496 妖精さんたちの練習?
ドワーフさん達と無事に契約を果たした妖精さんたち。
奥様たちだけじゃなくて、おいちゃんや、おばあちゃん、親方やおかみさんたちも巻き込んで、何とかお名前が決まりました。
今、天河さんたち旦那さんたちは光と水の妖精さんたちと魔法の練習してます。あと特別参加ハクです。
『ぼくも治癒はやく上手にならないとね~』
『えらいぞハク』
〖いい子ですね〗
『えへへ~』
光の魔法の先生は、シア様とエル様、補助に光の精霊月花ちゃん。
リノ様は中断してた結葉様のお説教が再開中なので、後で参加予定です。
水の魔法の先生には、ジーニ様、水の精霊みーちゃん。それから、じぃじと亀じぃが入ってます。
そしてなんと、
『なんで俺まで?』
『あらあらまあまあ、特別講師ね』
ひと通り、基礎の魔法が出来たら、おいちゃんも先生になるそうです。
〖それはもちろん、師匠の人体と医療の知識を伝授していただくためですよ〗にこ
『そりゃ、医神のエル様の方が詳しいだろ?』
〖いいえ。師匠の異世界での深い知識、とても敵いません。医療には人型、動物関係なく、体の仕組みを知ることが大事だと痛感しております。故に私も勉強させていただきます〗にこにこ
『お、おう』ひくっ
『あらあらまあまあ、がんばって』
有無を言わさぬエル様の笑顔で、おいちゃん先生決定です。
そして、ドワーフさんたちとハクが水と光の魔法の練習している間
「すこっぷちゃん、しゃべるちゃん・・・」
『仕方ないだろ?あのままだったらツルハシのツルとハシだったんだぞ』
「あい。すこっぷちゃん、しゃべるちゃん、かわいい、おみょう」
『『ありがとう』』
とことんネーミングセンスがないらしいドワーフさんたち、お名前に『土』と『水』をつけようとして却下されたら、今度はツルハシだって。
それなら、まだスコップとシャベルの方がかわいいと言うことで決まりました。
ちなみに、水の妖精さんたちは、ジョーロちゃんと、シャワーちゃん。だってね?
『んん~水だから、みーずー』
『『『やめんかっ』』』スパーンっ
ダメダメです。ふぅ・・・
そんなこんなで、
「すこっぷちゃんちゃち、にゃにちてよっか?」
『ん~ぼくたちも魔法れんしゅうしようかな』
『そうだね。みんなと協力する魔法とか?』
『賛成!晴嵐様かっこよかった!』
『大地様もかっこいいよ!』
『華火様だって!』
みんな、ハクのお父さんたちと戦った時のこといってるみたいです。
『あら!嬉しいこと言ってくれるじゃない!』
『・・・うん。見込みあるね』
『ガハハハ!おし!俺様たちが見てやるぞ!』
らんちゃん、だいちゃん、はーちゃんが妖精さんたちの言葉で気を良くしたみたいで、のりのりです。
『フゥ、あなたも参加ね』
『は、はい!』
風の精霊の先輩からのお達しです。断る訳ありません。
でも、そうすると
『私たちどうしよう?』
『そうだね。結葉様はあれだし』
そう。緑の妖精さんたち。
『わたしたちと』
『れんしゅうする?』
『でも、ようせいどうしだよ』
妖精トリオが一緒に練習しようとするけど、自分たちも妖精。やっぱり教えてくれる精霊さんが欲しいところです。
『ならば、私が教えよう』さわさわ
「ふえ?」
『『『せいれいじゅさま?』』』
『『『ほんとう?』』』
突然のことにみんなびっくり!
『あらあらまあまあ、そうね、植物に関しては、ついつい結葉様だと思ってしまうけど、そもそも結葉様は精霊樹の精だものね』
おばあちゃんが納得してます。
『その通りだ。緑の妖精たち、それから妖精トリオ。そうだな、それから青葉たちもいい機会だ。一緒にするといい』さわさわ
『え?私たちもいいのですか?』
『ああ。私たちは母と子。母が子に教えるは普通のことであろう?』さわさわ
『は、はい!』
青葉ちゃん、とっても嬉しそうです。精霊樹さんもかな?精霊樹さんの方から優しい風が吹いてる気がします。
そんなこんなで、サーヤは今、だいちゃんに正しいゴーレムさんの作り方を習ってます。土の妖精さんはクレイマンさんを作るところから練習してます。
クレイマンさんは土のお人形さんで、それが出来るようになったら、岩のお人形さんのゴーレムさんに挑戦するんだって。
『・・・みんな、自分の体に魔力を回す練習したでしょ?人形にも同じように魔力を回してあげて。じゃないと』
『あっ』バラバラバラ
あっ、すこっぷちゃんのクレイマンさんがっ
『・・・そう。あんな感じで崩れる。でも、最初は失敗して当たり前。いっぱい失敗して、いっぱい練習したら上手くなる。がんばって』
『はいっ』
「あいっ」
がんばります!それに、これで成功しても終わりじゃありません。ゴーレムさんたちに風や火の魔法を合わせてみるのです。
サーヤのゴーレムさんは、サーヤより少し大きいくらいです。
小さいけどサーヤをおんぶできるくらい力持ちさんです。
「ごーちゃん、しゅごいしゅごい!」ぱちぱち
『・・・』ぽりぽり
頭ぽりぽり、照れてるみたいです。
『かわいいゴーレムさんこの位の大きさなら、風をまとったら飛べたりして?』
『・・・飛ぶゴーレム?斬新』
『ワハハ!なんなら火も纏えば飛ぶ弾丸みたいになるんじゃないか?』
らんちゃん、だいちゃん、はーちゃんが言いたいこと言ってます。
火だるまさんより、手だけとか、足だけとか・・・あれ?足の裏からジェット噴射みたいにしたら・・・
「てちゅわんあ」ぱしっ
ちょむ・・・
『サーヤ、ダメだぞ。それ以上は・・・』
こくこく
『あらあらまあまあ、でも面白そうだから、ひとつずつやってみたらどうかしら?』にこにこ
おばあちゃん、のりのり?
『・・・ん~。じゃあ、念の為、土の妖精、集合~』
だいちゃんがのんびり号令をかけると、
『『『『は~い』』』』
クレイマンさんを、一回おすわりさせて、みんな集まってきました。
『・・・これから実験するから、サーヤのゴーレムに力を貸して』
だいちゃんが言うと、どんな風にしたらいいか円陣組んで相談はじめました。
『はーい!』
『どうする?』
『まずは、壊れないようにでしょ?』
『でも、飛ぶなら重くできないよ?』
『そうだね。軽い方がいいよね?』
『ミスリルまぜたらどうかな?』
『おお、いいかも』
『アルミは?』
『アルミは軽いけど、丈夫ではないような?』
『そっか~』
どうするかみんな相談してます。
アルミ箔パタパタ、銀色マント?
赤じゃなくて、銀色マントの
「あんぱ・・・」ぱしっ
『サーヤ、食べられちまうヒーローもダメだぞ』
こくこく
『じゃあ、まずは硬く丈夫にするでしょ?』
『軽くするでしょ?』
『魔法が伝わりやすいようにミスリルでコーティングするでしょ?』
『おお、なかなかいいんじゃないかな?』
『じゃあ、せーのっ』
『『『『『よいしょーっ』』』』』
「ふおおおおっ」
土の妖精さんがサーヤのゴーレムさんの周りをぐるっと囲って両手でビビビビッて、やってます。
『『『『『ふい~』』』』』
魔法をかけ終わった土の妖精さんたち。ゴーレムさんは強くなったのをアピールしてるのか、ポーズとってます。ボディービルダー?
『どうかな?』
『やりきったね』
『次は風の妖精さんに』
『バトンタッチだね』
『よろしくね~』
ぱんっ!
『『『『了解~♪』』』』
『さあ、あなた達、どうする?』
らんちゃんも、風の妖精さんたちに決めてもらうみたいです。
『ん~、もっと軽量化できるかな~?』
『せっかくミスリルにしてくれたから、全身に風まとわせて』
『浮くかな~?』
『浮くだけじゃダメだよ~』
『自由に動けなきゃ~』
『そっか~びゅんびゅん飛べないとね~』
『あと、風の防御膜とか、風の盾とか』
『サーヤちゃん、守らないと!』
『なら風の攻撃もできるといいね』
『風の刃飛ばす?』
『風圧で吹き飛ばすとか?』
風の妖精さんたちも円陣組んで相談してます。
でも、なんか最後すごいこと言った?
『しまった!』
『土魔法でも防御と攻撃つければ良かった!』
『次回に期待!』
あっ、もう一人作るんだね。
『じゃあさ、この子でまず守りを強い子作って』
『次で攻撃に強い子作って』
『その次に合体した子作ればいいんじゃないかな?』
『おお!名案!』
あれ?増えた?
『じゃあ、軽量化と』
『自由にびゅんびゅん飛ぶ力と』
『防御だね。せーのっ』
『『『『『えいやーっ』』』』』
ビビビビッ
「ふおおおおっ」
またビビビビッ!
『『『『『ふい~、いい仕事したね』』』』』
「ふお?」
ごーちゃん、びゅんびゅん飛んでる?それーゆけー
「あんっ」ぱしっ
『サーヤ?』
こくこく
『『『『『じゃあ、火の番!』』』』』
ぱんっ
『『『『『は~いっ』』』』』
今度は火の妖精さん。でも早速
『お前たち、守りだと。どうする?』
はーちゃんから珍しい弱気発言。
『ん~、華火様どっかんどっかん専門だから~』
あっ、なるほど~
『はい!足の裏から火を噴射して速く逃げる!とか?』
『火の拳でパンチ!とか?』
『火で壁作る!とか?』
全部攻撃に聞こえるね~
そして、足の裏から火といえば、やっぱり・・・
「てちゅわんあっ」ぱしっ
ちょむ・・・
『サーヤ?』
ごめしゃい
『じゃあ、火を噴き出す!』
『火でパンチ!』
『火で壁!』
うん。他になかったみたいだね。
『『『『『えいやーっ』』』』』
ビビビビッ
「ふおおお」
ぱびゅんっスピードアップ!ジェットのかぎり~
『サーヤ?』
なんですか?
『・・・ところでこれ、なんの練習だったっけ?』
『たしか、天河たちと一緒に行く妖精たちの練習だったかしら?』
『ワハハ!サーヤのゴーレムを面白くする練習の間違いだな!』
そうかも?
『あらあらまあまあ、サーヤの守りが堅くなったってことかしら?』
『まあ、天河たちにもゴーレム作れるようになってもらえばいいんじゃないか?』
「おお、おいちゃん、あたまいい」
サーヤのごーちゃんは、そんなこんなで特別仕様になりました。
『サーヤ、それ、もう名前だな?』
「う?」
お名前?
ぴかーっ
「ふぎゃーっ」
目が目が~っ
ぴゅいきゅい『『いやーんっ』』
『『まぶしいーっ』』
『突然なのだーっ』
みゃあ『空が光ったのだーっ』
空を飛びながら、ゴーレムのごーちゃん、爆誕です。