会社の同僚を通じて、彼のような人が、別にいるかもしれない!』
奇麗なドレスで身を着飾った淑女が。
正装で身を包んだタキシード姿の紳士が、そう頷き返す。
テラコル(彼)の言葉は、こう加速していく。
『土日祝日にともなればさらに、親しき友人と落ち合い、隠れて彼女を誘い、
その集団の環の中で、会話が弾み、時として下手な騒ぎなる要因ともなる原因を、誤った形で持ち寄る事だってできる経緯(わけ)です!』
『……』
真相に踏み込んでいくような思いだった。
テラコル(彼)は、こう道理を説いた。
『『誰かが、こうではないか!?』とする『嘘話』も、時には吹き込まれたのでしょう!
そう! まさしくそこが『間違った人の噂話』が立っていた処なのですよ!
ホンの『少し言っただけ』で、そこに後から『ツギハギツギハギ』していって、『変な同意』の話を買ってしまう道理(わけ)なんですよ!?
そうやって、その人も、間違った情報に惑わされて、誤った認識となってしまう――理由(わけ)なんです』
『!』
(そーゆう事か!)
『それは、学校の教室、廊下、職員室の中だけじゃなく、それは、『一過性のものじゃなかった』からです!
そう、それこそが、人の数だけの、『誤った認識』の持ち込み、『集団の無理解の恐ろしさ』なのです!』
『……』
こう、思い至る自分達がいたのだった。
【それは一過性のものじゃないと……! それは一時的なものじゃなかったと、そう、テラコル氏(彼)は語ったのだった――】
【――そこへ、アストル選手が、こう苦言を零す】
『――これを俗に、間違った『伝言ゲーム』の誤り、『複数の人為的ミス』、『ヒューマンエラー』だったわけなのです……』
『間違った伝言ゲーム誤り……』
『複数の人為的ミス……』
『ヒューマン……エラー……』
【――『伝言ゲームの誤り』】
【伝言ゲームの誤りとは、何か!?】
【それは、簡単に言えば、人から人へ説明をすることである】
【この時の人の数は、数が累積するたびに、その元の情報が、『変質』し、『誤解や勘違いを招き』】
【『伝言を頼んだ相手が、また別の誰かへ伝言を頼む』、こうやって、『不確かな伝言ゲーム』を介すことで】
【『情報元への確認が取り難くなり』。『非文法的な文でも許容』されるようになっていく】
【不正確さが次第に増していき、それを請け負った相手も、まさか、間違いだったことに気づき難くなる】
【――『複数の人為的ミス』】
【複数の人為的ミスとは、何か!?】
【それは、人間の言動や行動理論に基ずくもので、人の作業や行動如何により、予期しない事故やトラブルが発生してしまう事】
【書類の作成ミスや小さなミスを隠そうとして、それが次第に積み重なっていき、生命に関わるような重大事故や問題に発展することがある】
【俗に、これをヒューマンエラーという】
【――『ヒューマンエラー』】
【ヒューマンエラーとは、何か!?】
【それは、簡単に言えば、『人為的ミス』である】
【これは、人間が原因となって発生するミスや事故の事である】
【人間の行動や言動には、必ずと言ってよいほど、その者の心理学が関わるため】
【そこに良し悪しや、大小に関わらず、何らかの行動目的があります】
【その目的を達成するために、人間は行動をするのですが、その行動が、必ずしも、目的に沿った結果になるとは限りません】
【時には、横からの介入があって、ミスや事故といった形で誘発させ、それが発現してしまう例があるのです】
【――『そもそも、それが、発現する原因は!?』】
【1.確認不足、2.伝達ミス、3.判断ミス】
【この三項に加え、新たに】
【4.嘘話、5.造り話、6.騙し、7.急げ急げ、8.当事者を介さない】
【――『その対処方法は、すぐに対処療法を心掛けることである!』】
【1.ヒヤリ・ハットを無視しない】
【2.業務自体を無くしてみる】
【3.エラーの起きる環境を改善する】
【4.なぜ間違いを起こしたのかを考えてみる】
【5.ヒューマンエラーが発生できなくする】
【6.業務をわかりやすくして、見えるかを心掛ける】
【7.従業員1人1人の能力を向上させる】
【8.注意喚起を呼びかける・気づかせる・本人と対面する】
【9.危険予知トレーニング(リスクリテラシー)を向上させる】
【10.発生したヒューマンエラーは共有化する】
【この10項に加え、新たに】
【11.慌てない、騒がない、下手に動かない、現場を荒らさない】
【12.場合によっては、1日以上空ける、精神を落ち着かせる】
【13.事故の原因を詳細にまとめるためにも、書面化して、誰にでも見える可する】
【14.周りから、急かせない、怒鳴らない、強迫しない、そそのかさない、少しだけ言ってツギハギしない】
【15.何でもかんでも、自分1人で貯め込まない。時には、人に頼る事、思いやりの心】
【16.基本、すべて全部は、誰にでもできないので、知り限りの情報の焼き増しでよい】
【17.1対1を心掛けるのではなく、時には3人、4人で取り組むとよい、貴重な証言の取りこぼし防止】
【18.口頭オンリー禁止! 必ず残るものを用意する事】
【19.当事者を関わらせること】
【20.完全にすべて、何でもかんでもできる人を理想としない。人とはすべて、不完全な生き物である。それが現実――】
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――過去と現在に返り、語るは、エメラルティさん。
「――ヒューマンエラーの原因は、あたし達人間よ!
人1人、個性や考え方がまるで違うからね。
今回の場合は、明らかに金巡りの結びつきであった以上、
そこに、新たな集団性の話が買ってしまい、予定調和を大きく崩す原因となってしまったの……」
「……」
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【カジノ】
――アストル選手はこう語る。
『職業訓練校では、そうやって、人を振るいにかけているんだ。そいつに『能力』があるかなしか!?』
そこへアサヒさんが。
『能力!?』
『こういった講義が、講義上で開かれていたらしい。
それは、『伝言ゲーム』と『ヒューマンエラー』の話を説いたものだった。だいたい8月か9月ぐらいだったと聞く!』
『それはどんな風にだ!?』
『それは、確か、就職支援アドバイザーの『ヤマダ』さんと『コバヤシ』さんの話手だったと聞く!!』
『ヤマダ』
『コバヤシィ!? んんっ!?』
イチハ様は、普通の対応だったが……。
トヨボシ選手は、何だか言い淀んでしまうのだった。
これには、アストル選手も気を利かせて。
『あぁ、『設備管理』と就職支援室には、同じ名字の女性が2人いたんだ! 2人な!
『な、なるほど……道理で話が途中から混がらった理由(わけ)だ……。
そうか、詐欺幇助の疑惑が掛けられた女が、設備管理科にいたんだな。
で、まだ、まともだったのは、その就職支援アドバイザーのコバヤシさんだった訳か――』
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【職業訓練校時代の8月か9月】
【就職支援アドバイザーによる騙しの講義への注意喚起、『伝言ゲーム』と『ヒューマンエラー』】
――職業訓練校ホールの3階にある集会場(ホール)。
就職支援アドバイザーヤマダさんが、こう言の葉を落とすのだった。
『――ここにお集まりになられたみなさん、お久しぶりです。
私の顔と名前、皆さんは憶えておいででしょうか!? 既に忘れてしまった皆さんも、この中には多いのではないでしょうか!?
あの学び舎の方で、少し、言いましたよね!?
私です、ヤマダです!』
【ヤマダ・キャリアコーチング】
就職支援アドバイザーのヤマダさん。
『あそこの奥の方に控えていらっしゃるのは、同じく就職支援アドバイザーのコバヤシさんです』
『……』
コクリ
と頷き得るは、コバヤシさんと言われた女性だった。
【コバヤシ・キャリアコーチング】
就職支援アドバイザーのコバヤシさん。
『少し前に、6月中のコミュニケーション授業の時、お会いしましたよね?
そこで、皆様にも身に覚えがある事でしょうが、
5人で班を作って、『伝言ゲーム』のやり取りをしたことを、あの学び舎で覚えておいででしょうか!?
そこで、皆さんにいろいろと試してみましたが、6班中それができたのは、たった1班だけでした。
なんとも面白い結果になりましたね?
……でも、それでもさすがに、『最初に言った言葉』と『最後に言った言葉』でも、ここまでに『少し偏った内容』になってしまいましたね!?
まぁ、さすがにあたしも、あの時の内容は、この頭の中に覚えてもいないのですが……。
6班全員でスタートした時、まるで、『違う内容に沿ったもの』でしたからね……そもそも無理な話です。
誰でもそうなんですが、最初に言った言葉なんて、段々と時間の経過が経つほど、忘れていくようにできてる生き物なんですよ!?
そもそも無理な話です。
あの時言った言葉を思い出そうとしても、今、皆様にも無理な話でしょう!?』
『……』
自分達は、その職業支援アドバイザーのヤマダさんの話に耳を傾けるのだった。
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【カジノ】
――これには、アサヒさんが、サクヤさんが、トヨボシが、イチハさんが順々に。
『――……無理だ』
『無理!』
『無理だよ』
『うちもや……』
述べあうものだった。
そこへ、アストル選手が、その女性になり切って、こう説いていく――
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【職業訓練校時代の8月か9月】
【(続)就職支援アドバイザーによる騙しの講義への注意喚起、『伝言ゲーム』と『ヒューマンエラー』】
――ヤマダさんが、こう語る。
『――まぁ、今思い出そうと思っても無理な話です。
そもそも、思い出そうと思っても、どうやってもできないようになってるんですからね!?
人と言う生き物は、大概そうなんですが……。
忘れるようにできてる生き物なんです。
……特にどうでもいい話は、忘れるようにできてる生き物なんですよ!?
その話に、結びつかないようになってるんですからね!?』
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【カジノ】
――そこへアサヒさんが。
『――で、どうなんだアンタ!?』
これには、アストル選手を推しても。
『ああ、何でも変な話になっていて、『あの人』は『後半』だったからな……えーと……。……ダメだ、人名と商品名が思い出せん……』
そこへサクヤさんからの声掛けが掛かり。
『それでもいいから、何か言ってくれない?』
『そうだな、わかった……。今後のお役に立てるならば……! ……何でもあの人が語るには……』
『――AさんがBさんにリンゴを6つ頼んで、どこかの商店街に顔を覗かせました。
そこで手持ちのお金は、Aさんに持たされていた360円ぐらいでした。
そこでBさんは、頼まれていた内容では、その値段しこ分だけ買えないため、
そのAさん家に帰ったら、待っている家族が4人いると聞き、そこに自分とAさんを加え、計6人でした。
そこでBさんは、思い切って、そこに自分の懐から180円分を新たに加えました。
それと言うのも、後で、そのご家族の方とご一緒に、夕餉(ゆうげ)を頂くことになる事を、
前もって事前に、そこの御在宅の奥様から知らされていたからなんです。
その八百屋さんで、新たに干しシイタケとニンジンを買い物かごに詰めて、
その手持ちの金の分だけ、必要なものを6つほど買って帰りました!
さあ、今日は新たな素敵な友人の方を加えて、みんなですき焼きパーティです!』
『――だったかな?』
『『『『ど、どうでもいい事を……!!』』』』
一同、その声がハモる。
これには、サクヤさんを初め、アサヒさんが、トヨボシ選手が、イチハ様が順々に述べあってきて。
『脳の資源(リソース)の無駄遣いやな!』
『だな!』
『うん!』
『人の頭はね! だいたい1テラバイトぐらいしか覚えられへんのやよ!?』
これには、アストル選手を推しても、お怒りぎみで。
『そんな事言われんでもわかっとるわァアアアアア!!!』
さしものアストル選手も憤慨ものだった……とか。
とここで、テラコルさんが。
『まぁまぁ、アストル、その辺で?』
ドゥドゥ
と彼を宥めるようにして、落ち着かせるのだった。
『ム……ムゥ……』
プンプン
とこれには、さしものアストル選手といえど、周りの目もあってか、内心憤慨ものだったが、どうにか気を落ち着かせるようにして勤めるのだった。
『でも、何でそんな事憶えとるんや!?』
『ああ、持ち込んできたのは、あいつだ!』
『『『『やっぱり……』』』』
一同、納得の思いだった。
『ハァ……』
と不安にかられたうちが、これ見よがしに見たものは――
【トラピストVSクレメンティーナ 勝負形式は、コイン当てゲーム】
ピィ――ン
と中空に弾かれたコインが高々と上がる。
トラピストの瞳にコインが映る。
クレメンティーナの瞳にコインが映る。
両者のコイン当てゲームは、切って落とされていた。
そこへ、審判を兼任するバニーガール姿の彼女がいて、
その落ちてきたコインを、手に持ったカップで掬い取り、
カシャカシャ
とシェイクして、裏表がわからないようにしてから、
ドンッ
と机の上に置くのだった。
――それを認めたイチハ様達は。
(……もしかして、ここ……? あの人、ここにくるのは初めてやなかったんか……?)
そこには、なるべく声が漏れないよう、嘆息し得るうちがいたもんよ。
(あんさん、顔見知りなら、もう少し、ここにきて、堂々と言えへんもんなんか……?)
そんな胸に秘めた想いを覚える、うちがいたもんよ?)
――そのコイン当てゲーム中のトラピストさんの心情としては。
(本人を抜きにして、勝手に話を推し進めた場合、どうなるか……!? よーく考えておけ!)
『表』
『う~ら(目に出る)!!』
クレメンティーナさんが、表と言い。
トラピストさんが、裏と言うのだった。
これには、審判を兼任しているバニーガール姿の彼女を置いても。
『オープン! 答えは、裏です』
『クゥ~~また、負けたぁ~~』
『フンッ!』
『何でどうして~!?』
このまま、トラピストさんが圧勝の快進撃を続けるのだった――
チラッ
と見た、イチハ様達の視線の先には、コイン当てゲームで、圧勝の快進撃を続けるトラピストさんの姿があったのだった。
ついでに、クレメンティーナは、盛大に悔しそうにして負けていた……。
だが、そんな事はどうでもよく、テラコルさんが、こう語り部を落としていく――
★彡
【職業訓練校時代の8月か9月】
【(続)就職支援アドバイザーによる騙しの講義への注意喚起、『伝言ゲーム』と『ヒューマンエラー』】
――ヤマダさんは、こう語っていく。
『――で、この学び舎を出て、どこかの企業に勤めてらっしゃる、皆さまの先輩に当たる方々でも、同様のケースで、
あそこであっていたように、その『伝言ゲーム』が『誤った形』になっていたらしいのですよ!?
その人の昔務めていた『工場』へ戻されてた『後』でね』
『……』
『……』
それを聞いていたヨーシキワーカは。
(工場……!? 呼び戻された後で、真実の事実とは違う形で、伝言ゲームが、誤った形になっていった……!
つまり、以前から、前々から、職業訓練校(ここ)は、学校という学び舎の中は、情報工作作りの揉み消し役を請け負いつつ、
ここまで、突然になって、大きくなっていった……!?)
それが、1つのポイントだった。
その時、ヤマダさんの心の内は。
(そう、それは、まるで、先に謝りに行った人達の例だった。
でも、ここで勘違いしないように言っておかないとならないがあって、
そう、それは、普通は、どの会社間にしてもそうなんですが、普通は、謝り行くのが正解なのです!
便宜上、これだけは間違いありません。
……ですが!! ここにおられる先生方に、ヒューマンエラーがあり、第三者などを介して、手配するなどして、
金巡りの『金銭的トラブル(?)』を設けたものがあって、それがどうしようもない問題に仕立て、盗り立てようとする狙いがあるものなのです。
ですから、皆さま、どうかご注意ください)
私は、そう、心に思うところがあるのだった。
『こう『突然』になって、上の者と下の者との『間』が(第三者や複数の電話を介して?)、『上手く連携の機能』を果たしていなくてね……。
それでその人は、泣く泣く、その工場から追い出されるような形にもなっていって……。
そうした『責任の話』を払い切れないから、今も職安の方にその顔を出していて、そーゆう話があっていたんだと。
その人の人物を務める、向こうの担当の人が、『何かのおかしな話』だなぁーと、妙にこっちの人達と取り次いでいたらしいです。
そこでも妙な具合に、そこにいた奇妙な『あの娘達(?)』が笑っていた、んだとか……!?
その話は、ここ近辺だけではなく、向こうの方にある、そう遠くの方にまで及んでいたらしいのです。
警察の方にもそーゆう事があっていて、その人物の親を通じて、『被害届』を出されていて、
今もまだ、事件解決には至っていないんらしいんです。
……その話は、知っておいでですか? イリヤマ先生!?』
ヤマダさんが、イリヤマ先生に振り返ると。
『クククッ、あーなんだ!? 今いいところなんだよ!?』
『クククッ、こんなに事があってんのに、周りが気づかないなんて面白れーっ!?』
それは、イリヤマ先生の近くにいたどこかの先生が、腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)を介したものだった。
多分、低く抑えた音声会話か、動画視聴当たりだろう。
『いやぁ!? ちっとも全然だなぁ!? こっちにはそいつからの連絡が寄こしていないんだからな!?
こっちの方には、『全然そんな話は周ってきて』ねぇぞ!? 『そもそも何事もない』ぞ!?
……平和なもんだ!! いつだってな!?』
とここで、騙し屋のイリヤマ先生は、何かを思い出し加減で、
昔の生徒さん達を裏切る言動を買うものだった。
『う~ん……少し前に、あんな事が会っていた後だからか……。
ここんところが妙に引っかかっているんだが、どうにも思い出せないものだな……コレが!?』
ニヤリ
と悪い笑みを浮かべる、騙し屋のイリヤマ先生がいたのだった。
これが、実地体験に基づく真実の事実である。
で、後ろの方に集まって、怪しい講師達が一塊になって、それに現(うつつ)を抜かすのだった……。
『もっとこっちの方にそれを寄せろよ!』
で、イリヤマ先生が。
『あぁ何だってそんなに集まってくるんだ!? 暑苦しぞお前等!?』
で、ライセン先生が。
『待ってくださいよぉ、今そっちの方にも飛ばしますから』
『さっさとしろ』
『そんなにガ鳴りたてないでくださいよ!! 案外とデリケートな機械なんですからねコレ!? 先端の方が主に『パラボラアンテナ』ですから……
柔らいものなんですよ……!? 一度こうでも変形したら、もう戻らないものなんですから!?
あっそんなに押さないで……もう、この形が変わったら、向こうの方とのやり取り上の様子が、拾い難くなっちゃうんですからね!?
それでもよろしいんですか!? 高いんですよこれ意外と!?
『闇市場』でも21万円(1591米ドル)ぐらいと非常に高価な代物だったんですからね!?
まぁ、この本校の方にも、これと似たようなものが後2台か4台かぐらいはあったかと思いますけど……。
『視聴覚室』の方に、その備品が……!? それか、あの『第二棟』辺りに……!?』
つまり、これを合わせて計5台。
いや、ペアで組む以上は、合計6台はあることになる。
『おいっ、もっと寄せろよ!』
『オイッ、こっちにもな』
『あっ、もうまたもう! 今ちっともいいところなんですかねコレが!!』
『よしっ回してきたな!!』
『今度はどうやられるんですか!?』
『まぁ待て待て! 今はあいつ等がここんところにいるんだろ!? その後でもいいんじゃないのか!?』
『それもそうですね!?』
で、それを以前から怪しんでいた女性は、みんなに振り返って、こう注意喚起の声を促すのだった。
『――だそうです、皆さん! ここの学び舎を『出て行った日の後』ぐらいから、
そーゆう『不正アクセス禁止法(軽犯罪)』に充てられる事が会っていたそうですから、皆さまもその身には充分気をつけてくださいね!?
何かが、そうして会っていた後だったらしいですから……ね!?』
【『不正アクセス禁止法』】
不正アクセスとは、本来、アクセス権限を持たない人が、サーバーやSNS、情報システムの内部へ侵入する行為を指します。
第3条の罰則は、3年以下の懲役、または100万円以下の罰金です。
何人も、不正アクセス行為をしてはなりません】
【『ハッキングは窃盗罪』】
【さらに、ハッキング行為によって、インターネットバンキングへ不正アクセスし、不正送金したり、
不正送金した預金を引き出したりした場合には、不正アクセス禁止法違反に加え、電子計算機使用詐欺罪(刑法第235条)も成立し、
10年以下の懲役(電子計算機使用詐欺罪が成立する場合)、
または、10年以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金(窃盗罪が成立する場合)に処せられます】
【『電子計算機損壊等業務妨害罪』】
【他人が業務に使用するコンピュターや電磁的記録に対して、ハッキングを行う事で、
コンピュターのデータを壊したり、誤作動を起こさせたりして、他人の業務を妨害すると、
刑法第234条の2の「電子計算機損壊等業務妨害罪」に問われる事があります
例えば、企業や官公庁のウェブサイトをハッキングし、円滑な業務の遂行を妨げた場合に成立します。
本罪の成立には、偽計業務妨害罪(刑法233条)や威力業務妨害罪(刑法234条)と同様で、
業務妨害の結果を必要としません。
ただし、法廷刑は、「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」となっており、
偽計業務妨害罪・威力業務妨害罪よりも、厳しい刑罰が定められています】
【『知的財産権の侵害』】
【知的財産権の侵害行為が犯罪となる場合としては、故意に特許権、意匠権、商標権、著作権、育成者権を侵害した場合には、
原則として10年以下の懲役、または1000万円の罰金に、実用新案権を侵害した場合には、
原則として5年以下の懲役、または500万円以下の罰金、そして回路配置利用権を侵害した場合には、
原則として3年以下の懲役に処せられます――各部門、法律から引用】
で、また、別の男性陣が。
『……で、そう後どうなったんだ!?』
『ああ、何でも、そんなとんでもないぐらいのお金、払い切れないぐらいの額だったものだから、
そいつは夜逃げするようにして、事故に会っていたらしいぞ!?
もう『あの世にトンズラ』するようにして、飛び逃げするようにして、『旅立っていった』らしいな!』
それは、周りから散々騙して、人を陥れさせ、誤って自殺へ誘った、巧妙な手口だった。
だが、人の死になんてどうでもよく、ここの職業訓練校の講師陣は、こう嘲笑っていたものだ。
ニヤニヤ
と
『不貞な輩(やから)もいたもんだな! そいつの『賠償責任』『報酬(?)』みたいなものなんだろ!?』
『まったくだな! 『少しぐらいはこっちの方に回してもらって』、『俺達の方』に……だな!』
『オイッ!』
『ああ、わかってる……自分の言動には気をつけてるよ。へへっ!』
とその言葉を、その横の方で聴いていた誰かさんがいて。
(それは、あなた方先生方が、ウソ話を『でっち上げて』、
各々の知り合い関係や企業間の間に取り次いで周った、『嫌がらせ行為』の『脅迫電話』や『特殊詐欺』における、口からの『デマカセ』でしょうが!!
領収書や不正改造モーターによる、そこを辞めていった怪しい奴を、どこかで追い詰めて、問い詰めて、
そうした犯人候補を言い逃れできないようにするでっち上げ工作……!!
それが、『情報工作作りの線』!!
そうした不正改造モーターなんかは、依然、取り付けられたままの放ったらかし!!
……。
後、伏線図の必要な部分を揉み消したりして、意図的に数年後に、時限式の爆弾が生じる。
後、プログラム改ざんなどを、意図的に消したり、新たに付け加えたりすればどうなるか!?
その企業さんの信頼は失墜し、謎会議により、知らず知らずのうちに、倒産に追いやられても、知りませんからね!?
そうした脅迫行為には、問題で騙された職業訓練校の生徒さん達が遣われていた。
元ね元。
真犯人(その問題に辿れなくなっている主犯格)は、実は、『ここにいた人達』なんですよ!?
第三者を介したもので、『小型コンピューター(ラズパイ)など』を持ち込ませて、遠隔操作で、『通信障害』を引き起こして、
預金通帳などを引き落とす。
そうした問題がどうとかで、騙し合いつつ、あの学校の先生がどうだとか、そこから出された問題がどうだとか、
リームだとかニームだとか、それは、『履歴消しゴムリムーバー』などで、そうした首謀者や主犯格に辿れなくなってるんですからね!?
警察の捜査などで、捕まってしまった闇子などがそれです。
警察官が取り上げた、そうした主犯格との、使用履歴が揉み消されていて、見れなくなっていったんです。
あの学校の先生がどうだとか、問題がどうとかは、実はこれだったんです。
ここには、『マイクロソフト社等の暗号鍵(マスターキー)』もどこかに置いて、秘めて隠していますからね。
だから、騙された人を遣わして、そいつのせいにして仕立て上げるために、
集団で取り次いで周り、身代わりの保証人システムよろしく、そいつのせいにして、仕立て上げてる訳なのです。
『大手銀行等』の『通信障害』が起きてみても、何ら不思議ではない訳なのですよ?)
そっちの方を見詰めていたヤマダさんは。
『――……みなさん、それを『ヒューマンエラー』というのですよ!?
何かの折、そう言っていた事が度重なるようにして、(不思議と)起こっていたようですから、
皆さんも、常日頃からそれとなく、今のうちから、注意しててくださいね!?』
『そう言えば、あれどうなったんだ!?』
『あれって!?』
『ああっあれだよあれ!? 本校に『警察車両』が来てたことが会っただろ!?』
『あああれな!? なーんもそんな証拠は1つも残ってないらしいから、ここの学校長かなんかの『御上方』が、一言文句を言って、
そいつ等を追い払っていったらしいぞ!? ……こう尻尾を振ってな!』
(ここの理事長先生の上には、都道府県知事というお偉方の官僚様がいて、警察の方も、さすがに昔から知っていても、
何も言えないものなんだよなぁ……。
さすがに御上の上の意見には、無理にでも従うしかないもんなんだよなぁ!?
だから、今まで、誰も、この特殊詐欺行為には、中々検挙できず、そうした証拠がなんだか残らないようにしてるもんだから、
知ってても口出しできないんだよなぁ……。
それが、金包みと、集団で取り次いで回り、全員でその口を噤んでいっているんだ。
もちろん、君たちのお父さんやお母さんなんかもな!
これが、『国絡みの裏金疑惑』、『企業献金』、『組織からの上納金』といって、その眼を瞑ってもらう代わりに、なりたっている悪い商売なんだからな。
あっ、これ、言わずと知れたトップシークレットだからな。誰にも、喋るもんじゃないぞ!?
この国の官僚様の天下りなんかも、こうした伏線に秘められていて、どこかの某企業なんかも、そうした伏線が張られてるんだ!)
『ははっ、何だそりゃ!? 笑えっぞそれ!?』
『警察の犬のおまわりさんがよぉ!? 何か1つぐらい、『証拠』でも掴んで、ここに乗り込んできてみろってんだッ! バーカ!』
『ハハッ、違えねェ!? そこの方の通路伝いにある渡り廊下の方で、クルクルと回って、ワンッと鳴けってんだ!
こう可愛らしく寝転がって、ク~~ン……ってな――』
これには、その横で聞いていた誰かさんも。
(天下りか……。この国の裏金疑惑、企業献金、組織からの上納金を通じて、そうした不祥事を揉み消すためには、この国の官僚様が一枚咬んでいる。
それが、都道府県知事、相当の力の持ち主……。
そうした方が、この職業訓練校や、どこかの某企業などで、その威権力を使って、幅を利かせている……。
黒を白とする、事も執拗な嫌がらせや脅迫行為による特殊詐欺を通じて、無理やりにでも、でっち上げることが可能。
それが、情報統制、情報規制、情報工作の線!
また、TVの報道機関を使って、国民にそう思わせるように、信じ込ませるようにして、扇動させることも、十分に可能!
……まぁ、ここにいるみんなは、それを知っていても、ワザと黙認して、秘めたる思いで、ワザと黙っているんだけどね。
……それが、賢い大人が、この厳しい世の中渡っていくための嗜みなのだから――』
★彡
【カジノ】
――過去から現在に返り、アサヒさんが、サクヤさんが、トヨボシ選手が、イチハ様が、順々に驚き得る
『え?』
『え?』
『え?』
『ふえっ!?』
これには、アストル選手を推しても。
『だからか、あのバカ!! 目を付けられてんだよ!!
で、こっちの方から当時は無名のアヤ(あいつ)を寄こしてたやって、情報撹乱してたんだよ!!
その職業訓練校の正面の入り口から堂々と入って行ってな!! ……まぁ、作業着なりなんなり着ていれば、バレ難いものだ!!
まったく、あんのオタンコナスってきたらよぉ!!』
ナレーションの語り手は、ヨーシキワーカ。
【――どうも、その節は、大層、申し訳ありませんでした! 一人で勝手に突っ走してしまい、誠に申し訳ございませんでした――】
『――ここにきて、その頭を下げにこいってんだ!! ドケザ付きでよッ!!』
『ドケザって、あんた、殺されるわよ?』
『なぜ? Why(ホワイ)?』
『ヒミツばらすぞ!?』
『……』
これには、大層、テラコルさんも、冷や汗がダラダラと滝汗のように流れるのだった……。
段々と、イチハ様は、その顔をお近づけになっていくのやった……。
顔なんか、こう黒塗りで恐くて、眼なんかギラついてた……恐ッ。
ガタガタ、ブルブル
とこれには彼女として従うアサヒさんもサクヤさんも、大層恐れていたのだった。
とここで、未来のスバル(トヨボシ)が。
『……なぜ? そのヨーシキワーカ氏が、眼をつけられていたのだ?』
『……あっ! それは簡単だ!』
俺は、この恐い姉ちゃんから顔を遠ざけるのだった。
『その当時から、どの先生方にも眼をつけられていたんだ! そいつの職業能力の適性診断をな!
設備管理科である以上、あいつは、最低底辺の出だったんだ。
だからか、学校の先生方がそれを見極めている訳だ!
特にあいつはズバズバと問題を即答してたらしい……あの目立ちたがり屋の大マヌケがッ!!』
とそこへサクヤさんが。
『どーゆう事?』
『ハァ……先生からの問題の正答率は、80か90%以上だった……。だから、優秀なんだと見られていた。
だが、それは誤った判断材料だ。
実を正していけば、ほら? 高速鉄道があっただろ?』
これには、アサヒさんも。
『あ、ああ……』
『あいつはな、その前日で、予習・復習をしていて、たまたま、その問題の『ヤマが当たってただけ』なんだ。勉強は、マメにやっていたらしいからな』
『ああ、なるほど……』
『だからか、周りから、勘違いされてしまってたんだ……。
ハァ……。それも良く問い質していけば、なんてことはない屁理屈らしくて、
……あいつは、イリヤマ先生から出された問題の答えを知っていて、それを黙っていたんだ……。……根に持っていて、気に入らないからな……!』
『……その問題の答えは?』
『ウォーターハンマ現象だ』
『なるほど……』
『さらに、当時、イリヤマ先生から、こう言われた事が会ったそうだ! 『もっと周りに勉強を教えろよ!』――と
だが、そんな事はいくら言われても、無理だ!!
小休憩の時間は10分間だから……無理。
昼休憩でも、飯と準備運動と職業相談、割くことができる時間は限られてくる。せいぜい10分がいいところだろう。
できたのはせいぜい、最初の頃だけで、後になるほど、職業相談の時間に割かれるのだから、その望みは段々と薄くなってくる……!
理想と現実は、往々にして無理があったって事だ……』
とここで、サクヤさんが。
『まぁ、求職を求めて、そこへ通う以上はね……!』
『……――』
☆彡
【ドクターイリヤマ達の『騙しの講義』】
【ミシマさん達は、あくまで、その外の方で、ワザと問題作りをして、騒ぎを起こして、獲物が掛かるのを待つ、『騙しの網』を広げていたもの】
――過去から現在に返り、エメラルティさんは、こう語る。
「――この職業訓練校の、『騙し問題の講義』を発着点にして、
職業安定所とか各種企業間において、みんながみんな、その問題の素晴らしさに現を抜かし、『騙されていた』ものよ!?
人を安く叩き売って、『低沈金労働者兼多重債務者』としてね。
そして、訳がわからないようにして、そうした標的を陥れて、障害者身分まで陥れていく……。
あいつが言っている事は、何だかおかしいぞ!?
と周りの人たちを介して、集団の無理解の声を買って言ってね!?
そうした事実があって、誰か1人を犠牲にして、他多くの人達が、段々と職への階段を上がっていくシステムだからよ。
だから、気づかないと、知らないと負けるわけよ!?
いつだって誰もが、知らず知らずのうちに、無理解の声で、騙されて、ついには負けていった訳よ!?」
とそこへ、サファイアリーさんが。
「でもね……。人はそれでもいいけど、実際の被害を被るのは、何も標的(ターゲット)だけじゃなくて、
そうした人達を雇入れている会社さんにしても、そうした『騙しの問題』が、『かって持ち込まれていた線』があるんだから、
軒並み、知らず知らずのうちに、『騙しの謎会議』の中で、ついには倒産しちゃってるわけよコレが!?
ここには、電話や、人の噂程度なもんで、『何も証拠が残らない』ものが、持ち込まれていた線がある訳。
この何も証拠が残らないというのが、イリヤマ先生達の『真の狙い』だったわけよ!
そうした『土地』を安く叩き売るためにもね。
その為には、問題作りとして、使われていたのは、
『領収書』『穴の空いたモーター』『伏線図の書き換え』、電気工事、多くの外注取り付け工事などが、
その典型的な特殊詐欺の犯行の線なのよね!?」
とそこへ、クリスティさんが。
「フツーは誰でも気づかないし、知らなかった事が、実に多い事だからね!?
――こう考えれば、取っ掛かりが、一番いいかしら?
自分たちは何も知らず、途中から、何だかそうした事が会っていて、そんな会社に後から入ったんだって……ね!?」
これには、スバル君も、アユミちゃんも。
「あっ……」
「そうか……そのヨーシキワーカさんの例だけじゃなく、他の例だって考えられるんだわ……コレ? 危なッ!!」
「ええ、そうよアユミちゃん。
こうした問題作りの線は、後から、途中から入ってきた人にこそ、中々その問題に抜け出せず、いつしか、泥沼にハマっていくものよ?
何も知らずに、後から、そんな所に入ってしまったんだからね?」
「……」
「だから、すぐには花が開かなくて、誰かを標的にしたものであっても、実害を被るのは『別の誰かの線』でもあるの!
花開くまでに、『数年単位の時間の経過』が必要であり、
誰かの代で、そうした花が、『突然として開いてくる』わけよ!?
不幸のどん底に陥れる、『無差別問題作りの花』がね!?」
「無差別問題作りの……花」
「それが、時限式の爆弾か……恐っ」
「ええ、だから、初めから、職業訓練校の先生達や、イリヤマ先生やライセン先生は、そうなる事を見越していて、
まさか、そうなるとは知らなくて、『時限式の爆弾』を持ち込んでいたようなものよ!?
それが、今回、たまたま、ヨーシキワーカさんだっただけ……。
それが、『無差別問題作りの花』!」
「……」
「電気工事会社さんなんかが、予め、そうした企業さんに、不正改造を施した穴の空いたモーターを取りつければ、
誰かを伝って、そうした企業さんに、人の噂話で聴いた程度の領収書の紛失事件を持ち込めば、
誰かに聞いた程度で、問題作りのために、某企業さんの伏線図の書き換えなどを行えば、
数年後に、突然として、花が開いて、時限式の爆弾が、ついに稼働しちゃうわけよ!?
……わかった!?
だから、犯人捜しゲームをしても、『真犯人には辿れない』ようになっていて、
せいぜいわかるのは、『そうした問題を持ち込んだ主犯格』ぐらいの人。
だから、今までに勝った試しの人が一人もいなくて、『何も証拠が残らない』ようにして、
そうした標的を定めて、偽の犯人とでっち上げて、周りの人達を介して、そうだと誤った認識を持ち込み、
第三者などを介して、仕向けられていった訳よ!?
それが『特殊集団詐欺事件』『どうしようもない問題』なんだからね!?」
次いで、ミノルさんが。
「後から、その企業さんに入社した人なんかでは、まさにその典型的な例で、何もできずに、ついに負けていって。
親の代から、大事に引き継いでいた、土地や建物や財産なんかを、安く叩き売られているのだよ!」
「未来の街創造館がその典型的な例ね!
つまり、不動産関係なんかも、当然目に見えて、怪しくもなってきちゃう訳よ? 多くの人達を介してね?」
「うわぁ……犯罪だぁ……コレ……!?」
「よく、その人、気づいたもんだなぁ!?」
偉い偉い。
「あの人の願いは、『誰かのために』……だからね。
自分の為だけじゃなくて、そうした次の不幸な目に会う被害者さん層に向けたものだからね!?
子供、孫世代に残せるものとして、『守るためにも必要な事』であり、『救済措置の為の予防措置』なんだから。
だから、案外とこれも、他の人達のために、『役立てられるもの』なのよ!?
ほら? みんなで協力し合っていけば、なんだかそうした犯罪の芽も防げるし、記録ってとても大事な事でしょ?」
「うん、そうだね」
「大事大事!」
「この話に通ずるものがあってね。
ちょうどいいから、職業訓練校が終わった後、12月を過ぎて、1月ぐらいに――」
☆彡
【バナナ……気の狂った、とてもバカ、頭のおかしい】
【アイスクリーム……大麻、麻薬の隠し隠語】
――とそこへ、サファイアリーさんから、待ったの声が掛かり。
「――ちょい待ち、エメラルティ!」
「姉さん? ……なに?」
「先に、その2年後の『小型コンピューターラズパイ』の話をした方がいいでしょ?
ほら? 何も知らずに、騙された電気工事会社の人達や、設備管理会社達、その他も考えられるんだからね?
大手銀行の通信障害や、警察署や、運転免許試験場、ゲーム製作所、動画製作所などの『通信障害』の種明かしから、したほうがいいでしょ?
自分たちの悪事が、露見する前に、『通信障害』に見せかけて、そうした記録の品を、揉み消して周っていた事実なんだからね」
これには、エメラルティさんを推しても、その唇に細長い指をあてがって。
「う~ん……それもそうね!」
と了承の意を返したものだった。
サファイアリーさんは、こう語る。
「それに、『もう既に他国に渡ってしまった後』の、『騙された信者さん』を『精神的にでも引き留める為』でもあるんだからね!?
次の狙いは、騙された信者か、麻薬の運び屋に見せかけたものかしら?」
これには、少年少女を推しても。
「「『バナナ』と『アイスクリーム』!?」」
と何だか楽しめそうなものであった。
軽く頷き得た、サファイアリーんは、こう語るものだった。
「まず、『バナナ』では、
『気の狂った』とか、『とてもバカな』……とか、『頭のおかしい』という、俗語(スラング)でもあり、仲間内ではこれを卑しい言葉……とも言うのよ?
次に、『アイスクリーム』では、
『大麻』、『麻薬』の『隠し隠語の線』でもあるからね?」
これには、アヤネさんもミノルさんも。
「バナナに、そんな意味が……!?」
「う~ん……待てよ、もしかしたら、アイスとバナナで、3と1だから……!?」
次いで、スバル君がアユミちゃんが。
「アイスクリームが……」
「大麻……麻薬の……隠し隠語……?」
これには、サファイアリーさんも、こう切り返してきて。
「クスッ、アイスクリームは、氷の結晶だって事はわかるでしょ? それは、氷の六角形にも似て――」
「そうか!! わかったぞ!?」
「「「はいーーっ?!」」」
その奇声は、恵ミノルさんのものだったわ。
これには、あたし達美人三姉妹も、驚いたものよ。
「おそらく、こうだ! バナナは1、アイスは3! この3と1が意味する処は……つまり!」
「……」
「フフフ、サーティワンだ!!
サーティワンは、本場アメリカでは、『Baskin Robbins』(バスキン・ロビンス)といい、
そのBRの頭文字(ロゴマーク)の中に、Bには3を、Rには1が隠されているからな!
我々、日本人には馴染みはないが、このミノルは騙されないぞーっ!?」
これには、やんわりと奥さんの方から静止の声が掛かり。
「あなた、多分、それ違う……」
「え?」
「「「違いますッ!!」」」
そこには、あっさりと否定しちゃう美人三姉妹の姿があったのだった。
「ありっ!? そうなの!?」
それに対して、サファイアリーさんが、こう切り返してきて。
「まったく……おじさんは! いいところ、威力営業妨害! 名誉棄損になっちゃうでしょうが!! そんな事、あの人は望んでいないわよ!!」
怒りをあらわにするサファイアリーさんがいたのだった。
これには、恵ミノルさんも。
「……済まん、俺はてっきり……」
早とちりの、勘違いだったものだ……。
「もう、しっかりしてよね……!!
そもそも、そんな会社の中で、不祥事案件が出たら、世界でも類を見ないほど危なかしぃものだし!!
倒産し兼ねないわ!! あの人の好物の1つでもあるんだし!! 抹茶とかね!!」
「……」
サファイアリーさんは、こう告げる。ヨーシキワーカの好物が、その抹茶アイスであることを。
これには、ミノルさんを推しても、大層、バツが悪いものだったので、後ろ頭をかいていたという。
サファイアリーさんは、続けてこう語るものだったわ。
「会社の信用問題に関わり、大幅にイメージダウンになっちゃうでしょうがッ!!
あたしが、会社の代表様なら、その役員の幹部格ならば、絶対にそんな不祥事案件は、系列店舗ないで、絶対に起こさせやしないわ!!
それに、発想が貧弱過ぎるのよッ!!
なんで、そこで、『イメージカードの被害者象』が、『アイスとバナナとサイダー』なのかを、よく考えてよ!!
相手は、それを見て、『次のターゲットに仕立てている』のよ!!
次のイルミナティカードの『未来予知作りの伏線』みたいなものでね!!
TVは、その後、扇動する狙いがあって、事後経過では、後の祭りで、しまった感を覚え、最悪の未来が訪れかねなかったのよ!?」
これには、ミノルさんもなんだか、心が折れ加減で。
「……ッ、すまん」
そんな人の奥さんは、その人に哀れみの視線を送っていたものだった。
「……」
サファイアリーは、妹さんにこう告げる。
「……エメラルティ、説明の続き、お願い!」
「ええ、わかったわ、姉さん!
さっきの話の続きだけど、アイスクリームは、氷の結晶だって事はわかるでしょ?
それは、氷の六角形にも似ていてね。
溶けたら、なんだか、白い粉のようにも見えるからよ?
だから、大麻、麻薬の隠し隠語でもあるのよ? これ、意外と知らない人の数の方が多いんだからね?
だから、知らない人がいたら、注意喚起し合って、話し合えばいいのよ!
それなら、まだ、いくらか、仕掛ける人達側からすれば、気が滅入ちゃって、『案外とやり辛さを覚える』ものよ?」
「あっ、そっか……!」
「確かに、一理あるな……! だから、集団の力に賭けて……! 『未然の防止策』として……」
うん
と頷き得るエメラルティさんがいたのだった。
彼女は、こう続ける。
「次にバナナは、夜空の浮かぶ三日月を表していて、女性の性の象徴なの。
イルミナティカードのセックスは、ここからきているの」
「バナナが、三日月……」
「ええ。Crescent(クレセント)。クレセントの隠語は、ラテン語でこう言うのよ。
現れる、芽吹く、成長する、膨らむ、数か力が増す、という意味のラテン語、Crescent(クレセント)から派生しているの」
「……」
「次に大事になってくるのは、ギリシャ神話ね。
太陽神アポロンと月の処女神アルテミスの存在がいて、
その弓は、まるで三日月みたいになっていて、黄金色に輝いていたというわ。
アポロンの弓は、男性を苦痛もなく殺すことができるモノ。
アルテミスの弓は、女性を苦痛もなく殺すことができるモノ。
そして、いずれの弓矢も、地上に向けて大量に放つことで、その土地に死と疫病をもたらす事ができる、とされているの。
そこから放たれる矢は、まるで『燃える様な熱さ』で、『毒の矢』の雨を降らせた、と記述も残されているのよ。
……ほら? 何かに似ていない?」
これには、アユミちゃん、ミノルさん、アヤネさん、そして、スバル君も。
「地上に向けて放つことで、その土地に、死を疫病をもたらす」
「燃える様な熱さ」
「毒の矢の雨を降らせて」
「まさか……!?」
「そう、その月と火が、最大のポイントになっていき、月が割り出せるの」
アポロンとアルテミスの矢
当初、双子の弓矢は、黄金色に輝いていたという。
アポロンの弓は、男性を苦痛もなく殺すことができるモノ。
アルテミスの弓は、女性を苦痛もなく殺すことができるモノ。
そして、いずれの弓矢も、地上に向けて大量に放つことで、その土地に死と疫病をもたらす事ができる。
その後、狩猟の女神だったアルテミスが、この頃は、黄金とされていましたが……。
後に、月の女神セレネ(ローマ神話のルナ)と同一視された事で、そのイメージからか、銀の弓矢になっている。
一方、アポロンは、当初放牧の羊飼いであり、芸術の男神であり、銀の弓矢とされていましたが……。
後に、太陽神ヘリオス(ローマ神話のソル)と同一視されたことで、黄金の弓矢となりました。
ギリシャ神話。
双子の兄アポロンは、黄金の弓矢。双子の妹アルテミスは、黄金の弓矢。
ローマ神話。
後のギリシャ神話兼ローマ神話。
ヘリオス(ソル)は、銀の弓矢から、黄金の弓矢に。セレネ(ルナ)は、黄金の弓矢から銀色の弓矢に。変更という懐疑点が見られる。
いずれにせよ、金銀対になり、特性も類似するこの2つの弓矢ですが……。
その特性・能力を恐れた大神がいて、その能力を恐れ、危なみ、戒めとして、2人に制限を設けたものです。
当初ではなく、その後、アポロンの弓矢は、オリンポス12神である、鍛冶の神へパイトスが作成。
それを羨まんだアルテミスが、そのヘパイストスのしもべに当たる巨人族キュークロープス等に作らせたものが、後のアルテミスの弓矢となり。
神ヘパイストスの力を有したのが、兄アポロンの弓矢。
その巨人族キュークロープス等の力を有したのが、妹アルテミスの弓矢だったのです。
当初は、対の弓矢でも、その後では、対ではなかった、と言えるでしょう。
12星座の属性別。
12月21日から1月21日、やぎ座、地属性
1月20日から2月9日、みずがめ座、風属性。
2月19日から3月21日、魚座、水属性。
3月20日から4月21日、牡羊座、火属性。
4月20日から5月22日、おうし座、地属性。
5月21日から6月22日、双子座、風属性。
6月21日から7月23日、かに座、水属性。
7月23日から8月23日、獅子座、火属性。
8月22日から9月23日、乙女座、地属性。
9月22日から10月23日、天秤座、風属性。
10月22日から11月22日、さそり座、水属性
12月21日から1月21日、射手座、火属性
さらに、この中でも、射手座を小分けしていけば、
11月21日から12月2日は、木星の力が働き。
12月3から12月12日は、火星の力が働き。
12月13日から12月22日は、太陽の力が、強く働くことになる。
月の女神アルテミスは、太陽神アポロンとは、双子の兄弟関係にあり、
月の女神アルテミスは、火の神のアレスとは、戦い、という暗示もある。
つまり、仕掛けるならば、この2つの内、どちらかである。
「火属性は、牡羊座、しし座、いて座の3つよ。
で、前に上げたさそり座の蝙蝠は、水にあたり、隣り合うのは――射手座……となるのよ」
これには、スバル君も、アユミちゃんも。
「射手座が、火属性……」
「バナナには、そーゆう隠れた意味の隠語が、隠されていたんだね……」
これには、アヤネさんも。
「それ、考えて、読み解いたの誰よ?」
これには、エメラルティさんも、サファイアリーさんも。
「ヨーシキワーカさんよ」
「チルディアちゃん達から、協力要請を受けてね」
とここで、ミノルさんが、アヤネさんが。
「あぁ、だから、イチハ様たちが、その人を、護ろうとしてたんだな!」
「納得!」
とこれには、不謹慎にも、クリスティさん達美人三姉妹は、疑問符を挙げていたという。
「「「……?」」」
で、シャルロットさんから、こう催促の言葉がかかってきて。
「で、その後どうなったんですか?」
「ええ、イチハ様たち伝いから、要請を受けて、『未然の防止策』が講じて、先回りする感じで、止めに入ったわけよ!
だから、あんなになってまで、『空港』や『漁港』などで、厳戒態勢を敷いて周って、止めに掛かってる訳よ?
『何も知らない運び屋さん』を、止めにね!?」
「あっ……」
「あっ……」
空港の税関職員による、麻薬犬の違法操作やCTスキャンによる持ち物検査が、まさにそれである。
狙いは、麻薬や大麻などの持ち込みだけでは、ないわけだ。
国内に、聖杯乾燥のウィルスの持ち込みすら、未然に塞いでいる訳だ。
感謝しかない。
「クスッ、一度でも、あの恐いウィルスが撒き散らされたら、この世の終わりだからね?
『未然の防止策』の為には、なんだかそうした事が会って、そうした『危険な芽』を、事前に『摘み取る』必要があるわけよ?
ほら? よく言うでしょ?
自分達、祖国側から、そうした危険なウィルスに関わっていただなんて、他国に知れ渡ったら、非難轟々だし、
他国からの政治的外交圧力に掛かって、ホントに首が回らなくなるからね?
それよりもまだ、人を唆して、その人を騙してハメて、危険な運び屋を負わせるよりも、
また、そうした危険を止めたいという、未然の防止策の方が、まだ、人として信じられるからよ!」
これには、ミノルさんを推しても。
「なるほどなぁ!」
ほぅほぅ
といたく感心したものだった。
エメラルティさんは、こう続ける。
「そのアイスとバナナには、まだ秘密の線があってね!
不二家とサーティワンアイスの関係って知ってる?
不二家とサーティワンには、深い関係があってね。アメリカで展開しているバスキン・ロビンス社と不二家は、『その合併会社さん』だったわけよ!
さらに言えば、不二家さんは、山崎製パンの子会社さんだったわけよ! いわゆる『傘下に入っている』形ね!
『外資系の協力相互関係』ってところかしら?
つまり、ピラミッド形式に見ていけば、
頂点が山崎製パンで、その下の両辺に当たるのが、不二家とサーティワンアイスクリームなわけね!」
「……ほぅほぅ」
ピラミッドの形にすれば、山崎を上にして、不二家は左下、サーティワンアイスクリームは右下に当たるわけだ。
エメラルティさんは、こう語り部を続ける。
ここからは、時系列参照用。
0123456789
XABCDEFGHI
1910年(22AX年)……不二家創業
ロゴマークは、家族(ファミリア)、花(フラワー)、夢(ファンタジー)、新鮮(フレッシュ)、高級で可愛らしいファンシーの5つの意味が込められている。
ただし、ロゴマークを初見で見ればなんだが、抽象的には、7にしか見えないので、残り2つの意味合いは不明……。
さらに、神奈川県『横浜市』にある。
1917年(22AG年)……森永乳業創業
ロゴマークは、天使のエンゼルパイのM。
1945年(22DE年)……バスキンロビンス創業
ロゴマークは、BRの31。
1948年(22DH年)……山崎製パン創業
ロゴマークは、太陽に顔文字。
1960年(22FX年)から……日米経済貿易摩擦
1982年(22HB年)……イルミナティカード
1990年(22IX年)まで……日米経済貿易摩擦
「その形を見ればなんだか、日本の山崎製パンが、アメリカのほうに巨大資本を出していて、そこに建てられていた訳ね!
で、22IX年、かっての日米経済貿易摩擦を彷彿とさせるような、出来事がいろいろとあって、訳ありで、
戦争だったり、門が立てられたりしてね、余剰税金や株価の介入も、大体この時期ぐらいかしら
で、その時に、外資系の大手企業さんが、吸収合併して、取り込んだいった理由(わけ)なのよ!」
そこへ、ミノルさんが。
「恨みの原因はそこか……」
これには、エメラルティさんを推しても、こう切り返すしかなく。
「うん……大体当たっている……」
「……」
「みんなは、不二家さんが、アイスケーキを出していたのは、覚えてるかな?
その流れが引き継がれる形で、サーティワンアイスクリームに受け継がれているわけよ!」
これには、ミノルさんも、アヤネさんも、アユミちゃんを推しても。
「あぁ、あれか……」
「何かあったわね……」
「うん……」
エメラルティさんは、こう続ける。
「この3つが、バニラのサーティワン、ピンクの不二家、チョコの山崎と三角形(トライアングル)の形になっているわけ!」
バニラ、サーティワン。
ピンク、不二家。
チョコ、山崎。
バナナ、不明……。
これには、アヤネさんも、疑問を少なからず抱いたもので。
「あら? じゃあ、バナナの会社は?」
「仲介業者さん関係が怪しくて、
初めから、当たりをつけていくならば、原材料関係、問屋、卸売業者、加工品目、運送会社さんで、
続いて、金属加工業に、電気工事会社や、ガス会社、水道会社、機械設備メンテナンス関係に、アメリカのエネルギー省や、
日米中を預かるような貿易商社なんかが、怪しいわけよ。
そこから、当たっていったわけよ、イチハ様たちはね!」
これには、アヤネさんや、ミノルさんを推しても。
「へぇ~……結構デタラメに多いのね……。
まぁ、やるならば、国際警察の人が、麻薬なんかの取り締まりなんかで、マフィアやギャングなんかも、当たらないとダメでしょうね……」
「そらぁ命がけだわ……死んでも文句の1つも言えんぞ」
これには、アユミちゃんも、スバル君も。
「……それで、イチハさん達は、命を落としたんだぁ……」
「……なんだか、可哀そう……」
「………………」
悲壮感を覚える……。
続いて、エメラルティさんは、こうも語るものだった。
「……何でサーティワンが、イチゴじゃないのかわかる?」
「……?」
「それはね、不二家のペコちゃんには、ミルクキャンディーがあるでしょう? あれがイチゴのピンクを意味しているの。
バニラアイスは、そのまま、サーティワンを意味しているのよ。
で、山崎が、なぜ、チョコかと言えば、外資系の企業が、22IX年年代の日米貿易経済摩擦の時に、
アメリカ車の貿易が、日本車と比べて、売れ残りが発生していた時があって、上手く進んでいなかったからよ。……いわゆる、『貿易赤字』ね!」
そこへ、クリスティさんが。
「そこ等辺が、『どうやら動機』らしくてねぇ。……ほら? 覚えてる? スラム街にいた人達の人?」
「あっ、なんかあったな……」
「アメリカの会社が、破産したら、借金を負うものだから、
昔雇っていた従業員さん達を解雇せざるえなくて、
持ち家や財産や、土地を売り払うなどして、工面していた訳よ。
で、そこへ、『いくつかの宗教団体』の『横やり介入』なんかがあって、
今から約、30年以上も、200年以上も前から、人知れず、『過去の亡霊』がさまよっていた訳よ」
これには、スバル君も、アユミちゃんも。
「過去の亡霊が、30年以上も前から……」
「それが、いくつかの宗教団体の介入もあって、いくつかの国が絡んでいた訳ねぇ……。
だから、フレアウィルスやブルーツウィルスなんかの線で、必ずどこかで、人知れず関与していて……。ははぁん」
(段々と読めてきたわ)
これには、クリスティさんを推しても。
「フフッ、段々とわかってきたかなぁ? アユミちゃん?」
「うん!」
「それが、そもそもの『動機』らくしてね!
そこを、発着点として、なんやかんや、出来事があり、意図してせずして、尾を引いていくことになるのは、予言のカードだったわけよ」
「予言のカード……それってもしかして、イルミナティカード!?」
「フフッ、御明察! 21HB年代、イルミナティカードクロスが発売されたわけよ。その名称は、『ONE WITH EVERYTHING FACTORY SET X』だった」
時系列参照用。
0123456789
XABCDEFGHI
Hは8となり、Bは2になるので、2182年代という事になる訳だ。
これを聞いた、スバル君を推しても。
「ンンッ!? なんか変だぞそれ!? 年代が合っていない!?」
「いいえ、サーティワンアイスクリーム。バスキンロビンスは、1945年に初めて、『創業』されたものなのよ!」
「1945年!? 200年以上も前から!!」
「老舗(しにせ)だわ」
「で、日米経済貿易摩擦があっていたのは、1970年代から1990年代にかけてのものだった……!
その時に、日米間で、日本、アメリカ、引いてはその後、中国の間でも、日米中の経済貿易摩擦があっていた訳よ!」
「なるほど……。つまり、アイスは……」
「ええ、そうよ!
巨大資本のアメリカをチョコにして、
その傘下に入る形で、イチゴは日本、中国はバニラだったわけよ!」
「じゃあ、バナナは、経済貿易摩擦の意味でも、あったわけか……。
つまり、仲介業者関係は、『橋渡し』か――」
これには、一同、納得の理解を得られたものだった――
★彡
【領収書が見つかった事件解決年、5月】
【職業訓練校が設立された当初には、そもそもなかった】
【後になって、そーゆう問題が職安の方に取り付けられた】
――ヨーシキワーカは、マイアミの公共職業安定所』に訪れていた。
応対に当たったのは、メガネをかけた女性職員さんだった。比較的歳は若い、歳は20代の頃だろうか?
それは、不審な職員用TV電話から始まるものだった。
PPP……PPP……
と鳴り響く不審な電話。
そして、ヴゥンと顔出しNGのエアディスプレイが、向こうの電話回線を通じて、強制的に開いたものだった。
これを一目見ただけで、その職員さんは。
(これは、顔出しNG案件……!)
チラッ
と対面にいた私を見て。
(エアディスプレイ画面から、電話回線に切り替えなきゃ!)
眼鏡をかけた女性職員さんは、素早い対応を取り、職員用TV電話のダイヤルボタンを押し、すぐに電話回線に切り替えるものだった。
で、すぐに、有線つきの受話器を取り。
『あの、いったい何事なんでしょうか?』
と、まるで知ったかぶりな感じで、取り次ぐものだった。
これを、一目見ただけで私は、
『……?』
何だろうと思ったものだ。
『――今、その子がここに着ているか?』
『あぁ、今、ここに着ていますね。今目の前にその人に着ていて。
物珍しく、職員さん対応に当たるよう、向こうの人を通して、そう託っていますが!?
普段から、あたしはこの人とは会っていなくて、今日初めて、御目通りしたぐらいなんですよ!?
……あの、これは、いったい何事なんですか!?』
『……』
(そう、今日初めて、この人は、私と直接会ったばかりの人だ。こうした状況にも付いていけないないのだろう。無理もない。
それに対して、不審な電話相手は、こう語りかけてきたものだ)
『お前は、黙って、このまま、この話を聞いている素振りをしていればいい』
『……』
『こちらは、お前には何も期待はしていない』
『ハァ……そうですか……』
『……今、その子は?』
『……』
(相手からの要望は、ヨーシキワーカ(私自身)だった。いったい、どーゆう事なんだろうか……!?
それに対して、対面にいる眼鏡をかけた女性職員さんは、こう告げるものだった)
『あぁ、今、こちらにいつものように、求職相談に着ていて、今は、求人情報紙を見ながら睨めっこをしていて、
その後で、かいつまんでだ限りでは、どこかの誰かにメールを送ろうとしていますよ』
『……おいっ、どうなんだ!? そっちの方から『視れる』ものなんだろ!?』
『えーとちょっと待ってくださいね。……あったこれだ!』
『……』
(相手方さんは、どうやらハッキングができる人だった)
時系列参照用。
0123456789
XABCDEFGHI
【22BC年5月25日(木曜日)】
【XXX先生へ。こちらで考えましたが、アルミ材料を加工して生産する工場を、一般求人で受けます】
眼鏡をかけた女性職員さんは、こう語るのだった。
『今は、こちらで見ている限りでは、メールを打っている最中ですかね……?
こちらから、手元の動きが見える限りでは、ですが……。
何と打っているかまでは、わかんなくて、ちょうど、机の下に当たるので、斜めから見える限りでは何とも……』
で、電話先の怪しい男性は。
『おい、どうなんだ!? 横の方から覗き見れるだろ!?』
『えーと……ちょっと待ってくださいね。えーと……差出人は、どこかの施設の先生みたいですね?』
『どこかの施設の先生?』
『ええ、以前からも、とても頻度が高いくらいで、こうメールのやり取りが行われていた形跡がありますね。
あそこのあの弟君たちが言うように、
この人は、その先生と、事あるごとにメールでのやり取りを行っていたようですね。
ほとんど親し気に……。
こちらのドクターイリヤマ(先生)とのやり取りは、あの1回だけで、終わっていたというのに……』
『……フゥ……あの1回こっきりだけのやつか……こっちの方はそれを何度もやっとるというのに……』
電話先から、嘆息が零れたほどだった。
そして、非情な一言が落とされる。
『……墜とせ』
『は?』
『一度こっちの方から、後で先生にでも取り次いで周って、いいように言って利かせる! 『問題で済ませる』よう、上手く便宜を図って回ってな!』
『……』
『……』
怪しい、言葉遣いに見えた。
さらに、こう続く。
『その先生に送ったメールを、一度こっちの方で見てから、異常確認がないか見た後でも、遅くはないんじゃないのか!?
一度、こちらの方で『文書を書き直して』、『改ざん』してからでも、遅くはないだろ!?
別に期限は、定まってもいないし……急いでいる訳でもないしな。
2,3日してからでも、送れて、その宛先へ届け出れば、充分だろ!?』
『それもそうですね! 一度、こちらの方で、その人の所を『ブロック』して塞いで、こちらの方に『流し』ましょうか!?』
『フゥ……』
と電話口から、嘆息が聴こえたものだった。
(なるほど、電話回線を、メール回線でも同様で、一次側から二次側へ送る際、その流れをブロックして塞いでから、
一次側から三次側へ流すのか。
で、そこで文書を改ざんした後で、その2,3日遅れてから、
三次側から二次側へ流すわけか。
で、どこかの施設の先生にも騙す口調で、いいように周りで言って利かせ、問題という体で済ませる訳か……?)
【それは、電子機器系のハッキング罪に当たり、懲役刑が課せられるものだった】
【『特定電子メール法:電子計算機器使用詐欺罪』に該当する】
【刑法246条の2】
【電子計算機器使用詐欺罪の刑事罰は、10年以下の懲役に課せられる】
【しかも、これは妨害系に当たり、二重の罪となる】
【『電子計算機器損壊等業務妨害罪』】
【5年以下の懲役、または、100万以下の罰金】
【必ず、懲役刑に課せらる? 10年以上の懲役刑の場合は、執行猶予が設けられる】
【つまり、罪は重複するのだ】
【それがハッキングである】
【これらは、どれも、法律からの引用である――】
――偉そうな人はこう語る。
『――今、あの子は、気になってこれを聞いているか?』
これには、ハッキングができる人も、こう切り返してきて。
『いいえ、ちっともそんな素振りはありませんね?』
『で、そっちの方はどうなんだ?』
『いいえ、こっちの方も、特に怪しいメールではないですね。
後で、この話が気になって、後から気になって付け加えたり、メール内容を変更するような、ものは何もないですね』
『……俺の考え過ぎか?
……後でこれを書き足すものなら、こっちの方から攻撃を仕掛けて、前のデータごとまとめて破砕(クラッキング)でもしてやろうかと思っていたが……。
こいつ、ちっともこんなにも勝っているのに、出てこようともしてこないし……。
それぐらいの事は、してやろうかと思っていたんだが……』
『あぁ、それだけはやめた方がいいでしょうね?』
『? なぜ……!?』
『今、周りの方も警察なんかが動いていて、取り締まりの動きなんかがあっていますからね!?
あなたも、こんな事を度重なってやっているから、もう知っているかもしれませんが……!?
盗聴傍受や、ハッキングなどのクラッキング破砕は、ホントに捕まりますよ?
もう、ご存じの事かと思いますが……!?』
『フンッ、そんな事知ったこっちゃない!! 俺の方は何も悪い事はやっていないんだからな!!
俺は、ここの上の方から、お前等に、『指示を出していた』だけであって、
やっていたのは、言われて動いていたお前達なんだからな!?』
『……』
『……』
『……』
(指示者が判明した。それは、この『職業訓練校の偉そうな人』だった。
ハッキングができる人は、あくまで『遠隔操作係』。
問題を受けて、動いていた子は、おそらく闇バイトで集まった、闇子、かけ子、呼子といった実行犯たちだろう。
だから、捕まるのは、いつだってその人達……。
警察官も、いいように使われている訳だ。
そして、ヨシュディアエさん辺りの職安の職員さん達は、その情報を揉み消す係なんだろう。
警察の捜査で捕まり、そうした履歴が辿れなくなっていたのは、
その遠隔操作で、『使用履歴を消されていた』からだ。だから、何も証拠が残っていない。
それを『履歴消しゴムリムーバー』という。
……だが、この場にあって、こうした状況下に付いていけていない、眼鏡をかけた女性職員さんは、こう問いかけるものだった――)
『――あのぅ、これはいったい何なんでしょうか?』
『フンッ、まだまだ、『稼ぎ足りない』って事だ! こんな『いい問題作り』は、他にないからな!? 『資金繰り』もとてもいいぐらいなんでな!』
『はっ……!? まだまだ稼ぎ足りない!? とは……!?』
『……』
(そこには、上手く状況を呑み込めていない、眼鏡をかけた女性職員さんがいたんだ。
問題で資金繰りかよ……ホントに、ロクでもない奴等だな……)
『そうした『問題作りをした2人』がいて、そうした『問題話』の『責任話が払い切れない』もんだから、
ここに前にいたあの2人が、そうした『責任のツケ話』を払うようにして、『向こうの会社』の方へ『移っていた』ばかりとぞ!?
普通は、こんな事考えられんとぞ!?
いきなりして、こっちの方から、『優秀な教師2人』が『抜けていった』んだからな!!? こんな事とんでもなかほど信じられんとぞ!?』
『2人!? えっ!? いったいどーゆう事ですか!?』
『……』
そこには、怪しむ視線のヨーシキワーカがいたのだった。
(あなたは、それを知らなくて当然だった。
事が起こったのは、ミシマさんに関わった年の11月。
そこで、私は、弟にメールを送り、そこから、父や母が参加し、なぜか、ヨシュディアエさんが、電話口から声だけで、参加していたものだった。
この時は、中立という立場で、どっちつかずだったんだ。
まぁ、端的に見れば、この時限定で、こちら側の味方だった。
……だが、落とし前の話が持ち上がり、ゆくゆくは、また、イリヤマ先生達側へ、早々と移るものだった。
業を煮やした相手は、偽詐欺電話を介して、頻繁に責めかかってきたものだった。
まぁ、いわゆる異動である……。
まぁ、やったのは、私のメールのせいなんだが……。父や弟は、あくまで後付けだ)
『なーんだ、その子から何も聞いとらんかったのか!?』
『聞いてませんね。こっちの方はなーんも一言は、言ってませんね』
『オイッ、いったい中でどがんなってとや!?』
『あぁ、それは多分、その時、その人がグースカー寝ていて、何も聞いてなかったんでしょうね!?』
『あっ!! さては、あの親父さんの所の仕業か!!
道理で、その子が何も動かなくて、こっちの方の文書に、ちっともその時のことを書き起こしてなかった訳だ!?』
『寝てたんじゃ、そもそも、何も聞いてませんし、その場にもいないし、そもそも無理がありますよ!?』
『クソ――ッ!! そーゆう事か!!
考えたなあの親父さん!! 自分のところの息子君を出さない当り、こっちの方のそうした考え方を、前もって事前に熟知しとる!!
そうか――事あるごとに出さんかったのは、そーゆう意図(こと)か……。完全にしてやられたわ……』
『あぁ、やっぱり、そーゆうところにいて、こうした会話を前もって事前に聞いていて、
いくらか対処方法でも、思いついていたような人だったんですね。
あーでも、あれはどーゆう事なんでしょう?』
あれとはいったい?
電話先のハッキングができる人材は、不意にその言葉を上げるものだった。
そこの偉そうな人は。
『あぁ、あの時の精神科病院のしがない院長の話か?』
『ええ、なんでも、いくらかノートに書き起こしていたそうですよ? なんか変で、不思議な話が続いてますよねー? どーゆう事なんでしょう!?』
『さあ、そんな事は、こっちとしても、ちっともわからん!! そもそもそんなものは、何も見とらんのだしな!』
『ですよね……』
『……』
(それは、以前、通院していた精神科病院での話だった。
まぁ、確かに、ノートを書いて、見せた覚えはある。これは、事実である。
だが、要領を得ないもので、ところとこどろ、文書の記載が、抜け落ちていたものだ。
私は、それを見て、如何に補完していくかが、最大の課題だった。
あの時は、確かに、寝ていたしな……。
まぁ、父や母や弟が聴いている以上、証人は、こちらにいるわけだ。
で、その偉そうな人は、こう暴言を吐いてきたものだ――)
『クソ――ッなんか釈然とせん!!
その子が、一度、『職業訓練校(こっち)の方にきた時』は、あの時は何だか、車の走り去る物音がしていて、よく聞き取れなかったし!!
一度、直接、こっちの方にきた時は、既に、窓口も締め切っていた後だったしな!!
そん子に、後で聞いてみても、なーんも知らなかったようだし!!
一体全体どうなってんだ!? 何だってこんなにしてまで、よくわかっておらんとや!? ちっともなんにも!?』
『妙な事態が続くものですねー?』
意味深の声を挙げる、偉そうな人とハッキングができる人が、声を上げたものだった。
この時、ヨーシキワーカ(私)は。
(はーい、確定!! 警察の人、この電話の相手は、『職業訓練校のお偉い人』ですよ。目星だけはつけておいてください。
えーと……その日は、家を出て、市街地を歩いていて、
不意に電話を掛けたんだよな?
で、横の方には、車が横4列に並んで走ってて、音は拾い難かったもんだな……。
私も、あの時、職業訓練校の理事長?!(あなた)が何て言っていたのかは、よくわかりませんよ?)
『クソ――ッ、どうせこんな事になるんなら、
周りに無理を言ってでも利かせて周って、無理をしてでも、本校にこの子を雇い入れとけば、まだ良かった……!!
2人の人員の抜け穴を、どうにかこの子で、埋め合わせをしておけばまだ……!!
あと1人ぐらいは、どうにかこの問題をやり続けて、どこかの会社に優秀そうな人材なんかがいたら、
この問題にかまけて、安く叩き売っていたいうのによ!! クソッ!!』
『安く叩き売る? 問題にかまけて……え? どーゆう事なんですか!? それ!?』
『ハァ……』『ハァ……』
電話口から、偉そうな人とハッキングができる人の溜息が零れたものだった。
問題はこの後だ。
『そん子からは、ホントに何にも聞いとらんかったんか……ホンマに……!? こんなにも信じられないぐらい、今までの中でも特に多く勝ってるというのに……』
『え……ええ……。こっちの方には、そうした報せは、何にも届いてませんから……』
(事実である。
私を推しても、よくわからないのが現状であって、偽詐欺電話が会っていて、それを受け取っていたのは、私の父と母なのだ。
その時、その場に、私はいない……)
それが、拭い切れない事実である。
『えーと……これは何て言えば良かとや?』
『さあ……。こっちの方としてもなんとも……意見がし難たく……。実際にあってみれば、直面してみれば、何て言ったらよいのか、よくわかんないものですね……』
『……その程度か……?』
『人は、上手くは、決して言えませんよ……。
こっち方としても、方々に手を回し過ぎていて、どこから何に手を付けて行って良いのかすら、ちっちも何もわかっていないのが、現状なんですからね……』
『そんなもんか……』
『……』
(じゃあ、あんたはどうなんだよ!? 上手く言えるのか!?)
ハッキリ言って、無理である。
偉そうな人は、こう語るものだった。
『要は、そうした事だ。……わかったな?』
これには、眼鏡をかけた女性職員さんを推しても。
『それって、ちっとも何にもわかっていない事と同じじゃないですかーっ!?』
『言われてみれば、そりゃあそうだ……』
『ですよね……こちらとしても何をやってのか、よくわかっていないんですから……』
この眼鏡をかけた女性職員さんの言葉で、
偉そうな人も、ハッキングができる人も、何も言えず、ぐうの音も出なかったものだ。
眼鏡をかけた女性職員さんは、続けてこう語るのだった。
『……で、いったい何をどうされたいんですか?』
『まぁ、できる事なら、今からでもその子を、本校に雇って、『部品にしたいのが本音』だな!
上の教室の方では、いつものように、学勉を、うちの先生達が受け持っていて、
その中の方で、奥まった一部屋の中で、この子が、それを書き続けてくれれば、
今まで、やり盗った問題を通していく中で、すぐにでも、そのまとまった額の話が取り返していけると思わないか!?
おっ! なんだか、『永久機関の話』ができないと思わないか!?』
論点がズレていた。
学校は、勉強を教えるところであって、執筆とは無縁である。
雇い入れは、当然不可能である。
それに対して、眼鏡をかけた女性職員さんは、こう切り返してきたものだった。
『……できませんね』
『えっ……』
『ちっとも、何にも響きませんよ? こっちの方には何とも……』
ジト目の彼女がいたのだった。
では、業を煮やした相手はというと……。
『だったら、今回あった話があったみたいに、
電話先で、いつものように本校の先生達が取り次いで周っていて、
その裏から、そん子には、そうした証拠が残るようにして、そのメモ帳やなんかでも使って、書き残しといてくれればいい!!
そしたらもっと『荒稼ぎ』ができて、
あの『ビルの設備管理会社』の時があったみたいに、『(小型コンピューター)ラズパイ』を使って、『銀行のシステム障害』を起こして、
『預金通帳』をいくらでも『引き落とす』事ができるんだからな!?
こちらとしても事前に報せていて、そうした履歴なんかも残るから、いくらでも言い逃れができそうだしな!!』
『『銀行のシステム障害』……!? えっ? 何を言っておられるのですか? 『ラズパイ』?』
『フンッ、そんな事も良くも知らずに、公共機関の職業安定所の職員さんが務まるもんだな!?』
『……フンッ! そんな事、何も知らなくたって、現に、やっていけていますからね!!』
『……』
その時、ヨーシキワーカの心の内は。
(ラズパイ……? 設備管理会社、銀行のシステム障害、預金通帳の引き落とし……。まさか……TVのあれって……!?)
それは、『小型コンピューター』……『ラズパイ』を悪用したものだった。
設備管理科貴社の者が、何も知らずに、それを持ち込み。
遠隔操作などを介し、その大手銀行のシステム障害を引き起こした事があるぐらいだ。
それでなくとも例えば、大手の半導体製造工場を通して、裏の表に出周っていないものを通して、試験的にそれを、
電気工事士などを使い、施工工事する時に、隠せば、それが見えないわけだ。
後は、再び、問題に見せかけるために、電気工事士や消防設備士、設備管理人等を使い、それを取り外して周るわけだ。
だから、何も証拠が残っていない。
ハッキリ言って、こんなのは、犯罪である。
当然、職安の人が、それを知らなくて、当たり前の事だった)
偉そうな人は、こう言葉を吐く。
『オイッ、その言葉忘れるなよ!? こっちの方から、いつでもそっちの方へ行って、『そのシステム障害』を、いつでも引き起こすことができるんだからな!?
遣い物をそちらに、『電気工事』に『見せかけて』、やる事だってできるんだからな!?』
『あっあの……』
『何だ!?』
『仰っている事がちっともわからないんですが……!? いったいどーゆう事なんですか……!? それっていったい……!?』
これには、偉そうな人も。
『オイッこいつ!! ちっとも何にもわかっとらんとぞ!? こっちがこんなにも言っていると言うのに!?』
これには、眼鏡をかけた女性職員さんを推しても。
『あのですねぇ!? 仰っている意味が、そもそも何にも分かっていないんですから、さも当然じゃないですか!?
もう少し、そちらとしても、話をかいつまんで、要領よくわかりやすく仰ってください!
それでなら、まだいくらかは、こちらとしてもわかりますから……ね!』
『オイッ、こいつ、そんなに能力がなかぞ!!? いったいどがんして、その職安の高い席に座っとるとや!?』
『ああ、これは、多分、『職権分野の違い』なんでしょうね?
こっちは機械もの関係には強いでしょうが……。
あちらの方たちは、公正文書や、文書関係には、めっぽう強い方々でしょうからね……。無理もないかと……!?』
『クソッそーゆう事かァ!!』
まともな、討論をするハッキングができる人に。
悔しがる偉そうな人。
それを見兼ねて、眼鏡をかけた女性職員さんは、『フンッ!』と鼻息を鳴らしたものだった。
(何よ! 当然のことを今更、言っているんだか……! あたし等は文系上がりよ!
理系のあんた達とは、違うんだから、当たり前じゃないのよ!
それを、職権分野の違い、というのよわかった!?)
――そして、問題はここからだった。
『――クソ――ッ、こんな事になるんなら、あの時、このままあの2人を、ここに雇い入れるんじゃなかった……!!
まだ『1億円(757575米ドル)もの大金』を、建て替えた上で、返してもらっとらんのだぞ!!
こっちはこのまま、泣き寝入りするしかないじゃないか――ッ!!』
『でも、何だってこんな事になったんでしょうね!? それも急に……!?』
『わからん……!! さすがに、手広くやり過ぎてたか……!? TV報道まで通して起っとるぐらいやし……』
これには、大層、悔しがる職業訓練校の偉そうな人に、ハッキングができる人がいて。
驚きの声を上げた者がいた。
『いっ……1億円(757575米ドル)~~!!?』
『んっ!?』『んっ!?』
その大金に驚いたものだった。
『えっ、何だってそんなに、凄まじいお金を、建て替えられていたんですか!?』
そう、まさしく、そここそが、問題だったのだ。
『あぁ、それはな……。
その2人が、前に務めとった会社の機械やら何やらを壊したとの騒ぎを受けて、
その2人は、前に務めとった会社を、責任を負わせられる感じで、放り出された事があるんだ。
意外と薄情なもんぞ!? そのどちらの会社さんもな!?
給料体系も、何もかも低いというのに……散々なまでに、夜になるまで働かせて。
いったい何で、そんな風になって行ったのかわかんないのに、ちっとも何にもそうした話が!? 責任だけ負わせて、野原しもんぞ!?
散々なまでに買い叩いた後でな!?』
『え……!? どーゆう事なんですか!? いったい……!?』
これには、メガネをかけた女性も驚いたものだった。
(あぁ、ライセン先生は、騙された線だけど……あんた達とイリヤマ先生達の目論見でな。
が、イリヤマ先生は違って、昔からの悪ガキ伝いで特に有名人だったから、毒を流したらしいんだよな、電話伝いの中に……誰かが、確か?
あんまり、覚えてないけど……。
あれは、私が、20代か、10代ぐらいだったか? まぁ、あんまり覚えてないけど……
まぁ、やったら、やり返されていた理由(わけ)だ)
と私が、そんな事を考えていると。
職業訓練校のお偉い人は。
『さあ!? そんな事は、こっちの方としてもよぅわからん!! あの中の方で、いったいどうなって行ったのかすらな!!
だが、そんな事は、『どの会社さん』でも、『今でもどこかで』、『何かの拍子に起こっとる出来事』とぞ!?
こんな事を、あんたなんかに話してもみても、ちっとも何にもわからんと思うがな!!
長年勤めていた優秀な人材を、使い回すだけだ!!
で、何かの拍子に、いらなくなったから、責任だけを負わせて、ポイッ、とぞ!!
ホントに、何をやったのかすらも、わかっていないと言うのにな!!
誠に信じらん事ぞホント!!』
『えっ……これ、どーゆう事なんですか……いったい……!?』
これを見たヨーシキワーカは。
(あぁ、なるほど……。要はそーゆう事ね。
『古い設備上の機械』なんだろうな……。で、耐久年数を超えて、金属疲労を起こしていて、
前に務めていた人に、責任を負わせるのはどうかと思うから、
恥ずかしくて、上のお偉方さんは……!
だから、その後ぐらいでやってきた、後輩などに充てて、そうした責任話を、無理やりにでも結び付けてくるんだ。
それが、責任話の落とし前の落ち着く処……。
うわぁ……真っ黒クロスケだわぁ……。
でも、あなたも、黒なんだろ? 唆した類の……ね?)
ヨーシキワーカだけは、その、真相に行き着いていたのだった。
『で、何だか、『近くの周りの方で騒いでいた』ものだから、思い切って、『その2人を雇い入れた』ものなんだよ。
聞けば、その2人は、同じようにして、周りの者達から、ハメられたんだとか!?
可哀想なもんだと、『思う』だろ!?』
『……』
『……』
それは、誰に? まさかあたしに……?
それを、聞いた自分は、小説の中に残すことに決めた。いつか、きっと、人の為に役立つだろうと思って。
『で、その2人が、抱えていた1億円もの借金を、本校が代わりに建て替えた訳だ!』
『た、建て替えた……!? えっえっ!? 1億円もの借金をですか!? その2人からですか!?』
『ああ、そうだが……!? 聞けば、まだ、4,5,6人ぐらいいて、そうした人達も、同じくらい飛びぬけて、優秀な人材だったからか、
思い切って、本校預かりとなった経緯があるんだ』
『え……ええ……。いったい、何億円ぐらい、建て替えたんですか?』
『えーとそうだなぁ……4、5、『60億』(454545米ドル)……いや、10億円(7575758米ドル)ぐらいだったかな。この頭の中に引っかかっているのはどうも……!?
おいっ、そこで何も言わずに、上手く溜め込んで置けよ?』
『……』
(溜め込んで置く?)
で、横の方から、ハッキングができる人がこう持ち掛けてきて。
『そうした話があっていて、こちらの方には、いくつもの系列店舗が借金をこしらえた際、『60校以上』もの『建てられていて』、
何10兆円(7575758米ドル)と国家予算がかかっているんですよ!
で、人から騙し盗っていて、上手くその額の金を、後からでも周りから、『補填』していないといけないらしいんですよ!?』
『おいっ、そこの方は言わずに黙っておけよ!? 『話が訳がわからんようにする』為なんだからな!?
そうした問題のせいを、ワザとその2人のせいにして、結び付けてきてな!?』
『……わかりました。
えっ!? 何10兆円~~!?』
『……』
(あぁ、ウソの取り付け話だな……。
学校を建てた際の借金額が、10億円規模。
周りの60校もの借金が、何10兆円規模。
で、その2人が2億で。
その他の人員で6億円。
で、周りの学校間で、雇い入れている優秀な人材がいて、60億円というところなんだろう!?
その職業訓練校が、そこに建て替えた際、
どこかの銀行を駆けずり回って、借金をしたんだろ?
その借金の回収目的が、『30年前から会っていた犯人探しゲーム』であり、その『名残で引き継がれたのがどうしようもない問題』なんだ!!)
『うへぇ~……とんでもないぐらい、凄まじい額ですねぇ……』
『わかるだろ? こっちとしても言い分も含めてみても……味方をしたいとは思わないか!?』
『味方ですかぁ!? う~ん何とも、意見がし難いものですねぇ……。で?』
『ああ、で、周りに尋ねて、聞いた回っただけでわかった事だが……。その2人は、すこぶる優秀だと前評判だったんだ』
『優秀……』
優秀、メガネをかけた女性は、そう言ったんだ。
ホントに、この言葉、良く聞くな。
『……』
『だから、本校としても、その2人を雇い入れる際、返すメドはあるのかと尋ねた事があったんだ。
で、その時、どちらに聞いても、キチンと借りた金を返す宛はあると、言ってきたんだ。その話を信じてな!』
『そこで、その2人を雇い入れたことが、そもそもの原因なんじゃないですかァ!?』
『そんな事は、あんたなんかに言われんでも、こっちの方の誰に聞いてもわかっとる!!』
『……で?』
『あぁ、で後からでも、その2人に聞いて周っていけばわかった事なんだが……。
その2人が後からでも、そうした問題の込み入った話を、そこの職安の窓口受付対応などを通して、話を無理にでも結び付けてきたんだ』
『あぁ、なるほど……だからなんですね!
道理で、何かおかしいなぁって思ってたんですよ!
以前からここに務めてらっしゃる職員さんのどなたに聞いてみても、
そもそもそんなものは、『何もなかった』と……『当時から仰ってた』ぐらいなんですよ!
そうかそうか、なるほどねぇ……。
後から、うちの職員さんのどなたかを通して、話しを無理やりにでも貫き通してきたんですね!?』
『要は、そーゆう事だ!
後付けなもんだから、完全にその2人のせいなんだからな! そういった問題を、予め、そちらにも持ち込んでいったのは!?』
『……で、何年ぐらい前からなんですか?』
『数年前ぐらいかな? その2人をこちらの方で雇い出したのは』
『数年前……なんですね?』
『ああ、そうだが……? 数年前ぐらいだ』
数年ぐらい前からだ。
犯人探しゲームは、30年ぐらい前から。
どうしようもない問題が、持ち込まれたのは、数年ぐらい前から。
似たような問題が流行った訳だ。
『フンフン……で、どのように問題を通してやられていくんですか?』
『ああ、それはな。
講義の場で受け持っていた、うちの先生達が、その時集まってくれた生徒さんを騙しつつ、
『毎月お金が上がる』と、そう言いつつ、
こちらで用意した『問題』を『試験的に試して』いき、その人物を評価し、評価の上げ下げの基準を決めていくんだ。
職安は、そうやって、職業訓練校から事前に前もって、
そうした『信用委託』を請け負っていて、少しずつ少しずつ、その子等に出していって、
長い時間をかけていく中で、どっぷりとその子や親子さんから周りから、騙していくんだ。
お金とか包んでいけば、『何かそうした証拠も残らん』ように、どの子等も、その口を噤んでくれるようになるもんやしな!』
『なるほど、そうやって今まで、騙していたんですね!?』
『あぁ、『年に2,3人ぐらい死んどる』けど、まぁ、『些細』なもんだろ』
人としてのゴミだった。その職業訓練校のお偉い人は、
年に2,3人死んでいても、些細な問題事で、済ませたのだ。
あぁ、なるほど、道理でアヤ(あいつ)が苦悩してたわけだ。親友を死に目に追いやって……ッ。
それを聞いていた、メガネをかけた女性は。
『まぁ、それもそうですね。TVを付けて周って見回して行っても、『事故死』で済ませられるほど、『少ない』もんですからね!
……で?』
『あんたは、そればっかりやなぁ――……』
『そもそも知らないんですから、しょうがないじゃないですか――ッ!?』
『……』
『……』
そこには、怪しむ偉い人とハッキングができる人がいたものだった。
『上手く、話しを引き延ばして、間延びしていきましょう?』
『それもそうだな。それでなら、いくらかこの子も、そこへ名乗り出てきてくれるものだろう』
『……』
それは、一種の期待だった。
だが、お前等、人を騙そうとしていて、少々無理になってきていないか?
――眼鏡をかけた女性職員さんは、こう食って掛かるものだった。
『――そもそもいったい何なんですか!? どうしようもない問題とはそもそも……!?』
それは、職業訓練校のある講師方か? それ以上の方だった。
『どうしようもない問題とは、『そもそもない』!!』
その人は、そう言い切ったものだった。
やはりか……。それは、集団の多数決の意に買った、騙しの扇動だったんだ。
『ない――ッ!? えっ!? どーゆう事なんですかそれ!?』
『!?』
顔を上げるヨーシキワーカ。
眼鏡をかけた女性職員さんは、職業訓練校の人を通じて、話を聞き出すのだった。
その方はこう語る。
『どうしようもない問題とは、そもそも『その2人が取ってつけたようなもの』なんだ!!
以前から、そーゆう『騙しの問題が流行っていた時期』があって、
どーゆう事かわからないが、その2人が妙にも『間柄を知っていて』、その話に『便乗』して、『他から巻き上げていたいた』事が会っていたらしいんだ。
以前の問題の名称は、こちらとしても詳しくは何ともわからないが……。
あの中の仕組みがどうなっていたのかすら……!?』
『……』
『……』
(犯人探しゲームか……! イタズラに故意的に仕掛けて、別の誰かのせいに仕立てる悪意ある情報工作なんだ)
眼鏡をかけた女性職員さんと、私の顔が会う。
その人の話は、こう続く。
『その2人がどうやら、昔からそれに関わっていて、仕組みを知っていたから、
本校としても、その話を信じて、その2人を後から雇い入れたんだ』
『ど、どうしてその2人を雇い入れたんですか!?』
『……今、その子は、この話を聞いているか?』
『い、いえ……』
『えっ……!?』
『今、あたしの目の前にいて、その腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)を操作してますね……』
『あぁ、そう言えば、今こっち方でも、その子のフューチャーウォッチの画面を、横の方から覗き見ているのだが……。
フツーに、その受けようとしている企業の電話番号などを打っている最中だな!?』
『そ、そんな事もできたんですか!?』
『ああ、何だって大抵の事はできるぞ!!
うちの方には、『色々と機材が揃っている』んだからな、大抵の事は何だってできる
『マイクロソフトオフィスの暗号鍵』だって持っていて、『色々な悪用』ができるんだからな!!』
『た、大抵の事は……』
(な、なんて恐ろしい……)
『おいっ、少しこの話を続けるぞ!?』
『えっ……でも、何で言えば……?』
『あぁ、そこ等辺はこっちの方に任せろ! とにかく、この子の興味を引く話を持ち掛けて、この電話を取らせるんだ!!』
『あのぅ……』
『んっ!? 何だ……!?』
『言っては何ですが、それは最初からもう無理があるかと……』
『なぜ?』
『えーとそもそもですね……。私共の目の前には、着てくれた方々との間に『衝立があって』、『通れるのは用紙サイズ』ぐらいなんですよ。
電話の方を回そうと思っても、そもそも無理がある話で、元から……。
そのぅ『有線で繋がっていて』、目の前のその子には、持たせられないかと……』
『なっなんだと―ーッ!?』
『今、あたしがフツーにその受話器を取っているんですが、『職員用固定電話の有線』が、もうほとんどいっぱいいっぱいで、
とても、伸ばしてみても、その子まで、これが届かないかと……』
『そ、その子との間に、いったいどれだけの距離が空いているんだ!?』
『今、ここから見える分で、『だいたい5m』ぐらいですかね?
この目の前の衝立を外して、この目の前の子が、これを掴みかかろうとして、
身を乗り出してきても、少々無理があるぐらいの距離じゃないかと……!?』
『そっそんなに離れていたとや!? そこから!?』
『はい……』
――その時、ヨーシキワーカはというと。
『……』
(私を護るためか? ありがとう。
正確にいえば、対面上の距離感は、約1mぐらい。
で、職員さんから見て、右手側の固定電話が置かれたところから見るに、2mぐらい。
そのコードの長さだって、最長で約1.5mほどだから、途中で距離が足りず、希望求人者が、受け取れない位置関係なんだ。
足りないコードの長さは、約1mぐらい。
であって、職員さんが、わざわざ、そのローラー付の椅子を、『後ろの方に移動してから』じゃないと、そもそも受け取れないほどの位置関係にあったんだ。
『そのコードの長さだって、1mから2mほどしかなく、
あたしが、ここにいて、もういっぱいいっぱいで引っ張っているぐらいですから、そもそも無理に伸ばしてみても、その途中で届かないかと……!?』
これには、偉そうな人も、ハッキングができる人も。
『クソ――ッ!! やっぱそうか――ッ!! 道理でこんなになってまで、無理があった訳だそもそも!!
さてはあの2人、これを、事前に試してなかったな―ーッ!!』
『道理で、こんなにもやってみても出てこないわけだ……。
さてはあの2人、あそこに行ってから、チラッとそれを見ただけで帰ってきて、
こことあそことは、『そもそも造りが違う』ものですから……。
あぁ、さてはあの2人しては、そこで問題作りをしたものですから、そうした(アメリカ全土)『各地の職安の状態』を見てなかったんですね!?』
それに対して、眼鏡をかけた女性職員さんは、こう切り返してきて
『……あぁ、多分、どう考えてみても、多分それですね……。むしろ当たりかと……。
こちらとあちらとは、何だかそうした感じの様子が、前々から、違うなぁ……と思ってたんですよ。
これは完全に、そちらの『距離感の落ち度』なんじゃないんですか?
どの職業安定所も、『造りがまったく同じ』だとは、『考えられません』からね!』
『いやぁやっぱか……なんかおかしいなぁと思ってたんだよな……。
ちっとも、その子出てこないし……こんなにやってみても……』
『なんか、とんでもないぐらい、バカを見てる感じですね……!?』
『ああ、それは俺もか……!?
さてはあの2人、これも『試してなかった』な……!?
そこで、チラッと見てきただけで、帰ってきただけの口なんだな?
……どうだ? なんか変化はあったか?』
『いえ、ちっともですね。どうだそっちの方は?』
――で、向こうの回線では。
『――いや――全然ダメですね。ちっとも変化はありませんよこれ!? どうなっているんでしょうね!?』
『やっぱか……ダメか……』
で、こちらとコンタクトを取ってきて。
話題を、ここらで、切り替える事にした。
この時期は、22BC年E月ぐらいに当たる。だいたい、某ニンテンドーゲーム、ゼルダの伝説涙の王国が出たぐらいだ。
時系列参照用
0123456789
XABCDEFGHI
2023年5月
『――そう言えば、ここ最近になって、あるTVゲームが出たばかりだろ?』
『あぁ、確か前にでたばかりですもんねー! うちの職員さんの間でも話題になっていた事があって、
ここの職安が終わってから、すぐに買い出しに行って、当日中に遊んでいた職員さんも、2,3人はいるぐらいなんですよ!
話題が挙がって、むしろ当然かと!?
うちの兄弟の弟も、その日は遊び倒していたぐらいなんですよ!!
姉のあたしも、その日はベッドの上にいて、その弟のプレイを見ていたものぐらいですからね!
あぁ、あれ、初日から結構、落ちていたぐらいなんですよ。
で、うちの弟からしても、結構あれは難しいって』
『そ、それな……もうその子、ゲームクリアしとるぞ……』
『………………』
『………………』
『は? いやいやいや、それはないでしょ!? いやだって、発売されてからまだ、1ヶ月も経過していないんですよ!!』
『もう、誰よりも先にゲームクリアしとるぞその子……』
『は?』
『その兄貴の弟君の方も、途中で止まっていたぐらいで、
その子の兄貴のからの助言を通して、ほとんど1発でクリアしとるとぞ』
『は?』
『水の神殿のがあっただろ? ホラ? ふわふわする重力の低いエリアの……』
『あぁ、何だかありましたね……。確か、うちの弟の方も、今悩んでいて、難解なんだとか……』
『そん子な、1日でクリアしとるぞ……しかもことも何気なく……それも極あっさりと……』
『は……!?』
あれを、ごくあっさりと……ウソでしょ。
『しかも、こんな、妙なちんちくりんなクリア方法まで残してて……。
ホラ、雲の上におる敵に、妙なぐらいに強いゴーレムがいたやろ……?』
『あぁ、いましたね……それも金ピカのが……』
『それな、最上級ゴーレムと言って、事も何気にその子ときたら、触れもせずに倒し取る』
『は? 触れもせずに……えっいったいどうやってそれで……あんな強いのを倒したんですか!?』
『ほら、うちわのがあっただろ!? それで風で起こして、落下させたんだ……。
うちの息子兄弟のも、それを前に試していて、実証済みで、どの子もスゲ――って』
『えっ……マジですか……!?』
事実である。
ゴーレムに限らず、雑魚敵は、高い所から落下させたり、水場に落とす事によって、簡単に勝つ事ができるのである。
一番手っ取り早い方法は、風を起こして、そこまで追いやる方法である。
『大真面目な話だ。
しかも、そん子な、基本いつも、鬼神シリーズを早々と集めていて、料理効果も試してみたら、バケモンだ……』
鬼神シリーズとは、早い話が、攻撃力アップ効果の付いた服装である。
帽子、上着、ズボンの3種を揃えることによって、攻撃力アップ効果が付き、その攻撃力1.5倍となる。
このゲームは、服装に限らず、料理効果というものもあり、併用効果が求められる。
相乗効果ではなく、併用効果である。
つまり、服装で攻撃力を占めている以上、他に割く必要があるという事だ。
この子の場合は、料理効果では、防御アップ、移動速度アップ、主にこの2つを利用している。
防御アップの素材は、昔懐かしい古風の村の井戸の中にあり、かぼちゃと人参が作物されている。なぜに、井戸に……と突っ込まないで頂きたい。
速度アップの素材は、湿地帯にあり、ハスの花が咲いている。さらに、南に下って行けば、なぜかリゾート地に海賊船が押し入っているというものだ。
しかも、そん子と来たら、そんな難所を、極あっさりとクリアしてたものだった。
これには、眼鏡をかけたお嬢さんを推しても……。
『バケモノ……えっ!?』
『しかも、それも1週間でだ』
『いっ1週間!?』
(あっ……4日間で集めたやつだ。1日目は無理だったけど……ゲーム操作で慣れるのに……。
残り3日で集め切ったんだよな、苦労したわあれ、後は楽だ!)
それは、ゲームを始めてから、まず、強力な鬼神シリーズを集めるのに、要した日数だった。
『あぁ、うちのものも、今、驚いとって、うちは、電気が今までは、最強なんだと思っていたけど、
この際、思い切って、路線を変更するぞ!? このゲームでは、氷属性こそが最強なんだ』
『氷がですか!?』
『あぁ、そうだ。氷が最強属性なんだ!』
事実である。
どのゲームにおいても、氷は電気と比べて、コンボという意味合いにおいては、優勢で、絡め技として起用されているんだ。
電気は、水場で威力が増し。
氷は、場所に限らず、敵を凍結させることが出来さえすれば、後は鈍器なので、殴り壊せばいいだけなのである。
後、このゲームでは、盲点だったが……。
珍しいことに、その一度、凍結させた敵を、さらに電気属性で攻撃することができ、氷、電気、と繰り返して、ハメ技も可能なのである。
盾に氷を、剣に電気を付与させることによって、そんなハメ技も、できるのである。
『へぇ~……氷がねぇ……。それはあれですか? 固まるからですか?』
『それもあるが……。
こん子ときたら、3日目辺りぐらいで、色々と盾装備を試し取って、あの盾ロケットも、この子のアイデアの1つなんだぞ!?』
『えっ!? あの便利なものがですか!?』
『そうだ! 妖精の場所もな』
妖精は、プレイヤーが力尽きた時、ポーチから飛び出して、自分の命を分け与えてくれるという、奇跡のアイテムだ。
その妖精は、力尽きる前、千々となって、段々と消えていきながら、天に昇っていく。
その妖精の残滓は、大気に溶け込み、世界の一部となり、世界に還元される。
そうやって、世界は循環しているのだ。
その為、妖精は貴重なレアアイテムに数えられ、最大で5匹まで所有することができる。
まぁ、3匹もいれば充分だが……。
妖精の素材の場所は、先ほど挙げた昔懐かしい古風の村の中にある、小さな滝の上段の洞穴の中である。トリュフもあって二度おいしい。
他には、北西の北国の所にある、馬宿の井戸の中にいる。レア鉱床もあって二度おいしい。
他にも、やや南西の方角にある闘技場跡地の、馬宿の井戸の中にいる。カエルもいて二度おいしい。
他にも、色々候補地はあるが、後は、天空の空島にいる、妖精たちだろう。
この妖精に会うためには、1つ条件があり、それが、妖精の個数が0匹、もしくは、1匹所持しているという条件である。
冒険初めの頃は、そうした出現場所を修(おさ)えるのが、秘訣なのだ。
『へぇ~~。えっ!? それって最強なんじゃないですか!?』
『最強ぞこん子!! 今こっちの方でも騒ぎになっとるぞ!! ほとんど、この子のアイデアを元に発祥しとるぐらいとぞ!!』
『うへぇ~……そーゆう凄い人もいたんですね……』
『まさか、こんなところから出てくるとはな……。
ハッキリ言えるぞ、このゲームでは、盾装備をいろいろと試して、極めていくのが最強なんだと!』
『盾がですか!?』
『盾がだ!』
この時、ヨーシキワーカはというと。
『……』
(1つ、語弊があるな。
盾ロケットは、既にアイデアがウェーブグローバルにアップ済みで、利用しただけだ。
私のアイデアは、タイヤに火炎放射とか、冷気放射ぐらい。
油の籠った木の実に、炎属性を充てて、一気に飛んだりとかだ』
『盾に翼も、この子のアイデアとぞ!?』
『えっ!? あれもですか!?
あれ、凄かったんですよね!? 弓スローアクションも、それも何度も行えていたぐらいで、いつでも簡単に行えていて、
敵の頭を狙いつけるヒマもなかったんですけど、それ以外は何だかできてた感じなんですから!』
この時、ヨーシキワーカはというと。
『……』
(いや、それはちょっと違う。実は、試練の間で、盾ロケットを使い切ってしまい、そこにあった翼を、たまたま付けただけなんだ。
下手に持ち上げてないでくれ……頼むから~ぁ。
……まぁ、翼に盾の利点は、それだけじゃなく、通常のジャンプでは、届かないような足場にも、届くようになるんだ。
ポーチに1つだけ常備しておけば、クリアは楽だろう。
また、敵拠点にある爆弾樽を、盾に付与させて、カウンターにしたり、ワザと起爆させて、飛距離を稼ぐという手もある)
『あの、それじゃあ武器は!?』
『武器はそれほどでもないな……』
『あぁ、その程度なんだ……』
『そりゃあそうだ!
何でもかんでも1番にはなれないもんなんだからな!
しかも、こん子は周り子達と比較して、速い方じゃなく、どっちかっていうと遅い方なんだしな!』
『遅いほう……』
『動画アップされているもんを、こちらの方でも見た限りでは、そん子のはまだ遅くて、後付けのようなもんだ!
だが、最強じゃなく、いつも何気なく気軽に使えて、ほとんどのどの武器シリーズよりも、こんなに強いものがあったとはな!?』
『いつも何気なく気軽に使えて、ほとんどのどの武器よりも強い……!? そんなのが、あったんですか!?』
『それがあったんだよ。
で、気になって、こっちの方からそのゲーム会社さんに直接お尋ねしたところ、
地上の方で手に入る武器の中では、それこそがまさしく最強なんだと!!
しかも、いつも気兼ねなく振り回して、もし壊れたとしても、いつでも回収が可能なもんだから、
このゲームを通して遊んでいて、安定感がとんでもないぐらい抜群過ぎるとぞ!!
しかも、さっきの氷と絡めたら、無双もんぞ!!』
『む、無双……!?』
無双と言えるほどの実力はない。
比肩する、ライバルがいないだけだ。
それから、今年度ではなく、1年後の事だが、ゲーム序盤は、盾に、蒼き氷の龍の岩を付けることによって、安定した立ち回りを実現していた。
ただし、常に光ってて目に悪い、というものがあり、途中で断念してしまった……。
それ故に、次に、目につけたのは、ゲーム序盤で、入手できるものに限られてくる。
スライムゼリー。
これを、始まりの空島の、極寒地域に持っていくことによって、冷気属性になる。
また、燃やす事によって、炎属性にもなる。
もしくは、雷雨が降っているとき、近場に金属製を置いて、感電させることによって、電気属性にもなる。
何かの際に、役立つと思いつつ、懐に忍ばせておこう。
ちなみに、ゲーム序盤の頃、鉱床を壊したとき、稀に、オパール、トパーズ、サファイア、ルビー、ダイヤモンドが出てくる事がある。
それぞれ、水、電気、氷、炎、物理攻撃の力を司る。
だが、ダイヤモンドは、貴重なものなので、使えない……。
この内、目についたのは、サファイアである。
サファイアは、非常に便利だ。盾で構えているだけで、敵が勝手に、攻撃してくれて、暴発してくれるからだ。
そして、冒険を続け、実力がついた頃には、
氷の実が入手できるようになっていて、弓矢の矢じりとして利用していた。
さらに、冒険を続け、極寒の岩石の巨人と見えるようになり、その心岩を入手していた。
サファイアは、その極寒の心岩と入れ替わる形となるのだった。
『いったいいつから、こんなとてつもなく凄いもん考えていたとやこん子は!?』
『あっあの、その武器の作り方は?』
『あぁ、そんなもんは、極々そこら辺にありふれたもんで、『ゴーレムの武器』と『角』を組み合わせて、簡単に作れとっとぞ!?』
『か……簡単に……?!』
その時、驚いた体の眼鏡をかけた女性職員さんがいて、私の顔を覗き込んできたものだった。
その時、ヨーシキワーカはというと。
『……』
(なんで、そこで私を見る?)
『あの、その攻撃力は!?』
『えーと平均的に、ナイフの方で60ぐらいで、最高値は70ぐらいだな!?』
『6、60!? うちの弟も、今、そのゲームで遊んでいて、最高でも30ぐらいと低かったぐらいなんですよ!!』
これには、ヨーシキワーカも。
『……』
その心の内では。
(いや、違う……! 涙の王国(ティーアズオブキングダム)では、そのナイフの攻撃力が55で、攻撃力アップ大つきで10なんだ!
だから、最大値は65!
ナイフの基本は10、素材が35で、攻撃力アップ大つきで10、で、ボーナスパワーアップが働いて10、合計65なんだ!
で、盾に氷系を付与させているんだ)
だが、そんな事を知らない、偉そうな人は。
『あぁ……やっぱか……どこもそんなもんだ。
今、どこも、その30等辺が頭打ちだからな……。
武器に武器を組み合わせてもダメで、長さはそれでいいけど……。
武器の方のその攻撃力を取るなら、まさか、武器に素材とはな……。こんなのとんだ盲点もんぞ!?
道理で、あの最初の島から、あの強い武器を入手した時、妙に高いなぁと思っとったんだよ……!?』
『へぇ~あの頃から……』
『しかも、さっきの金ぴかの奴を探して倒していけば、自然とすぐ、手持ちに集まってくるもんだからか……。
使い回しても、また回収すればいいから、楽に使い回せることができっとぞこれ!?』
『あれっ……それって結構強いんじゃ……!?
どんなに珍しい素材でも、フツーは1個しか手に入らないから、それ強くないですか!?』
『強いなんてもんやない!! 最強とぞこれ!?』
『最強!? えっ!? ただ、ポーンとフィールド上に落ちているものがですか!?』
『ああ。そうだ。
試しにあんたの所でもそれをやってみろ!?
あの天空の所のブロックゴーレムが、30ぐらいで、そのフィールドに落ち取るもんと武器との素材パワーアップで、それ以上とぞ!!』
『いっ、以上!? えっ、ただ、そこにポーンと落ちていたものと組み合わせただけですか!?』
『あぁ、そうだ! こんなのとんでもない盲点とぞ!?
今まで、どん子も、ただ、強い武器に、強いボスを倒して得た珍しい素材をつけ取っただけで、
強いと思い込んでいたようだけど、妙に違う!!
ホントに強かったのは、こん子のように、いつでも何気なく気兼ねなくそれを振り回せて、安定した立ち回りやった!!
どんなに強い武器も、壊れたら、その場で、終わりやからな……!
それよりもまだ、そん子のようにした方が良くて。
それをせんかったらと思うと……。
また、一から、そうした素材も武器も、探す必要があるとやろうし、
こん子の場合は、そもそも、そんな心配すらせんでもいいから、
ちょっとなくなってきたら、1本だけ残して、また集めて周れば、自然と充実しとる!!
ストーリーも、苦もなく進められとぞ!!? まさか、こんな攻略方法があったとは……!?
今までは、眼先に、強い武器こそが、最強なんだと思い込んどった……!?
まさか、ここにきて、最強じゃなく、安定感とは……』
『安定感……。あぁ、それは何だか安心して、先に勧められそうですね!?』
『バカ言うな……!! さっきの鬼神シリーズと合わせたら、攻撃力が常に1.5倍とぞ!? それもいつも。もうそん子それで、クリア済みとぞ』
『攻撃力が1.5倍……、えーと……さっきの攻撃力60と合わせたら、えっ、90もですか!?』
(えーと……正確には、65×1.5=97.5で、切り捨てて97になるんだけどな……。
で、凍らせて、等倍ダメージ狙いで、65×1.5×2=195なんだけど……。
後は、ミネルゴーレムに、氷の属性のものを持たせてね……稀に自滅してるけど……)
『ああ、いつも、90台だ。それも平均的にな』
『平均的って、えっそれもう、いつも最高水準の状態なんじゃないですか!?
えっ!? もうあのゲームをクリア……!? えっあれ、結構難しいって、どの職員さんに聞いても、みんな同じ意見だったんですよ!?
もうですか!?』
『もうだ! 2,3日前ぐらいにクリアしとる。さっきも言ったばかりとぞ!? もう忘れとる……』
『……』
(別に忘れた訳じゃありませんよ、尋ね返しただけじゃないですか? 二重確認は、するものですよ?)
『しかも、そん子鬼神で、防具強化を最大にして挑んどるから、今、誰に尋ねて周っても、そこまでいっとらんとぞ!?
それと1つわかった事やけど、
10年ぐらい前に、あそこの商業施設で、とんでもなく強いお兄さんが前にいたやろ?』
『あぁ、一時期、噂になりましたね?
誰に聞いてみても同じで、誰も戦う前から、勝負を挑む事もなく、負けを悟っていたんだとか……。
うちの弟も同じ口で、その人と戦う事もなく、昔、お世話になっていたみたいですね……。
えっ、まさかこの人が!?』
『ああ、同一人物だ』
『ランディ……!? えっ……この人があの……有名な……!?』
――この時、ゲーム名ランディ、そのヨーシキワーカさんはというと。
『……』
(非常に迷惑ものだよ……。ゲームの話を、職安に持ち込まないでください。
ここは、職業相談をしに来るところなんですよ?
それも、10年ぐらい前の話であって、今の自分じゃない。
過去の栄光にすがって何になる!?
新しいものを造るのは、どうすれば良いか!? 知ってる?
それはな、過去を土台にして、今は作っている最中なんだ。まだ、まだ、終われない……始まってすらいないんだ。
『――どうだ!? 何か変化はあったか?』
『いえ、ちっともそんな素振りはありませんね』
『あぁ、やっぱダメか……こんなにやってみても……この話なら、その子も乗るかなぁって思ったんだがな!?』
『いえ、普通に考えてみても、どう考えてみてもおかしいですから、ここ職安なんですよ?』
これには、ヨーシキワーカを推しても、その心の内では。
(お姉さん、あなたがまだまともですよ)
そして、そこには、しまった感を覚える職業訓練校のお偉い人がいたものだった。
『あっ!? そーゆう事か!? これじゃあ、そん子の気を引けん訳だわ!! 相当無理があるわこれ!!』
『ふぅ』
(ホントに、何おバカやってんだか……ここ、職安ですよ? ゲームの話はしないって……)
――で、そのメガネをかけた女性は、こう言うものだった。
『――で、そのゴーレムの配置場所とか、出し方とかわかりますか!?』
『フゥ……』
(答えから先に言えば、風の神殿、炎の神殿、水の神殿と続けてクリア後、一度、地上に出て、天空の島を見上げれば、光の柱が立っている。
それが帰還命令の目印だ。
後は、天空の島に戻り、そこにいる、ゴーレムに話しかけて、儀式を執り行う。
その後、同じく天空の島にいる金色のゴーレム・隊長を倒すことで、
地上にいるゴーレムにも変化が起こり、天空・地上ともに金色の最上級ゴーレムが、出現するようになる。
おすすめは、隊長ゴーレム。
……それから、ゴーレム武器の製錬島への行き方なんだが……。
始まりの空島の南側にある、戻りの力の所から、右側……東側に向かって、飛べば早いんだ。
高麗人参5つを、各1つずつ、料理することによって、料理ポーチに山菜が5つ並ぶ。
その飛んでいる最中に、食べて回復することで、落下することなく、そのゴーレム製錬島に辿り着くことができるんだ。
慣れた人であれば、理論上、風の賢者を使う事もなく、行けるはずだ。
……まぁ、手慣れたプレイヤーであれば、ワープアイテムの入手後、
即、中央の城の、穴が開いた地底に乗り込み、そこで、そのゴーレムの武器を入手した方が、一番手っ取り早いのだが……。
20個ほど、目くらましアイテムさえ、持参していれば、
途中、道を塞がる感じの、災厄級の白銀ボスを無視して、その上を飛び越えていく感じで、入手できるのだが……)
『あぁあるぞそれ! そん子から弟君の方に回して、こっちの方でも確認のために、横んところから覗き見ててな!
なんなら後でお前さんに送ってやる』
『うわぁ、助かりますそれなら!? でもどうやって!? それを!?』
金ぴかのゴーレムの隊長格の位置関係を、人型スタンプする事によって、楽に見分けることができる。
その人型スタンプの使い分けとしては、まず地上から、
1つ目の魔物巨人……剣。
岩石の巨人……鉱床。
ライオンのような尊顔で、ミノタウロスみたいな胴体の魔物……ドクロ。
巨大な砂漠クジラ……ドクロ。
金ぴかのゴーレムの隊長格……人型。
次に天空では、
ブロックゴーレム……ひし形。
3つ首のドラゴン……ドクロ。
最期に地底では、
巨大なカエル……鍋。
このスタンプ機能は、非常に便利だ。
……だが、巨大ガエルが、まさかの、鍋とはなぁ……。あの姫さん真のマネ事か……?
『あぁ、今、こっちの方で、お前さんの使ってる登録されとる電話番号は、既に調べ済みだからな』
『えっ……もうっ!? なぜ!? それを!?』
『あぁ、お前さんが裏切らんとも限らんからな!』
『……な!? ……そ、そんな裏切るだなんて……』
『フンッ、こんな世界に、そんな言葉は信じられるもんかっ!? どこにそんな戯言を信じる根拠があるとや!?』
『えっとあの……、あっ、あたしがその、この子の好いた人なんですけど……も!? 実は!?』
(ウソだな)
(ウソだな)
これには、ヨーシキワーカも、その心の内で、悲鳴を上げるほどだった。もうやめて……ッ。
(人違いだ、あなたじゃない、勘違いの恋絡みに、もう巻き込まないでくれ!!)
この時、私は、ゲッソリ、疲れてたものだ……ッ、もうホントにやめて、恋絡み、キッツ……。
職業訓練校のお偉い人は、こう語るものだった。
『ハァ……。こっちもお前さんの事は、前もって、事前に下調べ済みだって言わなかったか?』
『えっ……何を根拠に……?』
『その噂を、いったいどこで吹き込まれたのかわからんが、そん子が好きなのは、お前さんじゃない!!』
『ッ』
『まったくの別人とわかっとぞこっちは!!
そん子がその事を言ったのは、あのミシマに関わった時であって、
あんたが、ここに入ったのは、この年になってからやろうが!!
まだ、ここに就任してから、1年も経っとらんとぞ!? てんで話にもならんな!!』
『うっ……何でそんなこと知ってるんですか? そもそも!?』
『ハァ……そんな事も、言われてみればわからんほど、おまぬけとやお前……!?』
『ちっともなんにもわかりませんね!!』
(開き直ったか)
『ハァ……そこの職員さん達に、一度、通して回って、
ここにそん子が来るとき、まだ就任してから浅い子を紹介してもらうよう、
こっちの方でも色々と手配したのだよ。
聞けば、この年に入った子は、2人おって、2人ともまだ若いんだとか……』
『当たってる……』
『で、2人の内、美人とそれほどでもない子がいて、お前さんはその子なんだとか』
『えっ!? そんな事までわかるんですか!?』
『ああ、そん子の反応を買えば、そっちの方の美人さんを通して、紹介してやろうと思ってたんだが……。
お前さんは、それほどでもなかったようだな、頭が……』
『カチン! そうは言いますが、誰でもその程度なもんですよ!? ここの職員さん誰にもがね、当てはまるものなんですよそれが!?
わかんなくて、当たり前じゃないですか!?』
『じゃあ、この電話を切って、
今から、お前さんの口から、もう一度さっきのやり取りを通してやってみろ!?
今まで、何て言っていたのかわかんないものだろ!?』
『そっそそそっそんなの誰でもできませんよ!!! 100%絶対にそんな事できませんって!! そもそもが無理があるんです!!』
『そん子は、それほどでもないようだぞ!?』
『えぇ……いや、無理ですって……絶対……』
これには、ヨーシキワーカを推しても。
(正直語れば、口で言うのは、100%無理!! 私でもそうである! が、文書ともなれば話は別で、60%台は持っていける!!)
『ハァ……やっぱその程度の頭か……中々、出てこんもんだな、優秀そうな子は!?』
『こちらとしても、中々有能な人材を揃ってはいるんですが……中々、そうは揃わないものなんですね!?』
『そうした秀でて、優秀そうな人材をこの学校の方で、囲いたいものなんだが……』
これには、メガネをかけた女性の方も。
『どこもそうした考えをお持ちになっていて、中々そこから、希少な人材を出したくなんてありませんからね……』
『フゥ……どこもそうしたもんか……。一度ぐらいは、やり通してみたいものなんだが……。周りのほうに自慢でもできるし……』
『……』
優秀な人材を囲むという事。それは、自慢話に過ぎなかった。
現実は、ほぼ不可能である。
少なくとも、ヨーシキワーカは、その秀でた優秀な人材に当たらず、あくまで、経験を積み、努力で成長してきた部類である。
優秀とそんな簡単な言葉で、済ませないでほしい。非凡な努力家に当たる。
眼鏡をかけた女性職員さんは、こう語る。
『あの、ちなみに、おいくらぐらい? 出されるんですか?』
『お前さんがそれを聴いて、何になるんだ!?』
『いやぁ気になって、こっちとしても……』
『だいたい30万円(2272米ドル)ぐらいだ』
『3、30万円(2272米ドル)!? うっへっへぇ~……30万(2272米ドル)も……』
『おいっ、こいつ今、どえぐらい酷い顔をしてるんじゃなかとや?』
『あぁ、何か今、そんな感じがしますね。酷い顔が……』
(まぁ、当たりだな……。下唇の左斜め下から、よだれが垂れそうだし……。俺から見れば、右斜め下がな)
『……』
よだれを拭きとる女性職員さん。
『そっそんなはしたない事する訳ないじゃないですかッ!! バカ言っちゃいけませんよもうッ!!』
『……』『……』
『……』
女性の品性を護るためにも、その時その場では、口を噤むばかりだった。
偉そうな人も、ハッキングができる人も、
ヨーシキワーカもだ。それは、品性の問題である、誰かという名前だけは、避けよう……それがその人の為だ。
『……で、おいくらぐらい出して下さるんですか?』
『これは、この職員さんじゃダメそうですね?』
『だな、もうこっちの方から、これを切るか』
『ですね』
ブッツ……。
『あっちょっと……クッ……』
『……』
『あたしのものにならないなら、それぐらいでいいわ』
で、終了となったのだった……。
なお、TVゲームの涙の王国の最終的な武器・弓・盾関係は。
まず武器は。
砂漠の剣に付与させるのは、白銀種のライオンの様なミノタウロスの角。
ゴーレムの剣に付与させるのは、金色の隊長ゴーレムの角。
魔法の杖に付与させるのは、サファイアかルビー。
壊れやすい近衛兵の大剣に付与させるのは、白銀種のライオンの様なミノタウロスの角。
鬼神の大剣に付与させるのは、巨大な石の塊、その中でもマグマと極寒の核。
そして、麗しき乙女の槍に付与させるのは、砂漠クジラの骨。
次に弓は。
白銀種のライオンの様なミノタウロスから取れる、金属の5連弓。
森の妖精の所から取れる、木製の5連弓。
このどちらも、火山地帯にいる、岩の様なタコに、一度は吸わせる必要がある。
近衛兵の弓。
古代の弓。
最期に盾は。
白銀種のライオンの様なミノタウロスから取れる、金属の盾に付与させるのは、巨大な石の塊、その中でもマグマと極寒の核。
金ぴかのゴーレムから取れる、古代の盾に付与させるのは、ミサイルや、古代の冷気放射となるのである――
☆彡
過去から現在に返り、サファイアリーさんは、こう語る。
「――と、こうして話しておけば、その後の話しぶりも、なんだか取っ掛かりが掴みやすいものでしょ?」
「さすが、お姉ちゃん……!」
「クスッ」
(締めな、エメラルティ!)
あたしは、あなたの後ろにいて、時折、助言を話して、あなたに華を持たせてあげる。
あたしは、死んでもあなたの味方だからね。
フッ、と笑うサファイアリーさんがいたのだった。
――次いで、エメラルティさんがこう語る。
「――優秀。
そう言いつつ、こちらで用意した問題を試験的に試していき、その人物を評価し、上げ下げの基準を決める。
職安は、そうやって、職業訓練校から前々から委託を請け負っていて、騙されていたものよ!?」
「……」
そこへ、ミノルさんからの声掛けが掛かり。
「完全に騙しなのだよ。元々、そんな上手い話は、どこにもない理由(わけ)だ。
誰が、そんな儲かる話を、誰とも知らない奴に話すと思う?
大概は、その人を騙すために、話すものなんだよ?」
「あっ、それ前にも言った?」
「フッ、そうだね。こんなのは、大人でも、ちょっと考えれば、わかる理由(わけ)だ。
金がつけば、ほぼほぼ上手い話に見せかけた詐欺なのだよ」
ついで、アヤネさんから。
「で、職安は、そういった騙されそうなターゲット層を見ていて、
そうした子達の希望の話、就職活動を執拗なまでに邪魔することだってできるのよ?
それが、ヨシュディアエさんの邪魔なんでしょ?」
それに対して、エメラルティさんは、こう切り返してきて。
「ええ、そうよ。
そもそも、ハーバード大学姉妹校付属の職業訓練校が設立された『当初』には、そんなものはなかった……!!
後になって、あの2人を職業訓練校が雇う際、『二次的』に、取り付けられたようなものなのよ!?」
そのエメラルティさんの話を聞いて、ミノルさんが、アヤネさんが。
「……んっ?」
(二次的に……?)
その解に辿り着く。
一次的なものは、犯人探しゲーム、おおよそ30年前。
二次的なものは、どうしようもない問題、おおよそ数年前から、職業訓練校を通して、職安に取り付けられたもの。
エメラルティさんは、こう語る。
「その2人はね。
1人頭、1億円もの借金を抱えていて、職業訓練校がその2人を雇い入れる際、建て替えていたようなものなの!!
周りに聞けば、その2人はすこぶる優秀だったそうだからね!
で、返すメドはあるのか!? と尋ね、ある、と返答したことがあったそうよ!
それが、どうしようもない問題の、行政の『混み入った取り組み』だった……!!
いわゆる、借金返済計画であり、怪しい資金繰りの回収目的であって、
これが、『政治の裏金疑惑』に繋がり、『企業団体献金の上納金』であり、『組織ぐるみ』のせいだった訳よ!」
これには、スバル君もアユミちゃんも、ミノルさんもアヤネさんも、アンドロメダ王女様もシャルロットさんも、みんながみんな驚いていた体だったわ。
「……」
「……」
「……」
場が戦慄し、震撼したものだった……。
エメラルティさん(彼女)は、こう独白す。
「あのカジノの上手い話を覚えているでしょ?
裏の端末のやり取りとそうした責任話が、ミシマさんに、まだ関わる前に、既に起こっていたものなのよ!
それは、街全体に騙しの網を広げていたものだった――」
TO BE CONTINUD……
☆彡
おまけ
【――その頃、遠く離れた銀河では――】
【スバル暗殺をもくろむ、某組織『アナトリア』】
大広間に呼び集められた信者たち。
壇上に上がったフードで身を包んだ彼女は、こう説くのだった。
「――他に、何か質問があるものはいないか!? 質問があれば、随時、それを柔軟に取り入れていく!
これは決して、個人行動ではなく、団体行動であるからだ!
部隊全員の命を預かっている以上、由々しい事態は、ここで取り払っていきたい!
……他に何か質問者はいるか!?」
あたしは、そう発言の意を言い放ち、この首を左右に動かして、しきりに信者たちのその顔を1つ1つ見ていく。
隊長(ここ)に立つ者の務めであるからだ。
【謎の組織アナトリア コードネーム:『牝馬』Forada(フォラダ)】
「……」
「……」
「いないなら、ここで」
「はいっ! 1つ質問いいでしょうか!?」
「ウム! 構わぬぞ! ……どうぞ」
「不確定要素は何かおありでしょうか!?」
!
とんでもない要素が飛び出すのだった。
これにはさすがのフォラダも。
「……フッ……そうねぇ……。いいとこ……鋭い指摘をついてきたわ。あなたはなかなか有能ね!」
オオッ
と周りから感心の声が上がる。
「ありがとうございます」
「フッ……。う~ん……考えらる線は、ただ1つだけの懸念……」
「それは……!?」
「そうね……過去に犯した最大の不始末があり、
奴等の頭角であったという、イチハ、アサヒ、サクヤたちは、既に故人だと聞き及んでいる」
「……」
それは、聞きなれない名だった。
しかも、既に死亡していて、故人という扱いになっている。
「さしたる脅威はそう――アクアリウスファミリアの『ヒカリお嬢様』」
「奴等に、接触してきそうな『最重要人物』ですね」
「ええ、けど、当時、齢幼子だったも同然……。そこまで詳しくは知りもしないでしょう。……大人が子供に話すと思って?」
「……話しませんね……」
「……」
小さく同意を買うように頷き得るフォラダ。
当時、子供ではさしたる脅威にはなり得ない。余計な不安と杞憂に思えてくる。
(そう、それが5人の特記戦力だった……! 奴等の頭目のトヨボシ、随伴の頭目のイチハ、そして、それに連なる形のアサヒとサクヤ。
そして、どこで嗅ぎつけたのかもわからないヒカリお嬢様。
この5人が、奴等の特記戦力だった!)
「んっ!?」
!
一同、フォラダのそんな意味深な言動を覚える。
「そういえば……AIナビの話が持ち上がった事があったな……確かアントラローダイト……と。そのオペレーターは確か……」
「! 隊長! それは多分、『ヨーシキワーカ』の『その知性と人格を宿した子供』では、ないでしょうか!?」
「あっ……!」
黒いシルエット姿の子供が浮かぶ。
影で動いていたのは、その子供(そいつ)もだった。
その声を上げた信者が、続けてこう語るのだった。
「以前、『アントラローダイト』は、『行方不明』だと聞き及んでいます……!」
「……」
行方不明……。
あの事件以来、いったいどこへ行ったのだろうか。
TO BE CONTINUD……