朝の支度
朝の5時
ケータイにセットした目覚まし時計のブザーがイヤホンをしていたククールさんの耳に鳴り響いた
ククールさんはまるで電気ショックを受けたように(ウッ)といいながら目を覚ました
毎回、身体中に冷や汗をかいていた
隣には妻のパリトーンさんと可愛い寝顔をしているサーシャくんが寝ていた
薄暗い電気の中、ククールさんは二人を起こさずに静かに部屋を出た
寝ぼけながら背伸びをする
台所に向かうとコップをとりだして水を入れて飲んだ
(フゥー)と言いながらククールさんはお腹をボリボリかいてトイレに行き用を済ませた
リビングに行くとテレビをつけて朝のニュース番組を観た
それから20分もすると冷蔵庫から昨日作って置いた美味しいカッサンドとコーラをとりだしてテレビを見ながら美味しそうに食べて飲んだ
テレビの番組では、最近新しいレストランの紹介をしていた
そのうち政治家が仕事中、居眠りをしていますというニュースが流れると思った
(そりゃあ、ねむたくもなるよなーやっぱり)
そう思いながら歯磨きしなきやと思い洗面所に行って顔を洗ったあと、ゆっくりと歯磨きをする
ほぼ毎日美味しく甘いパンを食べているので奥歯が痛くなっていた
歯を念入りに洗いながら歯医者には行きたくないなーと心底思った
甘いパンを控えようかと思ったが、やはり甘党のククールさんには過酷な試練としか思えなかった
歯を洗うとリビングで着替えをして、パン屋のお店に行く準備をした
お母さんのパリトーンさんは後から来てくれるのでそれまでに少しでもパンの仕込みをして、焼いておく必要があるからだ
支度を終えるといったん、パリトーンさんと可愛らしい子供のサーシャくんの顔を見るためそっと部屋の戸を開けて見た
薄暗かったが二人の幸せそうな笑顔を見るとククールさんは笑顔になりながら微笑んで出掛けることにした
外に出ると置いてあったママチャリのカギをさして乗って行く
今日もたくさんのお客さまを喜ばしながら美味しいパンを提供するために自分のお店に急いだ
時刻はそろそろ6時18分になっていた
朝焼けの景色とちょっと冷たい風が心地よかった