34 婚約決定
疑われてるな。まあ、事実と嘘を混ぜてるからどう思ってくれるかわからないけど。
お、諦めてくれたようだ。
「わからないので、そうゆう思ってあげましょう。」
「そういえば。眩しくなったと思ったら、突然眠気がきてそこから覚えてないんですけど、どこまで覚えていますか?」
「んー?わしは眩しくなったのなんて知らんぞ。」
「私は明るくなったような気がする?んーよく思い出せないな。」
「眩しいと思った直後でしたかね。そのくらいまでしか覚えてないので。」
んー。寝たタイミングに違いがあるのか。これだと、何が起きたか断言はできないな。でも、突然眩しくなったから光魔法?魔族が使えるなんて聞いたことないけど。やっぱ核を調べないとわからないな。あとでアレプトにも聞くか。
「わからぬ話をしてないで話を戻すぞ。」
話って何だったけ?
「そうですね。ロベルさん国の繁栄のためです。婚約してください。」
あー。そうだった、やだな。この歳で結婚のこととかやだな。もうちょいじっくり考えさせて...。そういえば、学園は婚約者を決めるきっかけとしての意味もあったんだったな。じゃあ、ピリポさんに任せようかな。
正直、ピリポさんならいいかなと思うから。
恋?自分に理解できないものですから。前世の時は好きな人できなかったし。
「ピリポさんに任せますよ。」
「へっ?ど、どうしよう...。」
恋する乙女っていいですね。恋の感情教えてくださいよ。前世の時にラブコメアニメ見ようが、恋愛漫画の動画見ようが全く好きな人できないんですよ。今も恋と言っていいのかわからないラインだし。
〜〜〜〜〜
「じゃ、じゃあこ、婚約しましゅっ。します。」
何だろう、恋より愛おしさの方が優ってる気がする。
「おお、では。」
「こちらの婚約の誓約書に名前を。」
へえ、そんなのあるんだ。
〜〜〜〜〜
「書き終わりました。では、王様。」
「うむ。ここにて、一等貴族ロベル・クライエットと勇者ピリポが婚約したことを認める。頑張ってくれなロベル。」
次回、婚約記念パーティーに続く