第15話 日本の神様のおかげ
本日1話目です
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〖『おめでとう~』〗
『『『わ~』』』
ぱちぱちぱちぱちっ
と、お祝いされてるけど、それどころじゃないのよ。どうなってるのよ?
〖え?くまさんのお腹の中にある石からね、貴方の中にある石に力が流れて、めでたく目覚めたわけだよ。それで、愛し子がくまさんに名前を付けたら、くまさんは見た目変わらないけど、貴方は若返っちゃったんだ♪〗あはは~
『主神様は其方があまりにも目覚めない故、度々、日本の神の元にも通っておったのえ?したらば、まさかの解決で⋯あの時の主神様は少々不憫であったの。今も少々壊れ気味じゃの』ふっ
あああっ、お二人とも目が、目が死んでらっしゃるっ
『それは、大変申し訳なく⋯』
まさかそんな大事になってたなんて⋯ん?日本の神様?
〖うん。あのね、貴方の存在に最初に気づいてくれたのは日本の神様なんだよ〗
『え?』
どういうこと?
〖日本の神様は貴方の魂に違和感を感じられたんだ。異世界の神からの干渉をね〗
『それって⋯』
孫を苦しめた⋯
〖うん。ヤツの邪の魔力の残滓がね、あったんだよ。でも、貴方の魂はとても美しく強かったから、これは何かあると思われたんだ。でね?なんと、神様直々に貴方の魂と体を天界に引き上げてくださったんだ〗にこ
『え?』
そんなことが?
〖すごいよね。日本の魂の数はこの世界の比ではないほど多いのに、異例中の異例だよ。しかもね、僕が度々愛し子の捜索で日本の神様を訪ねていたのを思い出してくださってね。僕に連絡をくださったんだよ。おかげで貴方に会えたんだよ〗
『まあ⋯』
たくさんの魂の中から、たったひとつ、私の魂を?まるで奇跡のようだわ
〖本当だよね。それで日本の神様と相談してね、僕の世界で貴方を引き取ることになったんだよ〗
『そうだったんですね』
なんと言う運命の不思議⋯眠っている間に、いったいどれだけたくさんの方に助けられていたのだろう?
『主神様、日本の神様に、もし、お会いすることがありましたら、私からありがとうございましたと、お伝え頂けますか?』
感謝してもし足りないわ
〖もちろん。伝えるよ〗にこ
『ありがとうございます。主神様も、皆様も改めてありがとうございます』ぺこ
〖こちらこそ。愛し子を守ってくれてありがとう〗
『ありがとう』
『『『⋯』』』
すっ
主神様たちが私に向かって?
『ややや、やめてください!頭を上げてください!それより、私はこれからどうしたら』
ここにいてもご迷惑よね?
〖迷惑なんかじゃないよ。それに忘れちゃった?〗
『え?何を?』
そう言えば、さっきも何かそんなようなことを仰っていたような?
〖あなたが数日前に一度目覚めた時もね、今よりかなり簡単にだけど説明したんだよ〗
『あ、あら、そうでしたか?おほほ』
お、覚えてないわ
〖だろうね。かなり朦朧としてたから無理ないよ。でもね、貴方は言ったんだよ〗
『な、なんて?』
何を言ったのかしら?
〖地上で半身が魔法を学ぶなら、私は天界で別のことを修行するってね〗
『あ、あらあらまあまあ、私ったら、勝手にそんなことを?申し訳ございません』
皆さんの優しさに付け込んで何て図々しいことを!
〖気にしないで。僕たちも驚いたけど、考えてみたら中々良い案だよね。短期で色々できるんだもん〗
『本当ですか?』
ありがたいけど、いいのかしら?
〖うん。でもね?ひとつの魂が二つに別れて、しかも依代とはいえ体がふたつに別れるなんて、おかしいことはわかるよね?〗
『そうですね』
本来ならありえないもの
〖だから、君たちはゆくゆくは一緒にならなきゃいけない。本当ならすぐにでも一緒になってほしい。別れている時間が長ければそれだけ元に戻れなくなるかもしれないからね〗
『⋯』
その通りだわ
〖だから、あまり時間は与えてあげられないよ。それでもいいのかい?〗
『ええ。分かりましたわ。その分、中身を濃くしてもらわなくっちゃ』
〖⋯〗
『⋯』
しばし、無言で黙り込む
はあ~
〖分かったよ、無理はしないでね〗
『ありがとう!よろしくお願いします』
こうして当面の住処と修行の権利をもぎ取った私。
ここから神様たちとの生活と修行が始まった。
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