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キャラクター紹介(第二章終了時点)

 キャラクター紹介(第二章終了時点)

 桜井時久(さくらいときひさ)

 ダンジョンにいきなり跳ばされるものの、むしろ絶好調でテンションがおかしくなっている主人公。これもロマンです。

 色々あって同行者が少しずつ増えている。周りがスペックが高い者ばかりなので若干空気になりつつあると本人は実は思っていたり(ただし周りからすれば十分時久も存在感がある)。

 半ば強引だが真っすぐなプロポーズ(に似た説得)でエプリと交渉。ひとまず狙われることを回避し、ダンジョンから出るまでの護衛契約を結ぶ。

 その後もアシュ、ジューネとの出会いやダンジョンコアとの遭遇など、どんどん同行者が増えて大所帯に。数の力は強いのです。

 自身の加護『適性昇華』により全属性の適性が少しあるという器用貧乏状態。それぞれ今の段階ではごくごく初歩しか扱えないが、それによって仕掛箱の解錠が可能になった。……開けて良かったのかどうかは別として。

 現在はダンジョンから出て近場の町まで移動中。




 アンリエッタ

 いきなりのお怒りモードから始まり、なんだか最近私の出番が減ってるんじゃないかしらと思う今日この頃な女神様。

 時久が自分から危険に突っ込んでいくのを怒ってはいるものの、課題の評価に繋がるので止めづらいという複雑な心境で、一応時久の身を心配している微妙なツンデレ系。

 ダンジョンのことについてはそれなりに知っているようで、まだこの世界のヒトの中で一般的ではない情報も持っている。ダンジョンコアのこともいち早く感づいていたようで、時久にコアについて忠告している。




 エプリ

 傭兵。仕事人。即興軍師。混血。そして……一応ヒロイン? はっきり言い切れないのが悩ましい所。

 ダンジョンで目覚めてすぐ時久を殺そうとしたが、彼のプロポーズ紛いの交渉に何か思うところがあったのか中断。ダンジョンを出るまでの間護衛契約を結ぶことに。

 仕事ぶりは極めて真面目であり、払われた対価の分はしっかり働く。護衛のために自らが危険の中に飛び込むことも厭わない。……雇い主が正しく対価を払い続ける限りは。

 頭の回転も速く即興で作戦を立てることも。ただし戦術を立てる才は有っても戦略を立てる才はやや劣る。仕事柄多少であれば罠の知識もあり、簡単な物であれば作成も出来る。どちらかと言うと殺傷用より警戒用の物が得意。

 混血の証として雪のような白髪と赤い瞳を持ち、それを他人に見せないために常にフードを深く被っている。混血は国の大多数で忌まわしいものとされるが、そのせいもあってあまり他者と深く接することを好まない。ただ仕事に必要とあれば最低限の情報の共有はする。

 戦闘スタイルは主に風属性魔法による中距離戦。相手と距離を一定に保ちながら体力を削っていくスタイル。近距離戦は得意ではないが、出来ない訳ではない。

 魔力総量はかなり高く、精密なコントロールも得意。同じ魔法を()()()ことで威力を倍加させたり、同時に別々の魔法を使ったりと技も豊富。

 意外に腹ペコ属性持ち。時と場合にもよるが、成人男性の倍ぐらいは軽く平らげる。これは使用した魔力を補うためが大半だが、出自と幼少期の出来事も大きく関わっている。……ちなみにそれだけ食っても体型が縦にも横にもあまり変わらない体質。祝福であり呪いでもある。

 時久に対してはあくまで雇い主と護衛という態度を崩さないが、何か思うところはある様子。




 ジューネ

 身長百四十九センチ。体重は秘密。十四歳。

 時久がダンジョンで出会った少女。蜂蜜色のストレートヘアーを腰まで伸ばし、前髪を花を模った髪留めで軽く留めている。服は簡素な布製だが、実はそう見えるだけで見る人が見れば分かる程度には上物。時久はあまり気付いていない。

 いつも自分より大きいリュックサックを背負っていて、後ろから見ると姿がすっぽり隠れるほど。軽々と背負ってはいるが、それはジューネが怪力だからではなくリュックに仕掛けがあるため。

 このリュックは特別な仕掛けがしてあり、上部の留め金を外すことで即座に変形、展開する。簡易的ではあるが屋根と椅子、商品棚が設置され、品物さえあれば即座に商店として機能できる。他にも明らかにリュックサックとしての容量を超えて収納出来たり、空間系の魔法やスキルの使えないダンジョンにおいても作動したりと謎が多い。

 ジューネがこのダンジョンに来たのは調査のため。調査隊が来るより早く突入し、内部情報を調べて高く売りつけるのが目的。ついでに何か貴重な宝が発見できればなお良しとの考えだったが、特にお宝もなく資源になりそうな物もない。なので早々に引き上げようとしていた所時久達と遭遇。時久達をお客様兼同行者ととらえ、共に行動することに。

 接客中は通称商人モード(時久命名)という状態になり、やや大げさかつ芝居がかった喋り方と営業スマイルが繰り出される。ちなみにこれは育ての親の影響が色濃い。

 常に金儲けのことを考えていて、儲け話には目がない。また宝のために危険地帯へ向かうこともしばしばだが、これは無鉄砲というよりも同行者(アシュ)への圧倒的信頼感からのもの。本当にいざとなったら必ずアシュが助けてくれるという気持ちから。

 また()()()()()()礼節を重んじ、エプリが混血だと知った直後は腰が引けたものの、すぐ後にお客様に対して無礼だったと謝ることが出来るくらいには真っすぐ。

 自身の戦闘能力はほぼ皆無であり、何かあったら咄嗟にアシュなどの背に隠れる癖がある。またリュックを展開させずに何かを取り出す際、物が多すぎて時々目当ての物が出てこなかったりする。





 アシュ・サード

 身長百七十六センチ。体重七十キロ。見た目は二十歳くらい。

 時久達がダンジョンの中で出会った人。金髪碧眼でどこか着物にも似た、空色を基調とした服を身に着けている。時久曰くどことなく涼やかなイメージのある優男。腰に二振りの刀を提げており、片方は鍔の辺りが鎖でグルグルに巻かれた上に赤い砂時計を模した錠前で封印されている。

 ジューネの用心棒。常に飄々とした態度を崩さず、用心棒なのに勝手に離れたりと自由気ままな行動をとる。しかしそれは周囲が安全であると分かった上でのことなので、ジューネもある程度は小言だけで許容している。

 剣の達人。その剣捌きは動体視力も強化されている時久がまるで見えなかったほど。凶魔化していたバルガスから時久を助け、さらに負担がかからないような速さで魔石を摘出してみせた。

 相手が嘘を吐くと察知できるという能力があるが、これが加護によるものかスキルによるものかは不明。アシュ曰く誰でも練習すればこのくらい出来るようになるとのこと。生きた嘘発見器。

 実はイザスタとは家族のような関係。子供の頃の教育係兼育ての親らしいが、色々あったようでイザスタの名前を聞くだけで冷や汗を流して反応するレベル。苦手ではあるが大切な人。




 ボジョ

 元ヌーボの触手の一本。ケーブスライム。

 牢獄で時久が跳ばされる際に身体に巻き付いていた触手。それにヌーボの核の一部が分裂、移動したもの。ヌーボが直前にウォールスライムからケーブスライムになっていることから、ボジョもまたケーブスライムである。

 ヌーボが牢獄で、イザスタから時久を守るよう命令を受けていることから、ボジョもまたその命令を継続している。跳ばされた直後に倒れているエプリを攻撃しなかったのは、時久がエプリを助けようとしていたのを知っていたため。空気を読むスライムなのです。

 触手一本分ではあるが、元のスペックが高いことからスケルトン数体程度なら一体で撃破可能。ボーンビーストで少し苦戦するかどうかといった所。

 スライムなので身体を伸ばして叩きつけたり、内部に取り込んで消化することが基本攻撃手段。ただそこまで大きくはないが、瞬間的なパワーと瞬発力なら強化された時久と良い勝負。

 時久がボジョと名付けたことで、実は()()()()()()テイムされている。テイムの効果によって能力がさらに向上しているが、時久はまだテイムしていること自体を知らない。

 そして()()()()()()()イザスタの眷属でもあるので、マスターが二人いるという中々に複雑な状態と言える。




 バルガス

 ダンジョンの中でゴリラ凶魔として暴れまわっていた男。時久とエプリに襲いかかるも撃退され、アシュの手によって魔石を摘出、ヒトの姿に戻る。

 元々はCランクの冒険者。ソロで活動していたが、ある時何者かに魔石を埋め込まれて凶魔化されたらしい。凶魔化の影響で身体が衰弱し、現在は時久の牽く荷車で寝たきり状態。




 ダンジョンコア

 ダンジョンを乗っ取られるという前代未聞の事態に陥っているダンジョンコア。

 隠し部屋に幽閉されていたが、時久が宝箱から出したことで少しずつではあるが力を取り戻しつつある。コアとしての権能で、自身の生み出したモンスターなら制御下に置くことが出来る。

 時久と別れてダンジョンに残り、戦力を整えるべく活動中。

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