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392 決まったど~⋯お?

ドワーフさん、親方たち三人は決まりました。多分?
おかみさんたちはどうしましょ?

『じゃあ、おかみさんたちの番ね』
『おかみさん、すっごい綺麗な赤い目だったな』
「あい。もえちぇた!」
きらきら~

『燃えるような赤?』
『う~ん、ルビーとか、ガーネットかしら?』
『でも、ガーネットって血のような赤とかも言うよな?』
『そうね~。でも、たしか和名は⋯』
『あ⋯ん~?たしかに、両方とも名前にするにはどうかな?って名前だな』
『ガーネットなら、柘榴石。ルビーなら⋯』
『『紅玉』』
二人声を合わせてからサーヤを見ると⋯

「ざくりょ、こーぎょく。こーぎょくは、りんご。おいち⋯」じゅるり。

『ああ~そうなるよなぁ』
『あらあらまあまあ~やっぱり~?』
思った通りと、ため息をつくおいちゃんとおばあちゃん。そして


ぞくうっ
『うひゃあっ!?』
『な、なんだいっ!おかみさんまで!?』
『びっくりするじゃないさ!』
『わ、悪いね。今、がぶっと食べられそうな気が?』
『『あ~』』
『『『おまえもか⋯』』』


『柘榴と紅玉?美味しいんですか?』
『サーヤの顔⋯「おいち。ふへへ」顔中が』
『『キラキラなんですけど』』
フゥとクゥがサーヤの顔を見て、若干引いてます。

『柘榴は果物。紅玉も果物で、みんなが知ってるリンゴの品種名だよ』
『サーヤはリンゴ大好きだから~』
『『なるほど~』』
ちらり

「こーぎょく」じゅるり。

『こりゃ、紅玉か?』
『でも、人の名前に紅玉って、どうなのかしら?』
『だよなぁ。紅の字とって「こう」とか「べに」とか?』
『サーヤ、りんご食べたいのは分かったから、サーヤはどうしたいのかしら?』
おいちゃんと、おばあちゃんが聞いてきます。

「うにゅ?こうちゃん、べにちゃん?こうこちゃん、べにこちゃん?こうみちゃん、べにみちゃん?」

しーん⋯

『どうしても「子」と「美」になるのか?』
『あらあらまあまあ?わたし、日本食に飢えてるのかしら?なんだか、お香子に、香味野菜って聞こえるわぁ』
『それもどうなんだよ⋯』

お香子ってお新香だよね?食べたい⋯じゅるり
『あらあらまあまあ、リンゴと大根の浅漬けとかも美味しいわよね』
「あい。おいち⋯」じゅるり

『ダメだな。こりゃ』
『やっぱりサーヤのおばあちゃんなんだな』
『そうね⋯さすがだわ』
おいちゃんに、フゥとクゥまでなんですか?美味しいんだよ。


ぞくぅっぞくぅっ
『うひゃ?うひゃあ?』
『ま、またかい?』
『な、なんか、さっきとはまた違う何かが?』
『『あ~』』
『『『またか⋯』』』


『う~ん、サーヤ、紅玉とルビーも含めて、後で本人に選んでもらったらどうだ?』
『そうね。そうしたら?』
「う?しょっか~。しょれでいこ~♪」
さすが、フゥとクゥ!名付けのベテランです!
『う~ん、それはあんまり』
『嬉しくないかも?』
そうですか?

『それじゃ、次は弟さんの奥さんか?』
『モモの目に似てたのよね?』
「えっちょ、おれんじみたいにゃ?ぴんくみたいにゃ?んちょ、こーりゃる?」
なんだっけ?

『オレンジみたいな?ぴんくみたいな?』
『コーラルってことは、珊瑚かしら?コーラルピンクとか、コーラルオレンジとか?』
さすが、おばあちゃん!

「しょう!しょれ!」
ふ~ぅ。すっきり。
おでこの汗をぬぐいます。
『汗?』
『かいてないんじゃない?』
フゥとクゥなんですか?
『『なんでもない』』
そうでしょ?

『これは、他に言いようがないか?』
『珊瑚で決まりしら?』
「あい。しょだね~」
最後、『こ』みたいだし?
『なんか、最後余計な心の声が聞こえたような?』
『「こ」ではないわよね?』
いいのです。似てるのです。
『そうか…』
『あらあらまあまあ…』
ため息多いですね?

『ま、まあ、じゃあ、次いこうか』
『そ、そうね。いよいよ六人目ね』
「あい!」
最後~♪
『たしか、すっごい綺麗な青だったんだよな?』
『そうそう。紫がかったような、すっごく綺麗な青だったわね』
「しゅっごい、きりぇい!あんにゃ、とりしゃん、いちゃようにゃ?」
なんだっけかな~?
フゥとクゥもしきりに綺麗な青だったって言ってます。

『ん~?すっごく綺麗な青で?紫がかってて?』
『こんな色の鳥さんがいたような?何かしら?青い鳥?』
ん~?っておいちゃんもおばあちゃんも悩んでます。
『あっ!あれかしら?瑠璃色!瑠璃鳥!』
「しょれぢゃ~!」
さすがおばあちゃん!

『ああ!なるほど!たしかに青い鳥だな!瑠璃ならドンピシャで石もあるな』
『ラピスラズリのことね。たしかに綺麗な青だわね』
「るり~♪しょれ~♪」
すっきり~♪
「るりちゃん、るりこちゃん♪」
どっちでもいけるね~
『さすがに、「み」はないみたいだけど』
『「こ」からは離れられないのね~』
『まあ、ご本人に選んでもらえば⋯』
『そうですね。選択肢があると思えば⋯』
終わったよ~♪くるくるくる~♪

『サーヤ~くるくる可愛く踊ってるってことは、ドワーフさんの分は、決まったのねぇ?』
「あい!」
結葉様がしゃがんで、なでなでしながら
『がんばったわねぇ。ドワーフさんの分は、決まりねぇ』なでなで
「あい!」
ん?分は?なんか、変?

『うふふぅ』なでなで
「ふ、ふにゅ?」
なんか、こわこわ?

『サーヤちゃん、かわいそうですが、まだですわ』
ま、まだ?
『そうにゃ。おばあちゃんと、うさちゃんがまだにゃよ』
ピシャーンッ!
そ、そうだった~あ!

『あらあらまあまあ。ムンクの叫びね~』
『完全に忘れてたな。こりゃ』

ふみゃ~あああっ!

〖あ~♪かわいい♪〗
『うふふ♪ほんとねぇ♪』

〖お母様、鬼ですね⋯〗
『こちらのお母様も鬼ですわ⋯』
『鬼にゃね⋯』

ふみゃあああっ

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