猫に転生
とあるブラック企業に勤める僕、新山 勝は、ある日、いつものように酷いくらいに働いていると、目の前が真っ暗になった。そして回りからは、
「先輩!?」
「どうした新山!?」
等という声が聞こえてくる。
(ああ、これが過労死ってもんなのかな...?)
次第に回りの声が聞こえなくなってくる。
(せめて、次生まれてくることがあれば、猫にでもなって、スローライフを送りたいな...)
僕は、そんなことを思いながら、この世を去った。
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暖かい...僕は、そんなことを思いながら、目を覚ました。回りからは、
「にゃー、にゃー」
といった、鳴き声が聞こえてくる。今だ開けにくい目を少しだけ開けて、外を見てみると、そこは、草原だった。だが、普通の草原ではない。猫がたくさんいる草原だ。
(なんだここは?)
よくわからなかった。そんなときだった。
『転生』
という言葉が、頭に浮かんだのは。
(いやいやそんなはずな...)
その時僕は、ふと思った。今僕の体は、どうなってる?
すぐに自分の体を見てみた。
猫だ。
僕の体が、猫の体になっている。
は?どういうこと?
そう思ったが、また『転生』という言葉が、頭に浮かぶ。
(これって、もしかしてだけど...)
(猫に転生してるー!?)
こうして僕は、何故か猫に転生してるということを知った。