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第31話 黄色いまん丸もふもふさん♪

掛け軸の中から出て来た黄色いまん丸もふもふさんは

「おっきいまんまるひよこしゃん!もふもふ~♪」ぽすん
気持ちいい~♪

『ぴよ~ぴよぴよ~(あ~、それセイイチロウも言ってたよ~)』
「おお~やっぱち。ひよこしゃん、ぎゅう~♪」
抱きついちゃうよ!
『ぴよ~♪ぴよぴよ~?ぴよぴよ♪(いいよ~♪もふるって言うんでしゅょ~?存分にもふって♪)』
「ほあああっ ありがちょ♪もふもふ~ん♪」ぽふんっすりすり♪

どう見てもヒヨコさん!まん丸もふもふだけど!よく見たら黄色いくちばしと、くりくらりおめ目は黒にも青にも見えて、とってもキレイで可愛い!それにもふもふ!大事だから何度でも言うよ!もふもふもふもふ!ぽかぽかなお日様みたい!

〖ああ、そのセイイチロウのお手紙もあと少しじゃないかな?〗ひょい
「ほえ?」
お手紙⋯
「しょうでちた」てへ?
『ぴゅい~ぷぷぷ~(神様ずるい~その子とらないでよ~)』
〖え~君はこれからずっと一緒だけど、僕はもう少しで帰らないといけないんだから、許してよ〗
『ぴゅい~ぴよぴよ(仕方ないな~じゃあこうしようかな)』ふぁさ
「ふわあああ」キラキラ
〖あはは これいいね。高級クッションに包まれてるみたいだよ〗
『ぴよ~(いいでしょ~)』

神様のお膝に私がいて、ヒヨコさんは、神様ごと私をくるんって抱き込んで座っちゃいました。もふもふ♪

『おやまぁ、卵を温める親鳥みたいだね』
『ほんとね~』

「ぴよぴよ~」
まねっこ!
『ぴよぴよぴよ~♪(こんな可愛い子どもなら大歓迎だよ~♪)』
〖ふふ。さあ、可愛いけど、そろそろ続きね〗
「あい♪」

いくよ~すーはー

「「無事にピヨ助は召喚されたか?」」

「あい!」
『ぴゅい~(セイイチロウ)』うる

「「ピヨ助、俺のわがまま聞いてくれてサンキューな。どんだけか分からんが、多分かなり長いこと閉じ込めることになっただろ?悪かった。すまん。約束守ってくれてありがとな」」
『ぴゅい~ぴゅい。ぴゅいぴゅい~(セイイチロウ~いいんだよ。自分でも望んだことだから~)』うるうる

ヒヨコさん、泣いてる⋯
セイイチロウさんとヒヨコさんのお約束って?

「「こいつはピヨ助。ヒヨコみたいなもふもふだろ?でもな?ただのヒヨコじゃないんだぜ!見た目ヒヨコなのに、身体強化魔法を叩き込んだおかげで、ダチョウより早く走り!」」

「ふおおお!」
ダチョウさんより!
『ぴゅい!ぴゅ~!(えっへん!ぼく速いよ!)』
すごい!

「「見た目ヒヨコなのに木も駆け上り!木と木の間もひとっ飛び!まるで忍者!」」

「ふおおおお!」
忍者さん!
『ぴゅい!ぴゅ~!(えっへん!川だってひとっ飛びだよ!)』
すご~い!

「「そして、見た目ヒヨコなのに魔法も使えるし、空も飛べる!飛べないヒヨコは、ただのヒヨコだーっ!わははははっ!」」

「ふおおおおおおっ」
空飛ぶまん丸ひよこさん!
『ぴゅい!ぴゅい~っ!(えっへん!ぼく鳥だもん!)』
そっか~すごいすごい!ぱちぱちぱちっ


『あら~そう言えば、かなり昔、謎の黄色い真ん丸な物体が弾丸のように走り、空を飛ぶって騒ぎになったような?』
『おやまぁ、謎が解明されたねぇ』
〖あははは〗


「「それでな?こいつには俺の代わりに、次に召喚されるヤツを助けてくれるように頼んだんだ。こいつはこの世界の精霊であり、俺の式神だ。こいつには俺の全てを封印してあるんだ。ただ、その為にこの掛け軸に閉じ込めることになっちまった。次はなかったかもしれないのにな」」

「ひよこしゃん、セイイチロウしゃま」ぐすっ
『ぴゅい~ぴゅいぴゅい。ぴゅいぴゅい(悲しまないで~ぼくにも確信があったんだ。きっとセイイチロウの予感通りになるって)』きゅっ
「ひよこしゃん。あい」ぐすっ
ありがとう。

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