第42話 もったいないオバケ
もったいない精神が私を目覚めさせた?
『あの?それはどういう?』
〖どういうことも何もね?元がそれなのよ〗くすくす
『ですから?』
訳分からないわ
〖ふふ。愛し子のぼぼぼぼ、ぶわーな魔力を見てね?森の主の息子、あっ、すっごく可愛いフェンリルの子よ♪その子がね?『もったいないから、何かに貯められたらいいのにね~』って言い出したのよ〗にこにこ
『あらあらまあまあ、そんなことが?』
まあ、見所のある子ね~
〖そうなのよ。それでね?魔力循環の練習や、魔力増加、それに何かあった時に魔力の出し入れできる魔道具に使えると思って、空の魔石に魔力を入れることを思いついたわけ。そして・・・〗
『その過程で、聖域のくまの編みぐるみと私の中にある翡翠に魔力を送ったら、私たちが目覚めた。と・・・』
〖そういうこと♪〗
なるほど。たしかにもったいない精神だわ。あら?ということは?
『もったいないオバケも?』
〖もちろん!もったいね~もったいね~って、追いかけられるんでしょ?〗くすくす
『あらあらまあまあ』
あの子ったら神様にまでお化けの手を教えたのね。
〖まあ、聖域のご飯は美味しすぎて、残す以前に足りないくらいだからね〗
〖スライムたちがいますし、もったいないオバケは逃げ出しますね〗くすくす
『あらあらまあまあ』
どうやらあの人は料理も無双してそうね。お隣に住んでた時も、頂くご馳走はみんな美味しかったわ。
〖まあ、そんな訳でね?あなた達にはまず魔力操作を覚えてもらうわ〗
『魔力操作・・・』
いよいよ魔法の練習ができるのね!
〖そうよ。見て〗パチンッ
魔神様が指を鳴らすと、聖域中がキラキラ輝き出したわ。大地から、草木から、小川から、大気中にも、ありとあらゆる所から色とりどりの光が溢れている。これは一体?
〖魔法はどうやって発動すると思う?〗
『え?魔法だから、魔力じゃないの?』
〖じゃあその魔力とは、何だと思う?〗
『え?魔力とは?』
な、何かしら?
〖じゃあ、エルフさん達はどう?〗にこ
『『『『え?』』』』びくっ
呆然とキラキラな光を見ていたエルフさん達が急に声をかけられてびっくりしてるわ。
『は、はい。魔力とは魔素の集まりです』
お父さんが慌てて答えると
〖そうよ。その通り〗にこ
魔神様が笑顔で肯定している。
『あ、あの魔神様、この光が魔素なのですか?こんなに光り輝いているのですか?』
奥さんも信じられないという顔をして聞いてるわ。ということは、これが魔素?
〖そうよ。これが魔素。魔素はありとあらゆるものが持っているわ〗
へ~そうなのね
『姉様、こんなにハッキリしてないよね?』
『う、うん』
え?違うの?
〖そうね。地上ではもっと靄のように感じるかもね。キラキラしてるのはここが天界だからね。聖域も同じ感じよ〗
『な、なんと・・・っ』
へ~これは特別なのね
〖それじゃあ、魔法を使う魔力はどこから出てくるでしょう?〗
『え?体の中?』
『『『『えっ?』』』』
え?違うの?
『魔力は魔素の集まり。魔素はそこら中にあります。なのでレイさんの言う通り体の中のものを使うのはもちろんですが、外からも取り込んでおります』
『『『はい』』』こくこく
な、なるほど
〖そうよ。でも、そのやり方を知っているのは、妖精や精霊、そして一部のエルフだけなのよ〗
『『『『え?えええええ?』』』』
あらあらまあまあ、すごい驚きようね
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タイトルも大丈夫そうなので一安心?です。